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見果てぬ大地  作者: えっちぴーMAX
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分岐点

"彼、リュミエールの片割れが、今、災厄を振りまいている龍であることに、気付きましたかね”


”どうだろうな、突然の話だったからあくまで、伝承の中の話だと思っているのかもしれないな"


"しかし、驚いたぜ、伯爵に息子の師匠になってくれと頼まれた時にはあまり気乗りしなかったが、大当たりだったな。我が一族が古くからハンターを育成していること知っていて依頼するから、何かあるとは思っていたが、まさか、彼の龍の精霊であったとは出来過ぎだ"


”何だかゼノス、嬉しそうですね"


"当たり前だろ、これほどまでの逸材、魔力量では既に私を上回っている。鍛え甲斐があるというものだ"


"「教えるかどうかは、会ってから決める」って言っていた人と同一人物とは驚きですね"


”そういじめないでくれ、今回の龍との戦闘のおかげで、ハンターの数がだいぶ減ってしまった。人が足りなくなっているんだ。おかげで、各地の魔獣が活発的になっている。このままでは、魔獣被害が増えるばかりだ。”


"でも、ハンター業より、家庭教師を選ぶんですね"


"将来の投資だよ。きっと彼は最強のハンターになる。伯爵家の三男、伯爵も息子をハンターにしたいと思っているさ"


さて、明日からの訓練はどのように鍛えていくべきか、ゼノスと鳥の精霊はカズマに伝えるべきことを伝え、腹も満たされたため、ここには要はないと自室に戻るのであった。




もう一人の新しい家族はどこにいるのだろうか。カズマは広い食堂の中で、少女を探す。


宴もたけなわになっており、大声で騒ぎだす者、自慢の踊りを踊りだす者も出てきている。

父、ブラムは長い任務で疲れているため、早々に自室に帰っていった。


"父はどうして、モーラをメイドとして雇ったのか…。"


猫耳の少女、モーラはクーン族というそうだ、伯爵家の広い書庫にクーン族について記載されている本があった。それによると、古の時代、猫の神バステトと人が交わり、生まれたのがクーン族と呼ばれる一族である。人族からは亜人として下に見られているが、実際には人族より身体能力に優れている。全ての動物系亜人種、全般に言えることだが、それぞれの亜人は人族よりも何かが秀でている。まあ、むしろ人族が全ての平均と言えるかもしれないのだが…。クーン族はバランスがよく、魔力もあり、魔術を行使することができ、かつ筋力もあり、夜目も利く、さらに鋭い鉤爪もあり、高い攻撃力も備えている。

"なるほど、ここまで揃っていると、警護役にも都合がいいのだな。"


"おそらく、エレノアのメイドになるのだろうな…。"


しかし、エレノアは気難しいところがあり、今までついたメイドは常に入れ替わっている。現在も専属のメイドがいないのは、それが原因である。


"心も体も傷ついているモーラをすぐにエレノアにつける訳はないか…。"


ふと、カズマは初めて会った時に見たモーラの瞳を思い出していた。

あの目は前世で毎日見ていた鏡に映る自分の瞳にそっくりだった。その瞳には何かが映っているようで、実際は鏡のようにただ何かを映しているだけで、その瞳に本人の意思の光はなかった。

全てを諦めたかのような瞳…。


食堂を探しても見つからない。


"ここで諦めたほうがいいのだろうか…。また、明日にはどうせ会うのだし…。"


カズマの脳裏に、ふと転生前の自分の顔が写し出された。

全てを諦めてきた男の顔…。


"本当にこのままでいいのか、これじゃあ、転生前と何も変わらないじゃないか。結局、今行動しなければ、行き着く先は同じ場所じゃないのか"


"それはいやだ…。"


カズマの瞳に光が宿った…。一人の少女を救うために。そして、自分の未来を変えるために。















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