また…
「行ってきま~す!」
僕は鬼庭希良、十歳。東京の恵比寿第二小学校に通っている。僕のお父さんは昔お医者さんをやってたみたいだけど、もうその面影は一切ない。
僕には同じ年の兄弟がいる。妹の栞と弟の浩太、僕が一番上の子だから彼らの面倒を見なきゃいけないのはちょっと面倒くさいけど、三人とも大の仲良しだと僕は思っている。
僕達には当たり前だけどお母さんがいるんだけど、僕たちは見たことがない。お父さんが言うにはお母さんは僕達が生まれてすぐに事故で死んじゃったんだって。
男手一人で僕達三人を面倒見るのは厳しいからって、お父さんのお友達だっていう林檎おばさんと慎吾おじさんが毎日のように僕達の家のお手伝いさんみたいなことをしてるけど、お金はもらってないみたい。たまに来る南おじさんとマークスおじさんは何のために来てるのか分からないけど、いつも僕達の面倒を見て、疲れ切っているお父さん達を励ますように楽しそうに話している。きっとおじさん達との会話が一番の至福のひと時なんだろうと思う。
みんな僕達に優しくしてくれて、僕はみんなが大好き。いつもはなんでも正直に言う僕だけど一つだけお父さんやおじさん達に言ってないことがあるんだ。それはね…
これにて、『鍵穴の人間』は完結しました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
一週あけた9月5日から新しい小説を投稿しますので、興味のある方は引き続きお付き合いください。
よろしくお願いします。




