異世界?それとも・・・
俺は、いたって平凡な高校生の大田拓三。
学校では、名前のなかの文字をとってオタクと呼ばれている。自分でもけっこう気に入ってるあだなだ。
そんな俺には、最近気になっている事がある。それは、いまだに彼女いない歴=年齢であることだ。
しかしたった今、俺には彼女ができた。
そう、俺の彼女は、ギャルゲーのヒロイン天童桃ちゃんだ。。。
これで俺も、完全なオタクとなってしまったわけだ。だが俺はオタクということを恥だと思わない。
なぜなら二次元のヒロインは、俺をうらぎらないからだ!!!
そして、親愛なるマイハニーの桃ちゃんが、俺の彼女になってから数日たったある日の下校中。自転車をこいでいると、まるで三次元の桃ちゃんのようなJKが歩道を歩いていたのだ。
思わず一目惚れし、周りの目を気にせず、新しいハニーに目をとられていた。
その時悲劇は起こった。
赤信号にきずかず、車がブンブン通っている交差点に突っ込んでしまったのだ。まるで高齢ドライバーのように・・・
おわったと思った。しかしその時にはもう、開きなおっていた。転生するであろう世界にあふれんばかりの希望をいだき…。
しかし、ただひとつの後悔があるとすれば、死ぬ直前まで、桃ちゃんに浮気をしてしまっていたことだ。
ごめん。桃ちゃん。
そんなこんなで、俺は、トラックにひかれて死
んだ。16歳の夏だった。青春シタカッタ、、、
意識がなくなってすぐ、俺は目覚めた。
(異世界転生のよ・か・んっ)
俺が目覚めると、目の前に少女がいた。
意識がもうろうとしていたため、死ぬ前にずっと考えていた、桃ちゃんという名前を口に出してしまった。
やってしまったと思いつつ、少女の反応をまった。しばらくして、少女からかえってきたのは、驚くべき言葉だった。
「なぁーに?おにぃーちゃん???」
少女は、絶妙な上目づかいとで首を少し傾げて確かにそう言った。
最高だ!とおもいつつ、突然すぎる桃ちゃんの登場に、驚いた。
死後に待つのは、天国だと聞いていたがここまでだったとは・・・HAPPY!!!
少女が桃ちゃんだとわかりつつも、
「君は、桃ちゃんだよね?」ときいた。
すると少女は、
「そうだよっ、おにぃーちゃん!!」
と、まるで天使のようにこたえた。。。
初対面の女の子に何を話していいのかわからず、俺はとりあえずアニメのような神展開を期待し、
「よろしくね!桃ちゃん!!」と言った。
心を弾ませ、言った言葉の後で1日も経たず、
また悲劇は起こった。
ゲームの始まりを告げるようなファンファーレとともに、桃ちゃんの動きがとまった。
「あっ。」
これ駄目なパターンのやつだと思った、俺。
人形のように動かない、桃ちゃん。
その後俺は、気づいた。
今のは、ギャルゲーのなかのメロディーだ。
俺は、察した。。。。