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異世界の住人10




コートを掛けてダイニングに戻ると、ダイニングテーブルの上には、既にバスタオルとパジャマが用意されていた。



折りたたまれた白いバスタオルと、折り目のしっかり付いた水色と白のストライプの男性用パジャマだ。



「それを使って。

パジャマはちょっと大きいかもしれないけど、新品だし、その制服で寝るよりはマシだと思うから」



長髪の男性はキッチンに立ちながら、目線だけこっちに向ける。



「何から何まですみません」



いよいよ泊まる感じになってきたことを実感し、少しだけ緊張が高まった。



「気にしないで。

それより、お風呂がそろそろ出来ると思うから、使って。

さっき通ってきた廊下の横にある扉がお風呂だから。

あと、歯ブラシも置いといたよ」



「はい、ありがとうございます」



タオルと着替えを持って、廊下の横にあるお風呂のドアを開けた。



そこは小さな脱衣所だ。



脱衣所には、独立洗面台と洗濯機があり、古いけれど綺麗にしてあった。



独立洗面台の1箇所に分かりやすく新品未開封のピンク色の歯ブラシが置いてあった。



…………ピンク色?



歯ブラシ立てには水色の歯ブラシ1つ立ててある。



女性が泊まりに来ることがあるのかなと、どうしても邪推してしまう。



その他には、整髪剤や髭剃りが置いてあった。



そして、引き出しにはオレンジ色のドライヤー。



髪の長い男性なので、これは必要だろうな。



そそくさとカゴの中に服を脱ぎ、浴室の引戸を開ける。



水色のタイルに、銀色の浴槽。



なんとも昭和チックな雰囲気だろうか。



おばあちゃんの家に来たような感じだ。



古いけれど、シャワーがあるのは助かった。



シャンプーやコンディショナーも置いてある。



さすが、長髪男性だ。



シャワーを出して髪や体を洗い、浴槽に浸かる。



あー……気持ちいい。



異世界のお風呂に入っているとは思えないくらい、快適でびっくりした。



その温かさに、緊張が解けていくのが分かる。



その後10分くらいお湯に漬かり、シャワーで洗い流してから、浴槽を出た。



バスタオルで体を拭いて、下着は仕方がないけど同じものを付けて、青白ストライプのパジャマを着る。



んーぶかぶかだ。



パジャマの上を着ただけで、シャツワンピースみたいになっている。



袖のところは4回折ってちょうどいい長さになった。



パジャマのズボンの裾は5回くらい折って、なんとかサルエルパンツみたいになっている。



まぁ、ないよりマシだから、いいかな。



ドライヤーでしっかりと髪を乾かした後、脱いだ制服を持ってお風呂を出た。




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