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精霊術師物語-少女たちは精霊と共に幸せを目指すー  作者: 牧野りせ
一章 太陽の光、薔薇の祈り
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異邦人6

 声は風にのってどこまでも飛んでいくような気がした。耳に入るのは風の音、草の揺らめき。土の香りが心に染みる。こんなに浮足立った心と同時に何かが刺さって抜けない。

 

 「今日は哀愁漂ってますなぁ。」


 「リーシャちゃん……。」


 「喜びの歌が葬送曲にしか聞こえないわよ。」


 丘に座るリジュナの横に立つリーシャは間延びした声で言う。


 「……もういくの?」


 「うん。本当はあいつら叩き出してから行きたいとこだけど、急ぎって言われてるからねぇ。」


 急いでるとは言いつつも、その態度は全く急いでいるように見えない。


 「ごめんね。」


 「リジュナが謝ることじゃないでしょう。」


 「うん……。」


 「反対されたのがショック?」


 「え?」


 思わぬ言葉にリジュナは友人を仰ぎ見る。どう答えていいかわからず、俯くしかできなかった。


 「リジュナの立場なら喜ぶとこでしょ?当主が反対ならこの婚約は向こうの責任で破棄されるだろうし。セントラルからここに移るって話したとき、四人の中で最後まで悩んでたのはリジュナだったのに、婚約話が出たとたんに決意して、家出みたいな形できたけど。やっぱそれだけ嫌だったんでしょ?」


 「うん……。」


 「それとも……。単純に自分を認めてもらえなかったことがショックだったのかな。好きだったとか?」


 弾けたように顔を上げたものの、どう反応していいのかもわからずうろたえる。ただ言葉になったのは思い出話だった。


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