第4話 管打四重奏のための「実りのころに」
今回凌は誠やアンコンメンバーと再会します。
最後の方では裏設定を載せました。
春休みも中盤に入り、俺は久々に中学の吹奏楽部で共にアンサンブルコンテストに出場した仲間と会うことになった。アンコンのときにやった管打四重奏の曲をやるとのことで中学校まで来た。メンバーは俺と兼田誠、それに女子2人だ。久々に合わせたがなかなか楽しかった。福田洋介の「みのりの歌」という曲だが、打楽器は1人だけで案外気は楽だった。
「みのりの歌」は3曲の小品を集めた組曲となっている。育んだ命が実ること、生きていく上での実りを感じること…その「収穫(Harvest)」の象徴としてタイトルにしていると作曲者は語っていた。原曲は秋田放送制作「斎藤憲三物語 - 2勝98敗の男」のサウンドトラックから引用しているらしい。それぞれの楽曲に 1.青春 2.故郷 3.みのりの歌 と副題がついている。
鍵盤楽器が苦手だから一生懸命練習したことも今となっては良い思い出だ。
「なあ、みんなは高校でも吹奏楽を続けるか?」
誠がふと通し終わったあとに聞いてきた。
「私たち2人は高校も一緒だから続けるよ」
女子2人は一緒の高校なので続けるらしい。俺は里香や誠と一緒の高校に受かったがまだ決めていない。
「凌はどうする?里香は続けるらしいぜ。」
「お前なんで知ってんだよ。」
「私たちも凌が里香ちゃんが好きなことはしってるよ」
なんでまわりにバレてんだよ。里香がまた続けるなら側にいたいから俺も入ろうかな。俺はそのために同じ高校入るんだし。
「俺も頑張って続けるか。」
「おお、凌がやるなら俺もやるぜ。」
久しぶりに管打四重奏のメンバーに会えてよかった。良い情報を手に入れた。しかし俺はそんなにまわりにバレていたのか……少し死にたくなった。
音谷凌市のコンクール歴
☆小4
○吹奏楽コンクール県大会小学校の部 金賞
○小学校バンドフェスティバル県大会 銀賞
☆小5
○吹奏楽コンクール県大会小学校の部 銀賞
○小学校バンドフェスティバル県大会 銀賞
☆小6
○吹奏楽コンクール県大会小学校の部 金賞
○小学校バンドフェスティバル県大会 金賞
☆中1
○吹奏楽コンクール県大会中学フリーの部 金賞
☆中2
○吹奏楽コンクール支部大会中学校の部 銀賞
○アンサンブルコンテスト県大会中学校の部 金賞
☆中3
○吹奏楽コンクール支部大会中学校の部 銀賞
各種コンクール演奏曲
☆小4
バンドのための民話
作曲:J.コーディル
☆小5
吹奏楽のための文明開化の鐘
作曲: 高橋宏樹
☆小6
喜歌劇「メリー・ウィドウ」よりセレクション
作曲:F.レハール 編曲:鈴木英史
☆中1
セルリアン・ウィンド
作曲:郷間幹男
☆中2
歌劇「トスカ」より(コンクール・エディション)
作曲:G.プッチーニ 編曲:宍倉晃
みのりの歌(管打四重奏)
作曲:福田洋介
☆中3
バレエ音楽「赤いけしの花」より
作曲:R.グリエール 編曲:鈴木英史
ほとんど自分の好きな曲で固めました。
物語の中で登場させたい曲がある方はコメントをいただけると嬉しいです。リクエストを募集します。