『NIRVANA、再考』続編
『NIRVANA、再考』続編
㈠
NIRVANAの存在は、間違いなく、実存ではなく、現象だった、と言えるだろう。人生に悩みは付きものだが、ここまで、悩みを音楽化したカートコバーンの様な存在は、歴史上稀有だと思う。PENNYROYAL TEAには、悩みが、ユーモラスに描かれている。
㈡
簡単に言ってしまえば、NIRVANAの現象は、現像ではない。危うく、画面から、いつ消えてしまうか、と言った、一種の渇望の様なものを、感じさせるし、少なくとも、SMELLS LIKE TEEN SPIRITの頃ら、既に、その焦燥は在ったと考えられる。
㈢
悩みと危うさ、この二つが、天秤にかけられた時、その二つが均等を保ったが故に、カートコバーンは、相殺されたのである。どちらかに傾けば、恐らく、対処法は在ったに違いないだろう。そして、NIRVANAの動向は、映像から消え去った。