表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
全然近くて全然遠い!  作者: メイズ
第2章
91/142

秘密を君に〈流河〉

「カイルの話って?」


 俺はテーブルの角を挟んで座ってるカイルの顔を見た。


 やっぱ、カイルってかっけーよなー。ロメルいつもこんなん見て生活してたらさ、やったら理想高けーんだろうなぁ、きっと。


「会いたかった‥‥‥‥ルキア。」


 カイル。マジな顔してるイケメンにそんなこと言われたら、俺だって照れるだろっ。


「う、うん。時間ないし、話って?」


「‥‥‥‥‥俺、ルキアが泣いてしまうほどの秘密を俺に打ち明ける前に、俺もルキアに秘密を打ち明ける。俺のこと知って欲しい。ルキアに。そしたら俺たちはもっと深く結びつくはずだろ?」


「えっ!何それっ。カイルの秘密って?」


「ルキアの秘密を聞いても俺の気持ちはきっと変わらない。だから‥‥‥ルキアも俺の秘密を聞いても俺を嫌わないで。」


「あ、うん。多分。」


 おいおい、何言い出すんだよ?だからって俺の秘密よりマシなことだろ?



「聞いて、ルキア、‥‥‥‥‥‥‥‥俺、実は‥‥‥双子の妹のロメルのこと‥‥‥好きだった。」


「‥‥‥‥ふーん?‥‥‥妹が好きだなんて普通じゃね?だって家族じゃん。」


「そういう好きじゃない。」


「‥‥‥‥‥へっ?」


「一人の女の子として好きだった。」


「‥‥‥‥‥ええっ!」


「俺‥‥‥‥ロメルに対して起こる衝動をずっと抑えてた。‥‥‥‥‥こんな俺をどう思う?」


「衝動って‥‥‥‥‥?まさかそーゆー系?そっ、それはヤバいだろっ!止めろよ、そういうのっ!ロメルに何かしようだなんて絶対許さない!」


「だよな‥‥‥‥‥でも、俺は君に出会って変わったんだ。ルキア!ルキアと俺が運命的に出会ってあの誓いをした時から‥‥‥‥‥」



 カイルが俺の横の席までずれて寄って来た。



「俺、どっか間違ってるってずっとわかってた。でも、俺は変われずにいた。」


「‥‥‥‥気づいてよかったじゃん。ヤバかったな、カイル。」


 俺は席の角までずりずり移動したけど、カイルもずれて寄ってくる。



「そうだな。ルキアのおかげだ。ルキアが俺と誓ってくれたから。だから‥‥‥‥‥今日も誓って。ルキア‥‥‥‥俺、まだ完全じゃないんだ。」



 えっ、えっ、えっ?


 それって俺がまたカイルと‥‥‥しないとロメルにまだ危険度残ってるわけ?


 やめてくれよ!そういうの!


 俺、どうすりゃいいんだよ?



 ここで俺が拒否れば、今度はロメルがカイルに‥‥‥されちゃうかもなの?まさか。


 カイル‥‥‥‥いきなり超シリアスなこと俺にカミングアウトしやがって!


 俺よりやばやばじゃん。


 そんなこと言って脅されたらさ、俺、また動けねーじゃん。


 ロメルのために。


 ん?待てよ、俺が男だってわかったら、この誓いが無くなれば、ロメルの危険度UP?



 俺が考えてる間にカイルが左腕で俺を抱き寄せる。



 俺は拒否反応とロメル救済の狭間に揺れて対処不能のまま。



 カラン。



 ドアが開く音。



 カイルが俺を抱き寄せたままドアの方を向いた。



「‥‥‥‥‥何してる?」


 こちらに近づいてくる沙入の妙に静かな声が響いた。



「‥‥‥‥‥水籠(みごもり)には関係ない。」


 カイルが俺を放して立ち上がった。



 タスカッタ‥‥‥‥オレ。



「関係ねーことねーんだよ!」


 沙入が激昂した。


「流河も、一体どういうつもりだっ?」



「ちっ、違うってば‥‥‥自分はどういうつもりも無かったんだけど‥‥‥‥‥」


「もう、言っちまえよ!流河。今すぐに!そんな会うたびに迫られてたらどうせすぐバレんだろ!こいつキスだけじゃその内すまなくなるぜ?」



 でも、言っちゃたらロメルに危険がっ!

 カイルがロメルにヤバヤバなんだっ!



「‥‥‥‥うっ、やっぱりだめだっ!今日はやめだ!そんなことしたら‥‥‥‥‥!」


「はぁ?何言ってんだよ?そのために今日はこいつが来たんだぜ?」


「そうなんだけど‥‥‥‥‥」



 今聞いたカイルの秘密を沙入にバラすわけにはいかない‥‥‥‥ロメルのためにも。


 どうすればいいんだよ?俺。



「直前になってビビったのかよ?ボコられんのは仕方ねーだろ?流河。‥‥‥‥流河が言わねーんだったら俺が言う。」


 沙入!俺、そういうわけじゃねーんだって!そういう問題じゃ‥‥‥‥


 

「カイル、こいつは、ルキアは男だ。」



‥‥‥‥っ!言っちまった!沙入が。



「‥‥‥‥‥何言ってる?ふざけてんのか?」


「ちげーよっ。ルキアは俺のダチの流河だ。男だ。」


「ルキア?水籠(みごもり)は何言ってんだ?」


 カイルが俺を見た。


「とにかく、席に座れ。説明するから。」


 沙入に促されてカイルはまた元の席に座った。



「‥‥‥‥‥流河、クリスマスイブに女装したことからカイルに全部説明しろ。それ、おまえの責任だろ?」



「‥‥‥‥‥わかった。カイル、ごめん。俺‥‥‥‥‥‥‥」




 もう、ロメルのことはさておき、すべて正直に言って謝るしかない。


 聞いたらカイルは相当怒っちまうだろうな‥‥‥‥


 俺は覚悟を決めて一連の事をカイルに話し始めた。









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ