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全然近くて全然遠い!  作者: メイズ
第2章
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美少女のままでいたら・・・〈流河〉

 俺は、二葉さんを家まで送らなければならない。


 イルミネーションが徐々に輝き始める中、女の子に変身した俺と、マナカによってロリ好きが寄って来そうなラブリー少女に変身した二葉さんは歩いている。


 俺はオフホワイトのダウンジャケットに、いつものジーンズと新しいスニーカー。


 ニット帽からはエクステで伸ばした長い髪がサイドで揺れている。


 電車ん中で、高校生くらいの男二人組が俺らのことチラチラ見てたっけ。

 後ろ向いて視線は避けたけど、俺、足でかいし背もでかいしやっぱおかしくね?手袋で手は隠してるけど。


 電車ん中明るいし、もしかして男だってばれてんじゃないかって内心ハラハラだぜ。


 二葉さん送った後は歩いて帰ろうかな。30分もあれば帰れるだろ。


 街中でならそこまで俺をじろじろ見るやつなんていないだろうし。さらりと歩こう。


 今、二葉さんの家の最寄り駅の新黒豆駅についてそこから徒歩5分ほどの駅前公園に向かってる。


 二葉さんが公園のイルミネーション見たいって言い出して。


 まあ、せっかく通るついでに寄ってやることにした。


 きっと公園内はカップルだらけだぜ。くっそ。



 歩きながらも二葉さんはよくしゃべる子で、それもかなりアイロニーがやばいし、こんな子と初対面で口喧嘩したなんて、俺って無謀だったよな。


 でも、この前会った時はこれほどじゃなかったけどな?


 なんか、変。いや、前からちょっと変だけど、さらに変だな?


 何で突然英語?得意科目なのか?


 目の回りがほんわかピンクになってる。目もなんとなくトロンとしてる?


 何だろ?酔ってるみたいじゃん。


 でも、アルコールなんて・・・・飲んでねーよな?


 まさかお子さまシャンパンで酔った?


 そういえば、ヒトミさんが持ってきたジュースの中に色が違うビンのシャンパンが一本混ざってたけど・・・・・あれ、ノンアルだよな?



「わーい!I wish you a merry Christmas !Rukia!」


「・・・・・・なあ、二葉さん。もしかして、子ども用シャンパンで酔っぱらってない?妙に浮かれてるっつーか・・・・・」


「んなことあるわけないじゃん!ルキアってばー!わっはははっ!」


 ・・・・・あのさ、声でかいんだけど。二葉さん。回りの人があきれて見てるぜ。


 俺まで恥かいちまうじゃん。



「ほら噴水着いたぜ。」


 噴水の水の色が次々に美しく変化して行く。


「そうだ、記念写真撮ろうよ!」


 二葉さんが言った。


「ばっ、何言ってんだ!ダメに決まってるだろ!俺のこの姿を撮るなんて!」


「・・・・・・ケチ。」



 ぷくーっとむくれてから噴水池の縁にちょこんと座った。



「じゃ、ルキアもここにちょと座って。」


「ったく。ちょっとだぜ。」


 俺らは並んで座った。


 二葉さんは手をついて体をひねって後ろの噴水を見ている。」



 俺は正面の公園の木がイルミネーションで光っている様をなにげに眺めていた。



 ふと、誰かが声をかけてきた。


「ねぇ、君たち女の子二人なの?良かったら俺らと来ない?」


 俺がそちらを向くとそこには!マイルドヤンキー、赤毛の小白くん、& えっと、テカりの麻井くんだっけ?



 げっ!まさかこいつら俺らをナンパしてんの?



 俺、声出したらやばくね?前は女声も物まね得意だったんだけどさ、最近声がおかしくてさ、高い声あんまし出ねーんだよ。普通にしゃべってても突然変な声にひっくり返っちまうこともあるし。お陰で最近は歌より沙入にギター教わってる方が多いし。



 おいっ、二葉さん!出番だぜ!何とかしてくれよ、こいつら。

 二葉さん、こいつらよりヒエラルキー超越なんだろ!



 っておい!まさか、寝てるっ!


 いつの間にか座って下向いたまま寝てるじゃないか!ま、まずい・・・・・



「あ、あの・・・・・無理です。」


 俺はそれでもがんばってなるべく高い声でしゃべった。

 女装中学生男子だなんて知れたら俺、最悪の黒歴史を残してしまう。


「いいじゃん。暇なんだろ。」


「もう、おれ・・・・・うちら帰るから。」


「まだ5時じゃん。早すぎだぜ?これからじゃん。」


 そういえば、こいつら、超しつこかったんだっけな。ロメルん時も。

 困ったな・・・・・どうすりゃいいんだ、俺!



「本当に・・・・・困りますから。」


 俺は目線をそらして言った。


「君、めっちゃかわいいじゃん。今日だけでもいいからさ、一緒に遊ぼうぜ!」


 テカりの麻井くんにそんなこと言われてもなぁー。


「でも・・・・・他を誘ったら?」


「俺、絶対君がいい!」


 麻井くんが俺の横に座ってきた。


「困ります!」


 俺が立ち上がると麻井くんも立ち上がった。


「君、背が高いんだね。俺と同じくらいあんじゃん。脚長いし、スタイルもいいじゃん。サイコー!」


 俺の腕を引っ張ってきた。


「やめろって!放してくださいっ!」


「いいじゃん。来いよ。」


「無理っ!」


「じゃあ、1時間でいいからさ。何でそんなに嫌がんの?」


「悪いけど・・・・・その・・・・・」


 ああーっ!二葉起きろー!

 でないと、俺、もう・・・・・Everyone has a limit! だろ?二葉さん!




 俺はもう、我慢なんねー!



「・・・・・おまえ・・・ら・・・うっ」



 うつ向いた俺からうめき声が出始めた時、



「よお、ごめん。待った?」



 俺の前に現れたのは・・・・・!



 沙入だった。







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