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最終章

私の誕生日パーティーは盛大に祝られている。


いつ、渡そう・・


そう思いながらパーティーを楽しむ私であった。


ゼロに私、ゼロの従者、他の大臣たちも。


みんながみんな、微笑んで楽しそうだった。


私が主役だからみんなが私に気を使ってくれる。


ゼロは私のために大きなケーキを料理長に作らせてくれた。


頼んだ覚えはないけど。


私は機を見てゼロにプレゼントを渡そうと思っていた。


私がゼロにあげるもの、それはクリスタルだった。


私が魔法で丁寧に思いを込めて作ったきれいなクリスタル。


光の国で作っていたときはみんなにほしがられていた。


みんなして


「レインボークリスタル、ちょうだいっ」


と、言って私にせがんできたのであった。


光のあたりぐあいで七色に輝くクリスタルはとても魅力的なものだからだった。


ほしいといわれて作ってはいたけど、誰かにあげようと思って作ったことはなかった。


ロイには違うものをプレゼントしてたし・・・。



ゼロにあげるクリスタルはネックレスとして使えるように銀のチェーンを通してあった。


使ってくれるだろうか?


不安に思うときもあった。


でも使われるためにあげるんじゃない。

私の気持ちだもの。

使われなくたって・・・


お礼にとあげるものだがやっぱり使ってほしいと思った。


思い悩んでいる頃、ゼロが


「ユウナ、ろうそくの火を消せ。」


と、私に向かって言った。


「分かった。」


私は返事をして大きなケーキに刺してあるろうそくの火を消した。


ふーーーー


がんばって消した。

だから一度で全てのろうそくに火が消えた。


ろうそくに火が消えたと同時に拍手が起こる。


ゼロが私に近づいてきて


「ユウナ、誕生日おめでとう。」


と、言って何か渡してきた。


「ありがとう。・・私からも・・・今までのお礼。」


私もゼロに渡した。


「お前からもらったら本末転倒じゃないか。返すわけにもいかないからもらうが。」


ゼロはやや不満そうに言いながらうれしそうに受け取ってくれた。




それから、パーティーはおおいに盛り上がった。


パーティーがお開きになった後、私はベランダに行った。


暁の空がとても鮮やかだった。



私はこの日を絶対に忘れないだろう。


今まで作ってきたさまざまな思い出も絶対に忘れない。


そしてこれからもゼロとともに心に思い出を刻んでいくんだ。


悲しくても辛くてもゼロがそばにいる。


ゼロがいればなんだって乗り越えられる。


これから過ごす毎日はきっと、どんなものでも幸せなはずだから。














やっと、完結いたしました。

とても長い道のりでしたが、なんとか完結してほっとしています。

ここまで読んでくださって本当に感謝しています。

読んだ感想などをいただけるとうれしいです。

まだまだ未熟な私ですので皆さんからの感想などを生かしていきたいと思います。

本当にありがとうございました。

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