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天の才  作者: 凡陽白雪
6/12

A 凪咲は目立たない

どうする?

A.必ず忘れない

B.見て見ぬふりをする


選択肢A

===============================


如何にも作られた夜。今日一日を終えたことを告げる、月の光を再現した月モドキが子供達のガラスの区切りを照らしている。瞬く間に終わった今日を振り返りながら耳を澄ますと、静かな寝息や寝返りを打つ音が鮮明に聞こえた。


「……」


今日は珍しく夜に起きてしまった…いや、起こされたと言った方が正しい。夜眠った後確かに凪咲は肩を叩かれ、意識が覚醒してしまった。


コツンコツン、と足音が薄暗い廊下に鳴り響いた。どうやら監視役の交代時間になっていたらしく、凪咲は寝ているフリをする。ただでさえ警戒されているであろうこの状態で、凪咲が何か動きを見せることは愚策であり当然の自衛だろう。


「………」


 子供達の監視役は何度か入れ替わることがあるが、凪咲の監視役は変更されたことがない。同じ口調、同じ態度でわかりづらくはあるが、朝・昼の監視役と夜の監視役の二人のみが凪咲の監視役だと決められているようだった。監視役の中でも凪咲を止められる人間が限られていることは、凪咲を知っている者であれば誰にでも想像はできる。妥当な判断であると凪咲は施設に対し、密かに称賛の言葉を贈った。

 腹式呼吸のまま、足音に耳を立てる。夜の凪咲の監視役だろう、コツンコツンという足音が段々と近づく。


「……?」


監視役の足音とは別に、誰かが上体を動かしたような衣擦れの音がした。子供が、誰かが起きている。この時間帯で起きていると監視役に叱られるか、監視役に一声かけてお手洗いに行くかのどちらかだが…監視役の声は聞こえず、ひたひたという子供の足音とコツンコツンという監視役の足音しか聞こえなかった。


つまり監視役に起きていることを知られていても叱られず、お手洗いでもない。起きていることを許されている存在だということになる。それどころか、何処かへ向かっているようだ。


「…」


目を開けるか、目を開けないか。今目を開ければ、間違いなくその子供が誰なのかを確かめることができる。目立った行動はしたくないが、凪咲にとって大きな収穫になるであろうことは確かだ。


凪咲は迷った末、今は目立った行動を取りたくないという理由で目を開けない選択を取った。

普段の凪咲であれば必ず目を開けていたであろう場面だったが、凪咲の頭脳と直感が目を開けてはいけないと、そう告げていた。

____________________________________


「……朝、だねー…」


完璧な体内時計に従い、朝が訪れたベッドの上で小さく呟く。いつも通り体を起こし、陶器のような肌の足を冷たい床にペタリとくっつけた。


「妙な夜を過ごしてしまったか〜。これがピンク色の夜だったら平和だったんだけどねー」


間違いなく子供が夜に、声を出すこともなく廊下を歩いていた。子供でありながら監視役に認知されており、施設側にいる人間であることは確実だ。

 その存在が誰であるのか、というのは正直な所凪咲は見当をつけてはいる。が、推測の域を出ない。推測の域を出ない限りは幾つかの候補を導き出し、候補の子供達には気をつけなくてはならないことに変わりはなかった。それは施設からの脱出を目論む人間の思考から辿り着く、当然の帰結だ。


『起床時間だ。第四層にいる観察対象は第三層の園へ向かえ。指南役も同じく第三層の園へ、研究員は第二層にて観察対象のデータを________』


思案していた所に朝の象徴である無機質な放送が始まり、一度思考を停止させる。凪咲は眠気から誘発される欠伸をしてから、冷たい床につけている足に力を込めて立ち上がった。


「……」


監視役に視線を送ると、監視役は自然と凪咲へついてくる。言葉にしなくともある程度は凪咲のことを察して動く、凪咲にとっては最も親という存在に近しい存在だと言えるだろう。

 階段を上り、第三層にある第一の園へ向かう。香奈の後ろ姿や結衣が寝惚けている姿を見かけて話しかけようとも思ったが、香奈は凪咲が話しかけるには少々距離がある。結衣は寝惚けていて凪咲が揶揄える、話せる状態ではないことが遠目に見てわかる程の意識朦朧フラフラ具合だ。流石に会話の成立しない人間と話した所で面白くはないだろう、と凪咲がため息を吐いて目を伏せる。


「むぅ…今日は誰も遊んでくれなさそうな雰囲気だね〜…」


口元を歪ませ、不満の声を小さく溢す。誰かを揶揄うことができないのは、凪咲にとって死活問題だ。

 不満を振り払うように階段を上り終え、廊下を素早く歩き進めた。監視役から呆れや諦め等の感情を背中に降り注がれているような気もするが、少しでも早くこの退屈を凌ぐ方が凪咲の第一優先。第一の園に所属する子供達との対面へ挑む為に勢いよく扉を開いて、第一の園にいる子供達を見渡す。どうやら、楓や瑠衣、香奈も蓮も既に全員が揃っていた。呆れや驚きの表情も、凪咲が予想していた通りに向けられる。


「やあやあ諸君、皆大好き凪咲お姉さんのご登場だよ!絶世の美女、この私の「楓、付き合わなくていい」


「えっと…」


「女狐、高貴なる私の聴力が劣悪で粗野で不遜な耳障り極まりない声で腐るわ。黙りなさい」


「……」


例外一人を除いて一斉に向けられる敵意に、まあまあと笑みを作り出して全てを受け流す。冷たい目で見られはするが、反応されないよりかはこうして反応されていた方が凪咲にとって喜ばしいことだ。

 子供達の中で蓮は大して反応がなかった為、凪咲が蓮を探りに行く。くるくると一転二転回転しながら服の裾を翻し、片目を閉じて蓮の元へと笑顔を注いだ。


「キラッ」


_____凪咲は確信した。

傍目から見て、百人中百二十人は可愛いという可愛らしいウインクを贈呈したと。きっと誰だって、蓮だって、メロメロ魅了完了完全勝利だ。

 それからトドメに、


「蓮く〜ん、今日もいい天気だねぇ。ラピスラズリのような愛らしさのあるその瞳も、光に照らされてとても輝いて見えるよ?」


揶揄いを含めて、迦陵頻伽という四文字が誰よりも似合う声で凪咲が囁き、蓮の脇腹を突いた。

 さて、きっと世間一般的には可愛いと呼ばれるであろうドヤ顔ウインクを最後までやり遂げると、蓮は目をハートにさせて_____


「うぜぇ、うるせぇ、アホらしいの低劣三拍子だ。さっさとくたばれよ」


なんてことは当然なく、凪咲が妖しさのある光を纏った瞳と共に笑みを溢すと、同時に目尻を吊り上げて蓮は突き放す形で返答する。冗談に対して全くもって笑っておらず、左手の手の甲を向けて、ひらひらと左右に軽く揺らしながら睨みつけた。


「天気もクソもねぇよ。差し込む朝日も月光もありゃしねぇんだ、天気なんてわかる筈もねぇ」


「おやおや快く話してくれてありがとう!やはりツンデレかい?心の友よ〜」


抱きしめようと両手を目の前に広げて駆け寄ると、蓮は右に体を捩って手の包囲網を避ける。凪咲はその勢いのままかがみ込み、顔だけを蓮の方へ傾けて不満そうに眉を落とすが、蓮は鼻を軽く鳴らして寧ろ満足そうな笑みを浮かべていた。


「むむ、なんで避けるんだい?」


「は、避けねぇ訳ねぇだろ」


見下ろすように顎を小さく上にあげ、瞳の形が弧を描く。凪咲が立ち上がり、蓮と親交を深めようと少々距離を縮めた所で、放送が鳴り響いた。


『観察対象、No.1〜5は第一の園、No.6〜40は第ニの園、No.41〜60は第三の園。確認した。それぞれ能力値に似合う課題をこなせ』


全員確認の合図が放送し終えると、子供達が一斉に指南役へと注目を集める。凪咲も少々不機嫌に傾きつつも視線を向けると、指南役が子供達の視線を確認。すぐさま口を開いた。


「ゲームを行なってもらう」


ゲーム説明を手早く行う指南役に対して子供達は一言も聞き逃さないよう、誰一人も口を開かずに用心している。指南役の言葉にヒントが隠されているということは皆の共通認識であり、どれが必要な言葉であるかを区別する必要があるからだ。ここにいる子供達は皆学習能力が高い分、凪咲は素直に評価を改めて感心することができる。

_______子供達が警戒するそんな中、感心しつつも凪咲は相変わらずの飄々とした態度で言葉を聞き流しているが。


「これからお前らには問題を各自で取り組み、今回の課題『宝探し』のヒントを導き出してもらう。解き明かしたヒントを元に、宝探しの宝である折り紙で構成された白色の鶴を、誰よりも早く指南役に提出しろ。以上」


今回の第一の園の課題は宝探し。そう伝えた後にプロジェクターで問題を投影、皆が文章を速やかに読み始める。少しでも早く、長く思案する為には読解の速度も重要だ。

『duy7hkcw ゛kut 』


そう表示された文字の羅列に困惑の声は上がらない。子供達は冷静になって考えるという習慣をつけようと動き始めており、前回の反省と成長を感じた。成長に個人差があるとはいえ、全員が一歩前進している事実は確かだろう。厳格な沈黙を無視するように、一人うんうんと数回頷いて周囲への賞賛を贈る。


「……」


冷静を装っていた所で凪咲にはすぐに仮面を見抜ける為、誰が理解し解いている最中で誰が解いていないのかは容易に推察できる。

恐らくは____

 楓の元へ近づき、肩に手を置くと驚愕して小さく肩を震わせた。


「わぅッ…凪咲かぁ……」


「すまないねー、驚かせてしまったかい。君は分かったのかな?」


「う、うん。分かった…けど」


歯切れが悪い上、動こうとしない所を見ると何処かでひっかかっているのだろう。


「あのね〜、楓」


楓が持つ自信の無さから来るものなのか、考えるばかりで動こうとしないことは楓の短所、悪い癖そのもの。楓にまずは行動すべきだと凪咲が伝えようとしたが、その語頭を掻き消す形で足音が空間に鳴り響く。その足音の主を軽く一瞥すると、香奈が一番最初に動き始めた音だった。積極的な香奈が動き始めることは分かりきっていたことであり、同時に、楓が気づく良い皮切りになるかもしれない、と口を閉じる。楓が口を閉じた凪咲に疑問を抱えて視線を外し、香奈の後ろ姿を視線で追跡した。

 凪咲が広げた左手を口端に立てて、目前の背中へ野次を飛ばす。わざとらしく煽りを含む言葉を作り出した。


「解き終わったようだねー、香奈にしては随分と遅くないかいー?」


「怠慢な女狐に進言される道理などないわ。それに、誰一人として微動だにしないなんてね。殆呆れたものよ?」


「それはまあ、私も同意見なんだけどね〜?」


凪咲の手が届く範囲である距離に佇む楓に、ため息混じりの非難を告げる。すると、楓が目を一度丸くさせて自身へ向けられたものであること、込められた意味を理解してギョッと動揺に体を震わせた。


「え、えと、え?ボクのことなの?」


迷える子羊を連想させる弱々しい視線と声に、思わず籠っている笑い声が漏れ出る。瑠衣の鋭い視線を受け、凪咲はなんとか表面上だけでも笑いを無くした。

 楓はそんな凪咲を見て少々不満気に____いや、非積極的な自身の行動に気づいたのか、目を伏せた。反省を感じられたその仕草に、凪咲が頭を撫でて視線を楓から外す。自然と瑠衣からの視線も、楓と凪咲から外れる形となって収まった。


「そうね」


香奈と凪咲に話題へ引き摺り出された楓に対して、振り向くどころか一瞥もしないまま差し置く香奈。進み続けた香奈は指南役の視線と視線を交錯させ、視線を緩やかに下へ向けた。その視線の先は指南役の手___正確に言うと、袖だ。

『duy7hkcw ゛kut 』はキーボードのかな入力へ変換すれば、指南役の袖の中となる。ごくありふれた暗号の法則だった。


「成程ね」


香奈が指南役の袖の中へ人差し指を指したことを確認した指南役は、確かに折り紙を取り出す。しかし、そこにあったのは白色の鶴などではなく、黒色のハート形の折り紙だった。

 黒色のハート形の折り紙を楓が視界に収めると、気配が僅かに鋭くなったように感じる。第三者が気づくには少々変化が薄すぎる為、凪咲の周囲にいる子供達が気づいているそぶりは見えない。

 しかし、凪咲は確かに楓の気配を感じ取り、やはり楓は察していたことを確信した。楓が行動しようとしなかったのは、白色の鶴ではないと理解できていても、この違和感の正体を掴みきれていなかったからだろう。白色の鶴ではない折り紙が出てきて、それからどうするか。そこで引っかかっている。


「ふむふむ、成程成程。これは摩訶不思議だね〜」


「適当を抜かすな、どうせわかっているんだろう」


「瑠衣から向けられる私への信頼値を数字で測りたくなってきたね〜…もしかしたら、本当にわからないのかもしれないよー?」


「はぁ……」


瑠衣からの呆れ声に返答しながら、凪咲が密かに瑠衣の様子を窺うと困惑を感じ取れた。

 瑠衣は暗号の問題を解いていただけで、一歩子供達の思考から遅れていると凪咲は様子を見ていて確信していた。瑠衣が行動しなかったのは周囲の動きを見て様子を窺い、何かがおかしいと感じたからだろう。

 しかし、瑠衣のそれはあくまで楓とは違い、観察による賜物。問題に対しての疑問ではなく、周囲への疑問を抱いたからこその行動だ。やはり、思考力という面では瑠衣は一歩劣っていると言わざる負えない存在だろう。


「まあ裏を返せば、その思考力を補えるだけの観察眼を持っていることは確かだけどね〜」


「何か言ったか?」


「んや?別になんでもないさ」


思考力では楓の方が一枚上手だが、観察力や察知する能力で言うのであれば瑠衣の方が一枚上手。恐らくは自身が努力するべき対象を見極めて察知する、努力家故に培われた瑠衣独特の力。楓と瑠衣、どちらも総合力で測るならば五分五分と言うべきなのだろう。

 それに、楓や第一の園の子供達は天才寄り、瑠衣は秀才寄りだ。天才は創造性で競うように、秀才は再現性で競う。どこか瑠衣だけは、ここにいる子供達の中で戦う土俵がズレる分どうしても疎外感を感じる。


「ふむ、香奈〜?」


「目障りよ」


楓、瑠衣、そして半ば強制的に蓮の手を引っ張り、香奈の行動へ頭を使うよう凪咲が誘導する。

 香奈は凪咲が何を望んで香奈の元へ訪れているのか推察できているようで、凪咲の言う通りになることが鬱陶しいとでも言うように表情が険しくなった。


「…香奈は余程、前回悔しかったのかね〜?今回、きちんと求心力以外にも力を発揮できているよ〜。元々頭は良かったが、冷静さははっきり言ってここまで〜…」


「不遜な声よ、女狐。人の、ましてや女王の心に過干渉するその無礼。寛大なる私でも赦すことは不裁可ね」


わざと大きな声で香奈に聞こえるよう、香奈への分析を声に出して垂れ流していた所を一声で阻止される。相変わらず、その場に権力を轟かせる女王としての資質を感じる声だ。

 香奈の手元へ視線を向けると、黒色のハート形の折り紙を分解しており、ただの四角い一枚の折り紙へと退化していた。


「おやぁ?折り紙で何をしてるんだい?」


「……!」


楓が少し前のめりになって、何かに気づいたように香奈の手元を見ている。

 どうやら、違和感の正体を突き止めたようだ。

瑠衣がぽつりと呟くように、黒色のハート形だった筈の折り紙へ視線を注ぎながら、言葉を吐き出す。


「……白色の、鶴に」


「ええ。斯様に、折り直せば良いだけのこと」


香奈が人一倍力強い瞳で、まるで民へと叡智を分かち合うことを許す強者の姿を見せた。楓が一人で分析をひたすらに吐き出す。


「折り直…あぁ……わざわざ、白色の鶴を指定したのは……」


「うんうん、折り紙の裏側って、大抵白色だよね〜」


折り紙の中には両面色がついたものも当然存在する。が、数ある折り方の中、隠すことにお世辞にも向いているとは言えない立体的な鶴をわざわざ指定し、指南役の袖の中に。なんて折り紙が壊れてしまうような無茶な隠し場所にしたのは、折り紙を折り直すことへの暗示だったのだろう。

 無論、それだけでは暗示だけであって、決定的な根拠がない。


「…指南役の言葉だな?」


瑠衣が話を理解できたのか、もしくは元々違和感を感じていたのか。香奈が喋る筈だった言葉を先んじて口に出す。

 違和感のある言い回し、指南役の言葉。


「ええ、私の高説は無用ね」


『宝探しの宝である折り紙で構成された白色の鶴』


というのは、宝が折り紙で作られた白色の鶴ということを教える為の発言ではなく、宝である折り紙で作られた白色の鶴、ということを教える発言だった。

言葉の難しさを感じるが、要するに言葉と言葉の区切りを考えればいい。


宝探しの宝である 折り紙で構成された 白色の鶴


ではなく、


宝探しの宝である折り紙 で構成された 白色の鶴


指南役のこの言葉こそが、折り紙を折り直す根拠そのもの。そして、白色の鶴を指定したことが折り紙を折り直す暗示。

 香奈が白色の鶴を誰よりも早く提出する。


「……」


納得したのか、呆然としているのか。瑠衣が黙り込んだままその場から動かずに止まっている。楓は自身の疑問が晴れたことへの素直な喜びと、試験を自力でクリアできなかった悔しさを滲ませていた。

 蓮は終始、何も興味を示していない。No.1を目指しているにも関わらず、興味を示そうとしないのは凪咲への警戒心故か。もしくは面倒事を避ける為、子供達に気付かれないよう自然に振る舞いながらもNo.1を目指しているのか。いや、蓮の性格からしてどちらもかもしれない、と凪咲は思案する。

 指南役が子供達の間で交わされた情報を一通り聞き終えると、試験終了の合図を送る。


「今日の課題は終了した。直ちに各部屋に戻れ」


今回の試験は香奈が勝利の栄冠を手にする形で解散となる。凪咲が子供達から視線を外して香奈へ視線を向けると、分析中だったこちらの様子をずっと窺っていたのか、妖艶な笑みで凪咲の視線をすぐさま捉える。


「今回の試験。私の栄誉ある優勝を飾り、終幕よ」

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