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目の前に広がるのは、赤色だ。ただ、ひたすらの赤。
これは、なんだ。
それに触れてみると妙に生暖かい。
頭が回らない、そんな中でも手の感覚は…いや、頭が回らないからこそ、手の感覚が鮮明なのかもしれない。
その生暖かい赤色を認めたくなかったのか、少しでも、目の前から消し去りたかったのか。赤く、赤く染まった手を舐めてみる。
液状の鉄が舌にこびり着く。
あぁ、そうだ。思い出した。
これは、血の海だ。
そして、夢だ。それでも、
どうする?
A.必ず忘れない
B.見て見ぬふりをする