二人乗りの帰り道〜短編チャレンジSS〜
お気に入りユーザーの藤倉楠之さまが「短編チャレンジ」を開催したと活動報告で話していたのをみてコメント欄で参戦したものです。
「もふもふ、エコバッグ、距離、あつあつ、ふるえる、店員、うっかり、星座」
キーワードの中にあるものを複数〜全部を使って書くというお題です。
詳細は、藤倉楠之さまの活動報告に記載されています。
(https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1922367/blogkey/2735440/)
楽しそうだなあと思って、キーワードは全部乗せしました( *´艸`)
冬の空はいつもより空気が澄んでいて、見上げた冬空には冬星座の目印シリウスが白くきらきら輝いて見えた。
「葵ちゃん、どうしたの?」
「ううん、なんでもないよ」
ほんの少し先を歩いていた圭くんが振り向いたので、その距離を縮めるように駆け寄った。
もふもふしたお気に入りのコートを着ているのに、冬の夜は冷えていてふるりとふるえてしまう。
「葵ちゃん、こっちにおいで」
「っ!」
圭くんの手がするりと私の手を捕まえて、圭くんの左のポッケに入れられた。
「あったかいでしょ?」
覗き込むように言われれば顔を真っ赤に染めることしかできない。
「あつあつだね」
圭くんの空いている右手があつあつと言われた赤らんだ頬に伸びてきて、むにっと押される。
「ゆでたこ葵ちゃん、かわいい」
「圭くんのいじわる……っ」
「ごめん、ごめん!」
くすくす笑いながら圭くんが手を引いて、喉が渇いたからと近くのコンビニに入った。季節限定の炭酸飲料に私の好きなミルクティー、それにめぼしいお菓子をいくつかカゴに入れると店員さんに渡した。
二人ともエコバッグを忘れたのでレジ袋につめてもらって冬の星座の下をまた歩く。
「あっ!」
「圭くん、どうしたの?」
「エコバッグ、こっちのポケットにはいってた」
うっかりしてたとくしゃりと笑った圭くんのお家はもう少しの距離のところーー。
おしまい