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そして入院、手術へ

 その後は入院日まで身を粉にして働く。というのは大袈裟だけど10日に入院だから8日までは仕事に行きました。


 入院前に母から「入院する前に何があってもいいように身の回りの整理しといてな」と言われる。普通そんな縁起でもないこと言うか? と思ったが確かに万が一のことがあった場合、面倒なのは間違いないのでサブスクや定期購読してるものは全て一旦停止した。その他の契約書類も全部わかりやすい場所に纏めておいた。


 入院当日。

 わざわざ入院前日の9日やから休みを取ったにも拘らず入院当日の朝ようやく入院準備をはじめたる。とはいえ持っていくものなどそれほどないので1時間ほどで問題なく終わる。

 いざとなれば病院の売店で大概のものは買えるしね。


 そして大荷物を抱えて病院へ。


 その日は割と入退院が多かったのか、あるいは普段から看護師はこれくらい忙しいのか、ともかく入院受付を済ませて病室に案内されてから1時間以上放置される。

 前日、緊張してあまり眠れなかった私は相当な睡魔に襲われ看護師が来るまでベッドに横になって眠ってもいいだろうか? と少々図々しいことを考え始める。

 いよいよ本気で寝そうだなと思った頃にようやく看護師が問診に来てくれた。


 問診では持病のことや、癌の家族歴なんかを訊かれたように思う。眠たかったし随分前のことなのであまり覚えてない。ただ家族歴については「癌で死亡した身内はいるか」という訊き方だったのは覚えてる。

 死んでなかったらセーフなのか? と思ったので。


 その後、入院から退院までの予定表をくれた。

 予定表をみて、主治医の言っていた入院日数8日を入院の全日数のことだと思い違いしていたことに気づく。どうやら手術後から8日間入院という意味だった模様。

 つまり私は10日に入院して17日に退院できると思っていたのに、予定表をみた限りでは手術日の翌日から8日後の19日退院になっていたのだ。とはいえ別に困ることでもないのでスルー。


 入院当日は特に予定もないので、その後は何もなく入院着パジャマに着替えてベッドに入り時間を潰す。


 夕食時、もし眠れなさそうなら眠剤を出すけど、どうする? と訊ねられ前日あんまり寝てないから余裕で寝られますと応えておく。そしてその言葉通りその日の夜は爆睡する。


 手術当日。

 午後からの手術だったのでお昼前まではのんびり過ごす。12時くらいから慌ただしくなり、私は知らなかったんだけど、手術前って浣腸されるんですね。いやもう戦慄しましたね。人生で浣腸とかしたこともされたこともなかったので……。

 すぐにトイレに行くと浣腸液だけ出ちゃうから2〜30分我慢してから行ってね、と言われる。しかし10分経ったあたりから滅茶苦茶お腹が痛くなる。なんとか20分粘って駆け込みました……。


 その後、術着を着せられベッドのまま手術室まで運ばれる。自分の足で歩けるが、と思ったけど考えたら手術後病室に連れ帰るのにどうせベッド必要だもんね。

 手術室に入って、おそらく硬膜外麻酔を最初にされたんだと思う。横向きになって何かをされたという感覚はあんまりなかったけど「痺れたり、熱くなったりしてない?」と確認されたので麻酔をされたんだと理解した。

 下半身が大変熱くなって来たので「足が熱い」と応えた後のことは覚えてない。



 意識が戻ると手術室を出て、病室に戻される途中の廊下だった。


 前日から、今朝までいた部屋とは別の1人部屋に通され、一晩そこで過ごすらしい。程なくして母親と主治医が来て、手術は問題なく終わったこと。摘出した腫瘍は病理検査に出すことを説明される。

 主治医曰く「手術自体は40分くらいで終わったよー」とのこと。時間としては手術室に入ってから2時間ほど経過し16時前になっていた。


「そろそろ麻酔が切れるから痛みが出てくるだろうけど、痛み止め用意してるから我慢できなかったら無理せずナースコール押してね」と伝えて主治医は去っていった。


 母親に腫瘍見た? と訊ねると「うん、これくらいの大きさやったな」と手で大きさを示しながら「ん、これはちょっと……って感じやったわ」と言われた。見た目から悪性腫瘍っぽく見えたといあうことだろう。


「どうせなら私も見たかった……」「本人は見られへんからな」といった下らない会話を交わした後、母は帰っていった。

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