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元AIと行く異世界  作者: ようすけ
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魔王ハルト

「あ、マスターおはようございます!昨日は知りたいことしれました?」


「ああ」


「それはよかったです!じゃあ行きましょうか」


「そうするか」


朝国王とカエラに別れを告げ、アルフレイトに向かうことにした二人。アルフレイトまでは歩いて三日だが今回は逸る気持ちに突き動かされ、ゲートで行くことにした。町を出てフライで空を飛び、十分人目がつかなくなった所でゲートを広げた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ここがアルフレイトか。確かに瘴気が満ちてるな。リア。一応防御結界を張っておけ」


「はい!」


まだ朝だと言うのに霧が立ちこめ瘴気が漂う城下町。カル達のお陰で町にはほとんどアンデッドは見受けられなかった。


町を進むとお化け屋敷よろしく明らかに不気味な城が霧の中浮き上がってきた。


「確かにこの瘴気は低レベルだと身が持たないだろうな」


「そうですね。町はあらかた浄化しまくってきたんで大丈夫ですけどここはちょっと骨が折れそうですね」


城の門を開けると早速死霊騎士たちが襲いかかってきた。


「ゾンビやグールじゃないんですね?中々ないんじゃないですか?死霊騎士とかリッチとかが地上にいるなんて」


「確かにな。だがこれだけ瘴気が濃いんだ。ノーライフキングがいてもおかしくはないさ」


「あの骸骨倒すの苦労するんですよねー!聞いてくださいよ前ノーライフキングの群れと戦った時なんて神聖魔法撃ちすぎて新手の宗教でも立ち上げようかと思ったくらいです!」


「ノーライフキングが群れって・・・それにお前が宗教なんて立ち上げてもろくな事にならん。行動に移さなかったのは褒めてやるぞ」


「マスターが今日は優しいです!」


あらかた魔物を倒し、中へと進んでいく。一際大きい邪気。コイツか。


それはとても人には見えなかった。肌は黒く頭から角を生やし、赤紫に光る血管のようなものが身体中に蠢いている。


「よぉ魔王ハルト・・・でいいんだよな?」


「ググあガガガ」


「会話はできないパターンか?これ」


不意に魔王ハルトが手を突き出す。瘴気の塊が飛んで来るが、二人に張られた防御結界の前で風船のように破裂した。


「ううむ・・・倒していいものか・・・とりあえず鑑定」


名前/ハルト(男)

歳/48

種族/魔人

職業/魔王

レベル1799

HP55663

MP65441

攻撃力2050

防御力1587

魔攻3221


「ふむ・・・雑魚か」


「いや雑魚って!まぁ実際そうですけど相変わらず酷いですね」


事実魔王ハルトは色々な攻撃を仕掛けてくるが全て結界に阻まれている。この程度であればそれこそ爆裂魔法を付与した顔面ケーキで即死してもおかしくないレベルなのだ。


「まぁ・・・仕方ないか・・・本当にすまない。今楽にしてやるからな。リアお前は手を出すなよ」


「はいマスター」


ジンはハルトの目を見つめ呟いた。


「ホーリー」


最上級神聖魔法が一つホーリー。浄化の極致であるこの魔法はアンデッドに対して極めて有効である。瘴気を聖気に変えるこの魔法は対象者の魔を全て浄化しきる事も可能。


ハルトの体からどす黒く溢れ出ていた瘴気が聖気に変わっていく。これだけの瘴気だ。恐らく全て抜ける頃には良くて瀕死、悪ければそのまま肉体が耐えられず消滅するだろう。


「マスター!何か変です!あのネックレス・・・魔道具です!」


鑑定で確認した結果ネックレスには装着者のHPが5パーセントを切った時にゲートが発動するようになっていた。


「逃げるつもりです!マスター!」


その瞬間ゲートが発動した。


「逃げたか。だが問題ないだろう。ほぼ瘴気も抜けてたしな・・・生き残れるかはわからんが」


「いいんですか?マスター」


「・・・もしもまた魔王になってどこかに現れるならその時にでもきっちりケリはつけるさ」


聖気が立ち込める王座を見つめながらジンは一人ごちる。


「出来れば少しでいい。話したかったんだけどな」


「なんか理性を失ってましたもんね」


「ああ」


「うーん・・・これからどうしますか?」


「そうだなー・・・四神に会いに行ってみるか?」


「あ、いいですねぇ!きっとスーちゃんも喜びますよ!と言うかみんな喜んでくれると思います!」


いやだからお友達だと思ってるの多分お前だけだから。


「なんでそんな白い目で見るんですかー!」


「そうか?気の所為じゃないか?」


「またそうやってばかにしたー!マスター酷いです」


「そういうのいいから。んでスーちゃんはどこだ?見果てぬダンジョンか?」


「あ、そうですよ!見果てぬダンジョンの地下900階です!」


「・・・遠いなー・・・ゲートでいこうか」


「そうですね。あそこはゲートじゃないとちょっと疲れるかもしれないです」


じゃあ・・・ゲート。


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