20話 迷宮探索 その2
3000PV、ブクマ&評価ありがとうございます!
いつの間にか20話ですよ!
本当に読者様のおかげです、これからも頑張ります!
あと1話で終わると言ったな。あれは嘘だ。
ごめんなさい! 次でリサーナ視点は終わらせますから!
私達は二十九階層と言うところまで来ました。
魔物さんはあの変な生き物を見たきりで、あれから一匹たりとも私達の前に現れないのです。変ですね。
「コカトリスさんどこにいるんですかね......?」
「全然見つからないね、予定日までもう一日切ったのに」
迷宮に入ってから二日。目的のコカトリスさんも見つからなくてどんどん奥に進んできましたが全然見つからないのです。
むむっ! アスカが何かニヤニヤしているのです。アスカがこんな顔をする時は大体変なことを考えてるような気がするのです。何か感じるのです!
「むっ、アスカ今なんか変なこと考えていませんでしたか?」
「ふふっ、何も考えてないわよ」
むー!やっぱり何か変なこと考えていたに違いないです! 後でしっかり聞いておかなければですね。
二日でここまで潜ったのですからそろそろ戻らないと予定日を過ぎてしまいそうですね。アスカに確認しましょう。
「そろそろ引き返さないと予定日を過ぎてしまいそうですね」
「ギリギリまで粘るつもりよ。予定日ギリギリになったら私が全速力で走るだけだから」
「うっ、またあんなに速く走るのですか......」
二回目に助けてもらった時はお姫様抱っこで街中を走られました......ものすごい速さで......。
嬉しいのと恥ずかしいのと嬉しいのと怖かったのでついずっと叫んでしまいました。
アスカと少しお話しながら進んでいると次の階層へと続く階段を見つけました。
「うーん、二十九階層を探索してもいなかったら一度引き返そうか」
「楽しかった冒険ももう終わりなのですか......。コロン達にお土産を持ち帰れたらいいわね!」
お世話になってばかりではダメですもんね。しっかりとお返しもしないとです。
いつかアスカには私の......ふへへ......。
はっ! いけませんいけません。つい変なことを考えてしまいました。そんなことを考えていたら、二十九階層へ到着です!
ん? 誰か戦っていますよ? よく見るとアルマです!それに戦ってるあれは......
「アスカ! アスカ! あれがコカトリスさんなんですね! それにしてもおっきーですねー!」
「でかい......」
本当に大きいです。隠れて読んでた本には鳥の魔物としか書いてなかったですが、本物はとても大きいです! アルマよりずっと大きいですね......。
「「「こけぇぇぇぇぇぇぇえ!!」」」
あ、三匹のコカトリスさん達がこちらへ来ますね。
人生で二回目の魔物遭遇です! アスカがいつもよりもワクワクしているのがわかります。
「リサーナは隠れてて! 全部狩ったら卵探しに行こう」
「わかりました! 見つからないようにしますね!」
全力で見つからないようにするのです。それにアスカから約束をしてくれるなんて嬉しいのです。
デートみたいですね! うへ、うへへへ。
はっ、私ってば......しっかりと隠れないとアスカに無理をさせてしまいます。あそこからならバレないでしょうか。
部屋の隅で岩の陰に隠れて小さくなる。
おぉ、アスカすごいです! あんな大きいコカトリスさんの首をナイフで一発とは! やっぱりアスカはかっこいいです!
二匹目もあっという間に倒してしまいました! あと一匹......! また瞬殺かと思ったのですがコカトリスさんもただでは死んでくれませんね。灰色の煙を口から吐き出しました! あれは石化の吐息と言う技ですね! あぁ! 関心してる場合じゃないですよ、アスカが......って普通に避けてますね。流石ですよ。
と思っていたらアスカが蹴られて吹き飛ばされました! あのコカトリスさん嫌いです! アスカ、アスカ大丈夫ですかね!? 壁に激突していましたがどこか怪我とかしてないですかね......。
そんな事を思った次の瞬間、壁際にいたはずのアスカがいつの間にかコカトリスさんの首と尻尾を落としていたのです。動いたのが見えないくらい早かったです。
アルマさんの方へ行ったアスカはどうやら魔法を使うみたいですね。アスカの魔法はこの街の誰よりも綺麗で美しくて強い魔法なのです!
私はその魔法が使われると言う事実に安堵してか、既に隠れる必要も無くなって、アスカの方へ歩いていた。
一時はコカトリスさん達の魔法がアスカに当たって冷や冷やしましたが、アスカは平気そうなので良かったです。それに綺麗な銀髪が流れて私的にウハウハなのでコカトリスさんグッジョブなのです。
銀髪なんて見たこと無かったので何度見ても素敵ですよね。
「火球! 無限花火!」
アスカの魔法です! 迷宮の中を黒の炎が照らして少し明るくなりました。だんだんコカトリスさん達が丸焼きにされていい匂いが充満してきました......。
その時、
ぐうぅ〜
恥ずかしながらお腹が鳴ってしまった。
「アスカぁ......お腹すきましたぁ......」
ここまで保存食ばかりでお腹いっぱいにはなってなかったのでつい我慢が出来なかったのだ。
アスカと一緒にいるとなんだか本当の私が元気になっていく気がします。お城にいた頃は必要最低限しか口を開いてはいけなかったし......今はとても楽しいのです!
「はいはい、待ってね。もう少し焼いた方がいいかな?」
クスクスと笑いながらもちゃんと準備をしてくれるアスカはやっぱり優しいのです。
アスカがどこからか椅子とテーブルを出してくれました。いつもどこから出てくるのか本当に不思議です。
「いただきます」
「いただきます!」
食べにくそうにしていたらアスカが小さく切り取って出してくれたのです。もう本当にアスカ大好きなのです! そしてコカトリスさんのお味は、
「お、美味しい......!」
「美味しいですね! アスカ!」
本当に美味しかったです。ただ焼いただけなのにここまで美味しいなんてすごいのです。
「はふぅ......お腹いっぱいですぅ」
二人でコカトリスさんを丸ごと食べちゃったのです。
美味しくていくらでも食べれました。でも九割はアスカのお腹に入った気がします。でも、アスカがあんなに食べるところ、初めて見ました。
アスカはきっと八割くらいしか食べてないと言いそうですね。
「ね、ねぇ、アスカちゃん?」
「ん? 何?」
あっ、アルマ達の事忘れていましたね。でもそれくらい美味しかったのです。
何やら話し始めたみたいですけど私はもう帰るだけなのでコロン達へのお土産を何しようか考えましょうかね。
「―――パーティも疲労がたまってきたから悔しいけど救援を求めに後衛三人を地上へ逃がしたの」
む? あの人達はアルマのパーティの人達なんですか。それにしては態度が悪かったですね。
少し言いつけてやるのですよ。
「あ、アスカに悪口言ってた人達のことですね! 全くもう、失礼しちゃう人達でしたよ!」
なんか二人ともが、やっぱり......。みたいに溜息をつくのできっといつもあんな感じだったのでしょうか。
その後も何か話していたが、突然私は話を降られて驚いてしまった。
「すまない......一つ、聞いてもいいか? そちらのお嬢様は誰なのだ?」
「ふぇっ!?」
怖い。この人から何か殺気のようなものが刺さる感じがして咄嗟にアスカの後ろに隠れる。
あぁ、アスカのいい匂いです。すんすん。
はっ、私ったらまた! 私はこんな所では負けられないのです! アスカに少しは成長した所を見せるのですよ!!
「彼女は」
「り、リサーナ=メルガスと申します......」
ふふん! 帽子をしっかりと取りながら挨拶するのです。礼儀作法はちゃんと出来るのですよ。
あ、あれ? なんかアスカがすごいこちらを恨めしそうに睨んでくるのですが、私何かししました? .....って、あぁ! せっかくバレないために変装したのに!
「あああ、アスカ! ど、どどどどうしましょう!? 私、私...... 」
「うーん、アルマさんなら大丈夫だと思うけどもう1人の方がねぇ」
お二人とも驚きすぎて口を開けたまま止まっております。大変な事になってしまいそうです!
アスカが「おーい?」と現実に引き戻すと、
「り、リサーナ様! 無礼をお許しください!」
わあああ! 私に跪いてきました! 私は王族ですけどそんなに偉くないので気にしなくてもいいんですけどね。
「気にしないでください、私は大丈夫ですから」
むぅ、なんだかまたアスカが私を見て変なこと考えていそうです。
今のはきっと、「少し成長したのかな?」とか考えてるに違いありません! でも褒められてる気もするので嬉しいのです。
そんな事もありましたが、二人が四人になって迷宮を出ることになりました。




