どうか、泣かないで。
前作「どうか、夢であって。」を読んでから今作を読む事をお勧めします。
よその子お借りしてます。
「びっくりした、急にうなされて、
震えだしたと思ったら動かなくなって、
死んじゃったのかと思った。」
私の手を握り締めていたのは、私の大好きな人だった。
「はい、死んじゃったんです。メリーさんに殺されて。えへへ、幸せだったなぁ。」
何を言っているのか分からない、と顔をしかめたメリーさんもやはり可愛い。
家の中だからと油断していた私は、熱中症にかかり、ベッドで数時間眠っていたらしい。メリーさんはずっと私の手を握って、側に居てくれたとか。
あぁ、夢だったのか。良かったなぁ。
だって、
貴女の泣き顔は見たくないから。
大好きな人の、メリーさんの笑ってる顔、ずっと見てたいからさ。
どうか、泣かないで。