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第39話 秘密の花園・9

なかなか続きが書けない。ソウと祐馬を思うと、愛が苦しいよ。愛くるしい?いやいや。何言ってんの。大変遅くなって、すみませんでした・・!では、続きをどうぞ!

 子供みたいに、馬車の中でうずくまって。


 どうしようもなく、体が震える。



 思い浮かぶ考えは、最悪の結果ばかりで。



 なぜ、来てしまったのか。

 帰ろうよ。

 なぜ、あがいてるのか。

 らしくない。

 なぜ。


 なぜ。



 こんなにも。

 あなたを思うと胸が苦しい?


 こんな感情、知らない。


 こんな恐怖、知らねぇ。




 なぁ、ソウ。





 お前は、ずっと。



 こんなきょうふとたたかっていたのか?



 馬車からのぞいた外界には。

 街が見え始めていた。




「・・・かあさま・・・」

 うんざりしたような、ソウの声。

「あら、ソウ、なぁに?」

 ここにいるはずのない自分の息子を見つけて、かの人は少し驚いたような顔をする。


「いいかげんにしてください・・・!僕は種馬じゃないんですよ!?」


 いきなり、何を言い出すか。


「いや〜ん。ソウってば、怒らないでよ。だって、ソウ、振られて傷心中でしょう?だからかあさま、ソウの好みそうな貴族の息子さん達になぐさめてあげてってお願いしたのよ。そうしたら・・・」

「いったい・・!何人に声をかけたんですか・・・!?」

 そのソウの言葉に、指折り数える母。

 すいません、すでに両手使ってないですか?


 その母の様子に、大きくため息を吐きながら。

 母の座るソファの対面に腰掛ける。


「疲れちゃった?」

 小首をかしげて、母。

「そりゃ、いくら好みな方々とはいえ、今日だけで5人も6人も相手をすれば、疲れますよ・・・!」

 うんざりしたように、ソウは吐き捨てる。

「いや〜ん、ソウってば、罪作りねぇ」

 それに反し、楽しそうな母。


「いいじゃない。別に」


「バニー様の元へ行くまでは、それこそ、うちの息子は種馬だったかしら?ってほどの遊びっぷりだったんだから。もとの生活に戻っただけでしょう?」


 にこやかに、とんでもないことを言う。


 ソウは、バツの悪そうな顔をするだけ。


「でも・・・簡単に、体を開くんですね・・・」

 ボソリと、ソウはつぶやく。

「貴方ほどの地位にいれば、取り入ろうとする輩が多いのは当然でしょう?」

 さらりと、核心をつかれる。



「・・・そんなの・・・誰も、本当の僕なんて見てないじゃないですか・・・」


 空を見る目に、涙が滲む。


 あぁ。

 自分は。

 

 何をやっているのだろうか。


「でも、恋の痛手には、恋だと思うわ。探せばいいのよ。これから」




「身が焦がれるような、恋の相手を」





 身が焦がれるような恋なんて。

 これからすることがあるのだろうか?


 目の前にいる青年。

 にこりと微笑むだけで、赤くなって俯く。

 手を差し出して触れれば、抵抗せずに受け入れる。


 今まで、ずっと、そうだった。



 貴方だけが、俺を拒んだ。


 時間をかけて。



 貴方に合わせて。



 柄にもなく、たくさん、たくさんたくさん。




 愛を叫んだ。






 貴方は、振り向きもしなかったけれど。



 何人目かわからないその行為は。

 すでに、感情など入っておらず。


 ただただ、貴方を思って貪るように。



 貴方を思って、涙が出た。







「何の、イベント・・・?」

 馬車が止まり。

 目的地だと思い、降りたそこには。


 ガタイのいいお兄さん達の。

 列ができていた。


 呆然と、その列を見やっていると。


「おやおや、また追加かい?いやいや本当に、どこまでも増えるなぁ」

 小人のような、小さな男。

 どうやら、列の整理をしているらしい。

「で?君は、どこの家の子だい?」

「・・・え?どこって・・・?それより・・・、この列って・・・?俺、ソウに会いに来ただけなんだけど・・・」

 そう言うが早いか、その小人は、思い切り祐馬の脛を蹴る。


「・・・・ッ!?」


 突然の痛みに、声もなくうずくまる祐馬に。


「たわけ!!ソウ様を呼び捨てにするとは何事じゃ!!」

 あぁ、そうか。ソウは名家の出だったな、と。今更ながらに、いきなり呼び捨てにしたことを後悔。


「だいたい、列の意味も知らずに来たのか?この列は、ソウ様への求婚者の列なのだ」

「きゅ、うこん・・・?」


 心臓が、バクバクと音を立てる。



「ソウ様は、結婚相手をお探しなのだ。この列は、ソウ様に求婚をするための順番待ちの列なのだ」



 世界が、違う。


「そのようなことも知らずに来るとは!お主、いったいどこでソウ様のことを知った」


 世界が、違いすぎるんじゃ、ねぇ?



「下賎な者を、ソウ様に近づけるわけにはいかん!!」



 アタマを。



 殴られた気分だよ。









 ソウ。


       〜続〜


 


 

あとがきが入ってなかった・・・。ガーン。もういろいろショックだ(笑)結構熱く語ったあとがきが消えて〜ら〜。ハハハ。思い出そう。うん。何だか、まだ暗くなるのか、この話。祐馬の思いも、ソウの思いも痛くてかないません。ヤラレ気味。あ〜チクショウ。考えてると泣きそうだよ!泣かないけど!!(笑)何て可愛いんだ!お前達!自分のキャラにツッコむなってね(笑)この子達の思いが、うまく伝えられるだけの文章力がないのがすごく悔しい・・!ギリギリ。この子達のこの思いが、少しでも伝わっていれば幸いです。

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