第33話 秘密の花園・3
あぁ・・・。書いても書いてもしっくりこず、ようやく続きが書けました。この2人、何気に難しい・・・!この2人の恋の行方はどうなるわけ!?(お前がそんなんでどうする)
愛していると、君は言う。
最初の恋人は、中学校時代の同級生。
ちょっとおませなその子とは、キスまでした。
初めてのお相手は、塾の講師の女の先生。
しばらく、関係は続いたけれど、高校進学と同時に、バイバイになった。
高校に入ってからも、何人かと付き合った。
することはとっくにすませたし。
女に不自由を感じたこともない。
でも、恋愛はめんどうくさい。
本当に、そう思う。
構わないとスネるし、好きと言わないとゴネるし。
電話やメールもはっきり言ってめんどくさい。
もちろん、付き合い始めたら、義務的に欠かしたことはないけれど。
「祐馬さん、好きです」
アイツも、他の女たちみたいに、そう言う。
俺は、苦笑する。
「祐馬さん、愛してます」
俺は、男だぜ?
何で、惚れられる?
しかも。
自分よりもタッパもあって、がっちりしたような男。
俺には、信じられないね。
「祐馬さん」
まとわりついてくるその腕は。
女みたいに細くて。
全開の笑顔は、女みたいに愛らしくて。
でも。
最近、頭の片隅に、冷静な自分がいて。
そいつが。
言うんだ。
反吐がでそうだって。
「祐馬さん☆」
「か、わいらしく笑いながら・・・!!」
「人を襲うな〜〜〜〜・・・!!!」
ソファでうとうとしていたら。
いつの間にか、眼前にソウくんのお顔。
つーか、人の腰に乗るな・・・!!
「やだ、祐馬さんってば可愛い〜」
ちゅっちゅっと、ソウは祐馬の顔にキスを落とす。
「ぎゃ〜〜〜!!やめろ・・・!ソウ・・・!!」
いつもの、じゃれ合い。
祐馬が嫌がると、ソウはいつも、え〜、と言いながら身を引いた。
だが、今日は違った。
ソウは、おかまいなしに祐馬のシャツの裾から手を入れてきた。
「!?・・・やめろ・・・!!」
祐馬は、びくりとして、ソウを引き離す。
その、ソウの表情は。
「・・・ソウ・・・?」
「・・・貴方は、ヒドイ人ですね」
「・・・」
「貴方は、アリスさんを恋愛感情でみてはいないけれど・・・」
当たり前だ。
ガキの頃から知ってる相手に。
しかも男に、恋愛感情もクソもあるか。
「僕にも、恋愛感情はないでしょう?」
それは、禁句。
きっと、ソウの中で禁句だったに違いない。
愛していると、君は言う。
好きだと、君は言う。
だけど。
祐馬はそれに応えたことはない。
いつだって。
決まりのように、ソウがその言葉を言って。
祐馬が流してきた。
気付いてはいけない。
口にしてはいけない。
だってその瞬間。
この関係は終わるから。
祐馬は、何も応えられなかった。
「・・・祐馬さんは、戻れなくなって、こちらに残っただけですもんね」
ソウが、その一言を口にした。
その時。
世界の終わる、音がした。
「そういえば、ソウは?」
ここは、アリスとバニーの屋敷。
いいお天気の中。バニーとリアンが、テラスでコーヒーを飲んでいる。
どこか、バニーは落ち着かない様子だ。
リアンはというと、2人を花園に押し入れた後、息子であるバニーの元へ来ていたのだった。2人を花園へ連れて行くことは、数日前に言ってある。
もちろん、ソウにも。花園へ案内した後は、バニーの屋敷で、帰りを待つ予定になっていたのだが。
「・・・それがねぇ。昨日、うちに来て1度実家に帰ってくるって言ってたんだけどさぁ・・・」
クッキーを頬張りながら、リアン。
「何だか、ちょっと様子がおかしかったんだよねぇ・・・」
「・・・ソウが?」
「祐馬くんと何かあったのかね?」
「・・・ケンカとかってことか?」
その台詞に、リアンは噴出す。
「あはは。そりゃないでしょ〜!」
「何でだよ・・・」
その反応に、ムスっとバニーが返す。
「あの2人は、ケンカするような関係ではないからだよ」
リアンはそう言うと、コーヒーのおかわりを注ぐ。
「・・・はぁ?」
バニーは、眉根を寄せ、理解できないと言ったふうだ。
「だってあの2人は、始まってもいないじゃないかい」
リアンは、楽しそうに微笑を浮かべ、そう言った。
嵐の、予感。
〜続〜
リアン投入にてどうにか収集をつけてみたけど、あまり収集がついていない気もする。つーか、どこまでも暗くなりそうな予感がするのは私だけ・・・!?あれ!?一番、何かノリにノッてそうなカップルだったのに!?あれ〜?まぁ、そんなこともあるか・・・。しかし、何だかんだで時間が空いてしまって申し訳ないです。更新を早くするという今年の目標が早くも崩れそうです(オイ)。最近、おススメ小説の所に、名前があがっているのを見つけたのですが・・・BLですけど大丈夫なんですか〜〜〜!!とパソの前で突っ込んでいる小心者は私です。でも、これも皆様の暖かい応援のおかげですね・・・!!ありがとうございます!これからも頑張ります!(いつも言ってんな・・・)