第27話 傷跡・8
よ、ようやっと続きが出せました・・・!!いつも亀で本当に申し訳ございません・・・!!しかもまだ終わらない、双子シリーズ・・・!!そして、双子シリーズだというのに、双子がいないという(笑)では、お待たせいたしました!アリス続編、お楽しみください!!
「えぇ〜〜〜〜!?何だって〜〜〜!?」
室内に響き渡ったのは。
アリスの叫び声だった。
先ほどまで、サクラとツバキのいた部屋に、今度はかわりにアリスがいた。とはいっても、さっきまでとは違い、クイーンもバニーも、祐馬もガーデンもそこにはいない。正確には、リアンも。
残ったマスターに、アリスは事の顛末を聞いていたのだが・・・。
聞くだけ聞いて、この叫び。何だかんだでみんなパニック、みたいな。
「ですから、今、話した通りです・・・」
マスターはもう涙ぐんで、今にも泣き出しそうである。
「マ、マスターまで弱気になってどうするのさ・・・!大丈夫だって!すぐに2人は見つかるよ・・・!バニーたちが見つけてくれる・・・絶対・・・!!」
マスターを泣かすことなかれ、をキャッチフレーズで、この世界は回っております。とか、そんなことは置いておいて。アリスはマスターの肩を掴んで励ました。
マスターを、否。
自分を。
あぁ。
なんて。
なんて。
胸が苦しいんだろう。
あなたのことをおもうと、なんて、むねがくるしいんだろう。
ブラックとホワイトは・・・。
いくど あのえがおのしたで ないていたのだろうか。
バタン
「ハ・・ハ・・・!」
扉が勢いよく開き、入ってきたのは息を切らしたリアン。どうやら走ってきたらしい。
「い、今・・・トランプ兵に命令を・・・!出してきた・・・!!」
「大丈夫!?リアン!?」
珍しく、本気で息も絶え絶えなリアンの元へアリスとマスターは駆け寄る。
「全力で走るなんてン年ぶりだよ・・・?ぜはっ・・・!」
「い、今冷たい飲み物持って来ますね!」
気遣いのマスターはそう言うと、パタパタと奥へ駆けていく。リアンは力なくよろしく〜と言うと、その広いソファにどかりと体を沈めた。
「はは・・こんなリアンの姿、他に見れないね」
苦笑しながら、アリスは言った。
「・・・こんなことでもないとねぇ・・・」
それに、リアンも苦笑で返す。
クイーン・ガーデン・バニー・祐馬は、サクラやツバキが出て行った後ブラックとホワイトのいそうな場所を探しに手分けして出て行った。アリス達は万一、2人が戻ってきた時のため・何か連絡のあった時のために待機することとなった。
でも、こうしていると、本当に痛感する。
ただ、待っているだけの苛立ちを。
己の、無力さを。
「・・・スミレさんはどうしてブラックたちがいるのに・・・他に恋人なんか作ったのかなぁ・・・?」
アリスは、ぽつりとそう漏らした。
「・・・何も言わずに自分は死んで・・・それで満足?・・・残される人のことなんて、これっぽちも考えずに・・・それって、ひどいよね」
あんなにも、あんなにも。
ブラックとホワイトはスミレという人のことを想っていった。
かの人が死んでしまってからも。
それは、見えない傷となって、2人を縛る。
どうして?
どこから違ってきたの?
「・・・人の想いはさ、どこでどうなるか、わからないと思うけどねぇ・・・」
リアンの、優しい声。
「俺がクイーンに恋に落ちたように・・・アリスがバニーに恋に落ちたように、スミレも、恋に落ちたんじゃないかねぇ。他のもの、すべてを投げ出してもいいほどに、その身を投じてもいいほどに、その人を深く愛してしまったんじゃないのかねぇ・・・」
きっとそれは、運命と呼べるような出会い。
「悩んで、悩んで・・・」
きっと。
「それでも、その人のことが、好きだったんだろうねぇ・・・」
家を裏切っても。
幼い頃からの婚約者を裏切っても。
想い人は、死んでしまっても。
儚くも、強い、想い。
「俺やアリスだって、すべてを捨てて、ここにいるんだ。それは、忘れちゃいけないよ」
日々、気に病み続けることはない。
だけれど、覚えておかなければいけない。
自分たちは、すべてを捨てて、ここにいることを。
大切なものに、無断で、ここに残っていることを。
「・・・ごめん・・・」
「・・・いいや・・・」
静かに、リアンは呟いた。
「恋は、狂気だねぇ・・・」
どこまでも、人を狂わせる。
「う・・・ん?」
一方、こちらはというと。一人、この大混乱の中、爆睡していたマイペース少年・ソウ。ようやっと、起きてみました。
「・・・?誰もいない・・・?」
寝惚け眼であたりを見回すが、静まり返ったその部屋には自分以外の人間はいないようだった。
「え〜、みんな僕を置いてどこかいっちゃったの〜?」
ぶうと、一人平和に不貞腐れながらベッドから降りる。と、カシャッと音がして、何かが床に落ちた。
「?ロケット・・・?」
どうやら、アリスがベッドに上げたものがまた落ちたようだ。
ソウはゆっくりと、そのロケットの蓋を開いた。
そして。
「・・・これ・・・!!」
ソウは、そのロケットを手に握り締めると、急いで階下へ向かった。
その表情は、いつになく真剣なものだった。
〜続〜
いかがでしたでしょう・・・。話進んでませんね。すいません・・・。あああ。もうちょっと、こう!進む予定だったのにな・・・!まぁいいです。というか、ソウくん、一人平和すぎだろ。いつまで寝てるんだ・・・!!まぁ、これからの活躍に期待☆ですね!何やら走ってましたしね!つーわけで、今後の展開に期待!!(無理やりまとめやがったな)次はもっと早く・・・!って、いつも言いすぎてて、信憑性にかけまくってるよ・・・!!