第22話 傷跡・3
お待たせいたしました〜。今更なんですが・・・。双子が何弁をしゃべっているのかわかりません・・・。へたに関西弁とかにするからこんな収集のつかないしゃべり方になってしまうんですよね・・・。ウフ。(反省)
「サクラさんとツバキさんはまだ帰ってないよ」
リアンは、扉を開けるなり相も変わらずブスくたれてるブラックとホワイトに、半ば呆れ気味にそう告げた。
「・・・何で帰らんのや・・・」
「しつこい奴らやな・・・」
ブツブツと・・・クッションを抱えながら呟かない。
怖いっつーの。
あの後。
まさしく収集のつかない現場から。逃げ出したのは・・・やはりブラックとホワイトだった。といっても。クイーン邸の数ある客室の一室を乗っ取ったってだけなのですがね。1階にサクラとツバキがいるので、自分たちは2階の客室を選ぶくらいが、2人ができるせいぜいの意地なのかもしれない。どうせ、どこまで行っても追いかけてくるのだ。だったら。たくさん人もいて安易に手を出すことのできないここで根競べをすればいい。
あとは、あいつ等があきらめるまで待てばいい。そう、2人は判断し客室に引きこもっているのだった。
もちろん。
他のメンツは、予想通り。思い切り巻き添えをくらうはめになったのであった。
「・・・ねぇ、ブラックとホワイトは何でそんなにあの2人のことが嫌いなの?」
ブラックとホワイトが篭城している客室には、アリス・マスター・ソウ・リアンもいた。その中で、アリスは気になっていたことを質問してみた。
この2人がここまで頑なになるところを始めて見たのだ。そこまで、あの2人のことが嫌いなのだろうか。あまり悪い人っぽくはなかったんだけどなぁ。とアリスは密かに思う。
まぁ、好きでもない人間との結婚とは嫌に決まってはいるが。
他にも何か、理由がありそうで・・・。
「・・・別に・・・」
「嫌っとるわけや、ないんやけどなぁ・・・」
困ったような、笑み。
「・・・話してみて、くれませんか?お二人がここまでされる理由を・・・。もしかしたら、力になれるかもしれませんから・・・」
その2人の表情に、マスターが心配そうに声をかけた。
アリスも、ソウも、リアンも。真剣なまなざしで2人を見やる。
ブラックとホワイトは、しばし2人で視線を交わした後、ぽつりぽつりと話始めた。
「わいらは・・・わいらが本当に婚約しとったんは・・・あいつ等やないねん・・・」
「あいつ等の・・・兄貴やねん・・・」
ブラックとホワイトは目を伏せたまま、話を続ける。
「婚約は・・・わいらも同意の上やったん。ちゅーか、まぁ。これでも結構いいとこの坊ちゃんやからな。わいら。そういうんがあるんは、仕方ないってのもあったんやけどな・・・」
苦笑を浮かべブラック。
「親同士も仲よかってん。わいらも・・・その、スミレ言うねんけど、スミレのこと嫌いやなかったし・・・」
それを引き継ぎ、ホワイトが言う。
「・・・ん?ちょっと待てよ。・・・スミレって一人?」
そこまで聞いたところで、リアンが口を挟む。
そのもっともな質問にブラックがうなづく。
あれ?
婚約って、つーか結婚って、基本は1対1ですよね?いや、まぁ一夫多妻制ってのもありますけれども・・・。
皆の頭上に?が飛ぶ。
まさか。そのスミレさんとやらも、どこぞの高飛車さん方のようにいくらでも妻っつーか愛人っつーか囲っちゃうような人ですか?
「その婚約の書類ゆーのがあやふやなモンでなぁ」
皆の無言の問いにホワイトが答えづらそうに話し出す。
「明記してあるんが“自分たちの子どもを婚約・結婚させる”っちゅーことだけで、その辺の細かいとこが書かれてないねん」
さすがこの2人の親・・・!!!(とその仲良しさん!!)
とりあえず。皆の心の声にはそっとフタをして・・・。
「せやから、誰が誰と婚約する、とか結婚するとかいうんは決まってないねん」
「でも、サクラさんはブラックさんと、ツバキさんはホワイトさんと婚約してる〜みたいなこと言ってましたよね?」
ソウの質問に。
「それはあいつ等が勝手に決めよったんや!!」
ぎゃーぎゃーと再びうるさく加熱し始めるこの2人。もういいかげんにしないとコンクリで埋めちゃうぞ☆
「え?じゃあ、そのスミレさんは?」
アリスのその言葉に。
2人の表情が一瞬にして凍りつく。
「・・・え?」
なんか、マズイとこに・・・ふれ・・た?
「・・・だ」
しばしの、沈黙。
それを小さな呟きが破る。
「・・・スミレは・・・死んだ・・・」
顔を上げて、皆を見据えて。
「・・・スミレは・・・わいらが殺したんや・・・」
2人は、そう呟いた。
「そうか、事情はだいたいわかった」
こちらは、サクラとツバキのいるさきほどの客間。ここにはクイーン・バニー・ガーデン・裕馬がいた。こちらでも少しずつ話をしているようだ。
「だが、ノーテンキなあいつらが・・・あそこまで頑なに嫌がるとはな」
婚約の書類の内容の話まで終わったところで、クイーンはそうもらす。
「・・・ノーテンキ・・・?」
そのクイーンの言葉に、サクラとツバキは眉を寄せる。
「あの2人は、ノーテンキなんかじゃありませんよ?」
その2人の言葉に、今度はクイーン達が眉間に皺を寄せる。
ノーテンキじゃない?
あの2人が?
“バスケや〜!”“サッカーや〜!!”と日々走り回り、いるだけでまるで公害のごとく騒ぎまくるあの2人が能天気でなかったら何だと言うのか。
まさしく、それを顔全面にクイーン・ガーデン・バニーが出していると。
「・・・俺も・・・、てか、俺はあの2人とは付き合い短いからよくわかんないッスけど・・・。俺も、あの2人が能天気だとは思えないんだけど・・・」
裕馬がそこで初めて口を出す。
確かに、ブラックやホワイトと会って関わった時間はとても少ない。でも、何だか。遠くからあの2人を見ていると・・・。
「・・・どうして、そう思う?」
クイーンが、静かに問う。
「わかんないッスけど・・・あの2人は・・・どこか無理してる気がする・・・」
皆の視線が裕馬に集まる中、裕馬はそう答えた。
〜続〜
少し話しに展開が・・・!!次話ではアリスとソウの各カップル話が入ってくる予定です♪お楽しみに〜☆
余談ですが、20話もいったし、いつも遅い更新を暖かく待ってくださってくださっている読者様むけに感謝企画でもしようかと。アリスキャラでの座談会チックに。各キャラへの質問やこんなシーンが見たいなどリクエストお待ちしております(メッセージでも評価でもいいので。アドとかは別に入れなくて結構ですので^^)!感想や評価くださった方へのコメントも入れたいと思っていますので!名前がわかっている方は出させてもらおうとも思っております(嫌な方は言ってね)!多くのご参加お待ちしております☆9月下旬か10月半ば頃作成予定☆UPするまで受け付けております。