07
が、
「ばっかもーーん!!!」
いきなり怒られた。
「言ったじゃろ!!悪意ある願いは除いてと!お主…その頃に戻って宝くじ当てまくってボロ儲けしようなんぞ企んではおらぬのか!!?」
なんで!!!?
「そんな事しないわよっ!!!!」
「ぬぬっ…あやしーな…」
「アンタの方がよっぽど怪しいぢゃんか!!!!!」
なんなんだこのジジィ…
ジジィはジロ〜〜〜っとしばらく私を見た後、フォッフォとまた笑い出した。
「冗談じゃ冗談!」
またジジィは白い髭を触っている。
どうやらちょっと気に入っているらしい。
「………」
「久々の外界での。ちょっと遊んでみただけじゃ」
私は深いため息をついた。
やっぱりこんなの相手にした私が馬鹿?
そう思っているとジジィは改めて私に言った。
「それで、その理由を聞いてもええかの?」
「あ、うん…」
とりあえず言うだけ言ってみるか。
「私、過去に気持ちを伝えなかったことに今凄く後悔してるのよ。だからあの頃に戻って気持ちを伝えたい人がいるの」
ジジィは自分の髭を触りながら判断を下した。
「う〜〜〜〜ん……なるほど。よし、そう言うことならその願い叶えよう!」
「ほ…ほんとに??」
「ただしいくつかの条件がある。戻れるのは48時間。それと、同じ時に同じ人物がいることはありえん。お前さんには何か別の動物になってもらう。あと、伝えたからと言ってその後の未来は何にも変えられん。それでも良いか?」
「いいわ!!気持ちが伝えられるなら」
どうせ振られるのは分かってる。
私はただ、それをちゃんと受け止めて終わりにしたいの。
「フォッフォ!決まりじゃな!」
ジジィは杖で魔法陣のようなものを描き、早速呪文を唱えだした。
「ではっ!『ぷっぷくぷ〜のぷ〜〜ぅ』!!」
その時、ボゥ!!っと爆風が起こり、私はあっと言う間に異空間のようなところへ飛ばされた。