05
無事に家に着き、風呂を済ませ部屋に戻った。
「早速入れよ〜〜」
小箱の蓋を開け、仕切られたマスの中にネックレスやピアスをしまいながら、やっぱり堀内のことを考えていた。
はー………
やっぱりもう、今更だよねぇ…
今どうしてるのかもしらないし、このまま良き思い出として諦めるべきなのかなぁ…
でも、
この気持ち、
このままなかったことにするってのも、ちょっとスッキリしないなぁ…
小箱の蓋を閉め、ベッドに横になった。
こんなに好きだったのに、何で伝えなかったんだろう…
今になって後悔するなんて、私馬鹿だよ。
自己嫌悪に陥っていると、そんな想いとは裏腹に生理現象が起りそうだった。
私は構わず起こした。
ぷぷ〜ぅ。
なんとも気の抜ける音が部屋に響いた。
こんな時に…
一瞬笑いがこみ上げたが、気持ちはまた下がっていった。
どうしようもない事にだんだん腹が立ってくる。
あの頃の私には勇気がなかったんだろうか。
きっと振られることが怖くて逃げ出したんだ。
片思いでいる事が幸せだと思ってたに違いない。
でも結局終わるんならちゃんと振られていたほうが良い。
気持ちの切り替えが出来ないままではどうにも気分が悪い。
寝返りを打って、思わず声に発した。
「はー………戻れたらな〜〜〜〜」
ため息と一緒に思わずそんなことを言葉にしていた。
その時。