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タイムトLOVEル(修正版)  作者: No,318
past
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「やだ……アヒルちゃんにまで怒られてるのかな……」


ナミは苦笑を浮かべた。


「駄目だよね…そんなことも言えないなんて。でも私みたいな地味で暗い子に言われて、迷惑なんぢゃないかって思うと、怖くて」


だーーかーーらーーー!!!


その小心が後に私をものすっっっごく苦しめんのよ!!


あのね!!


あんたこのままぢゃ負け犬よ!!


告白ってのはね!


振られるのが負けなんぢゃないの!!


それを恐れて逃げるのが負けなの!!!


だからそれを伝えるために来たのに…


言葉が通じなきゃ意味ないよ〜〜〜。


ギャーギャー喚くアヒルに、何かを感じ取ったかのようにナミは筆を置きハッとした。


そして私と目を合わせた。



「アヒルちゃん…」



え!?


分った!?


まさか通じた!!!??






「もしかして、ご飯足りなかった?パンでも貰ってきてあげようか・・・」





ドーーーーーーーン!!!!





今私の後方で何かが爆発した光景が見えた。


伝わらなかった…


私は真っ白になってしまった。


石化してしばらく固まった。


ホントにこんなので、伝わるんだろうか……


あのジジィ……


本気で願いなんか叶えてくれたんだろうか……


一体私は、


こんな姿にまでなって、


小屋に監禁までされて、


ココに何をしに来たんだろうか……


そうこうしているうちに日は暮れ、文芸部は終わりの時間になった。


「さてっと、今日は終わりだから、私行くね」


その一言で私の石化がとけた。


ちょっとまって!!!


あんたに帰られたら目的果たせないぢゃん!!!!


せめて連れて帰れ!!!


おい!!


こら!!!


そんな私をよそに、後片付けをしているナミ。


「明日私当番だから部活の前に来るね。私の事あんまり嫌わないでね。ぢゃぁまたね!」






いーーーーーーーー



くーーーーーーーー



なーーーーーーーー



あああああああああああ!!!!






しかしその声は最後まで、


ただのアヒルの声にしかならなかった。


「やっぱ私、嫌われてるのかなぁ……」

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