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地味すぎだろーーーー!!!!!!
アリエネーー!!
スカート長すぎっ!!!
おまけにカッペの象徴靴下3つ折りかよっ!!!!!!
あまりの地味さに突っ込みどころ満載…
それが4年前の私の姿だった。
「ねー、このアヒル、ナミに似てない??」
チヤコが、ぷっ!と吹いて言った。
「ホントだー!二人で堀内のこと見てたし〜、ライバル出現!!?」
ノゾミがからかった。
「やめてよ〜〜〜!!」
照れくさそうな中学生の私。
4人はキャイキャイ楽しそうだった。
その時、騒ぎを聞きつけた一人の教師がやってきた。
「おぅ〜い!何かあったか〜〜??」
「あ、先生〜!アヒルが迷い込んでます!」
「あれ。ホントだな〜」
そう言って現れたのは、3年時の担任の松崎先生だった。
わぁああぁ!!!せんせ〜〜!!!!お久しぶりですぅう〜〜〜!!!!!!
私は感動で一杯になったが、伝わるはずもなく…
「よーし、お前らは教室入れ〜〜!コイツは先生が川に連れてっとくからな〜〜」
そう言うと、私は先生にひょいっと抱き上げられた。
ん??
「お、大人しいなぁ。どっかで飼われてるペットか〜?」
私は、はっ!とし暴れた。
「グワッワ〜〜〜!!!!!!」
ちょ、降ろしてよ〜〜〜!!!!
「大丈夫大丈夫〜、今川に連れてってやるからな〜〜」
い〜〜〜や〜〜〜〜!!!!!!!
私がそう叫んでるとも知らないで、中学3年生の私とアヒルの私は無情にも引き離されてしまった。