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88. うつけとスズカの作戦会議!

 陣の中心にて、作戦会議を開始する際の時間は、既に夕方を過ぎている。


 昼頃に、相対した両軍は少しの距離を感じながらも交流を図ろうとしている。


 まぁ、無理もないよね、長年お互いの国は敵だと国から洗脳に近い教育を受けて来た。特に、軍に所属する国民はその洗脳を色濃くされると聞く。











 陣の中心部にて、長机を境にそれぞれの国側に座っていく。


 王国側は中心にレン、左隣にマテオ、右隣にマナが座る。公国側は中心にスズカ、左側にセバス、右側にオーバが座っている。


 陣の周りには、両国の軍隊から選別した数名が交代で護衛している。


「さぁ!作戦会議しよか!」


 スズカの一言で、作戦会議が始まる。


「まずは、兵力の確認やな!うちとそっちの連合の合計は四万で、向こうは二万ほどと推測されると……」

「ただ、なるべく死者は出したくないし、直接的な戦いが起こればお互いの国内が荒れる可能性がありえる」

「共通することは……」

「この一件は、全て終えるまでを早期決着させることが一番大事!!」

「そやなぁ~~」

「だからこそ、絶対にしてはいけないことが一つあるよ」

「それはなに??」

「さっきも言ったけど、こっち側とあっち側で直接的な戦いは起こしたら時間は掛かるし、死者も出るしで最悪な結果!それに、王国と公国の軍隊がここに集結している情報はもう行っているだろうしぃ~~!」

「そりゃ~~入口近くであんな大々的に工事してたらなぁ~~!!工事させているのは何か、作戦があるんやろ??」

「作戦だよ!リーナ!例の物を持ってきて!」


 レンたちの後ろで立っていたリーナが、帝都の周辺の地形を縮小化した模型を机の上に置く。


「これはなんや??」

「帝都の周辺の地形を縮小化した模型だよ!」

「いや!それは見たらわかるわ!!」


 続いてリーナは、水が入ったボトルを持ってきた。


 レンは、説明を開始する。


「帝都シノバンの地形は四方を山に囲まれた、天然の要塞!帝都内に入るとしたらどこから??」

「今、帝国に無断で工事している一部山がはだけている所からやね??」

「そそ!だからこそ!帝都に攻める際には、この地形が天然の要塞となり帝国側はあそこで出迎えればいいから攻める側の被害が大きくなってしまう!」

「せやな~~今、帝国側の兵士は目に見える位置には居ないけど、あそこを通ったら隠れている兵士が攻撃してくる可能性あるよな??」

「あるある!!多分、明日辺りに帝国側の使者が来ると思うよ!!」

「そやな!それで、作戦の詳細は??」


 レンは模型の一部を指差して説明する。


「帝都の地形は、馬鹿正直に攻めるなら天然の要塞となるけど、別方向の攻めを行うなら最高の立地になる!!」

「どういうことかな??」

「まず、四方八方が山に囲まれて、一部山に囲まれていない所で人の往来している帝都において、この通路を塞げばどうなるかな??」

「人の往来が出来なくなって……あぁ~~兵糧攻めが出来るな!!」

「正解!!」

「でもさぁ~~兵糧攻めには、かなり時間掛かるよな??帝城にも、蓄えあるだろうし」

「そやなぁ~~兵糧攻めは時間掛かるから余りこっちの都合的に厳しい!」

「でも、その通路を塞ぐための工事してるのは何で??」

「逆に、通路を塞ぐだけならあんなに、大きな壁を作る必要ないだろ??」


 そして、レンは模型のもう一箇所の場所を指差した。


「帝都を囲んでいる山の一部に少々大きい川があるんだよね!」

「その川が、どういう理由が??」

「実は、そこでも無断で工事してるよ!!」

「へぇ~~それで、この二つにどんな関係が??」

「まず、一部山が無い所を塞ぎます!そうすれば、天然のお椀が完成します!そして、山にある川を塞き止め川の流れを帝都シノバンに変えます!そうすれば??」

「恐ろしいなぁ~~帝都を水で沈めて兵糧を潰そうってかぁ~~」

「そそ!そうすれば、こっち側の被害は最小限で済むでしょ??」

「せやな!」

「ただ、お金は沢山掛かるけど、兵たちの命には代えられない」

「それで、工事はいつ終わる??」

「明後日には終わるよ!」

「それで、結構はいつ??」

「スズカ!この水攻めで絶対に生け捕りにしたい人物は??」

「女皇のミナミ=グリアナやな!帝国における決定権を持っている人だしなぁ~~」


 レンは、ニヤリと笑った。それに、スズカもつられてニヤリと笑う。


 マテオとオーバはこう思った。


『この二人は、手を組ませたらダメな人間だ!』






「決行のタイミングは、ミナミ様が交渉のためにこの陣に来たタイミング」

「せやな、それが一番いいタイミングやな」


 ここで、マテオはレンに質問をする。


「レン様……それでは、帝国の一般国民の命は……」

「うんまぁ~~ハットリ家の連中に、噂は流させてるよ??」

「噂をですか??」

「そそ!『帝国は性別・年齢問わず徴兵を考えている!ターゲットは帝都に居る国民!』って!それ聞いて、普通の国民ならどうするかな??」

「逃げ出します……」

「自然と帝都に残る国民は、帝国に対する忠義が高い国民になるよね!」

「ですが……」


 レンは、マテオに覚悟を持った眼で言う。


「マテオ!僕が守りたいのは自国の国民の命!今は、他国の国民の命を守る程お人好しじゃないよ??」




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