60. うつけの思惑!
「レン様…関税の税率を下げる条件が二つあるとおっしゃっていましたが,二つ目の条件を伺えますか??」
ミナミ様からの質問が来た。僕とスズカは,片目でアイコンタクトを取った。その際,『この質問を待っていた!!』という確認をとった。
この質問を待っていた。
「二つ目の条件……それは……」
「それは……」
「帝国が,王国に忍ばせている密偵を全員,撤収させることです」
「なっなんのことでしょうか??」
「隠せると思っていますか??あなたの息子ですよね?『ヒガシ=グリアナ』!王国に潜んでいる密偵の一人かつリーダーですよね??」
自身の息子の名前を出したからだろう。ミナミ様は,動揺しているようだ。
ここで,スズカも僕の提案に乗って来た。
「おぉ~~ええ条件やな!せや!ミナミ様!うちらも,関税の税率を引き下げる条件もう一個提案するわ!」
「なっなんでしょう??」
僕の提案を聞いた後の,スズカの提案のためある程度察しているのだろう。
「公国内に,忍ばせている密偵を全員,撤収させることや……うちんとこにも,忍ばせてるよな??うちの場合は……娘の『ニシ=グリアナ』よな??」
「あの……お二方が言っている意味がわからないんですが??」
あくまで,シラを切るかぁ~~そりゃ,そうするだろうね~~
「では,今,息子さんと娘さんは何処にいらっしゃるのですか??」
「では,今現在確認されている王国内に潜んでいる密偵は,全員処刑するけどいいね??」
「待ってください!帝国は、両国に密偵は忍ばせていません!!」
「この名簿をご覧ください」
「うちらからも,名簿提出するわ!」
王国と公国から『グリアナ帝国から送り込まれている密偵リスト』を渡された,ミナミ様は,隠す気があるのか,というレベルで動揺している。
「そのミナミ様の表情は,確定やな??レンはん??」
「だな~~確実に『黒』だね!!」
ここで,畳みかける。
「密偵リストに載っている,人物に関しては捕まえてもよろしいですね??そして,王国内で尋問を行わせて頂きます!そして,『黒』だった場合は王国内の法律に則り処刑させて頂きますね!!」
「せやな!公国側も密偵リストにある人物を捕まえて公国法に,則って尋問して『黒』なら処刑するな??」
「いや……その……あの……」
ミナミ様は,答えに困っている様子だ。
「ミナミ様……王国には,『ハットリ家』という情報収集に特化した一族が居るの知っていますよね??このリストは,『ハットリ家』の面々が調べ上げた物ですよ??そして,恐らく~~公国のリストは『クノイチ家』が調べた物でしょ??」
「せやで??」
『ハットリ家』と『クノイチ家』の両国の諜報に特化した一族。この両家は,周辺国に家名を出すと警戒される程の家なのだ。
ミナミ=グリアナも,両家の家名を出した途端に,飽きらめたようだ。
「申し訳ございません……確かに,密偵を忍ばせています」
「もちろん,撤収させてくれるよな??」
「スズカに,同じく」
「いいえ……できれば,何人かは駐留させて……」
「ってことは,帝国は我々,両国との『対立』を選ぶということですね??」
そう言う事だろう……密偵をそのまま忍ばせるということは,『中立』から『対立』を選ぶということだ。
「残念やな~~数百年と築いてきた友好関係を継続するために,関税の税率の引き下げを提案したのにな~~」
「そうだね~~痛手を負わずに甘い汁舐められると思ったらダメだよ??ミナミ様??今今回の交渉はさぁ~~」
今回の交渉の詳細の説明を行う。
今回の交渉において,公国と王国にとってのメリットは,国内に潜んでいる密偵が国内から居なくなることで,内政に注力出来る。デメリットは,関税で得られる税収の金額が大幅に減額することだ。
帝国にとってのメリットは,関税の税率が引き下げられたことで両国との貿易がしやすくなる。デメリットは,」両国の忍ばせていた密偵が全撤収になるので,両国の情報を得られなくなる。
「わっわかりました……両国に密偵を忍ばせている事は,認め謝罪いたします……そして,一ケ月以内に全撤収させます」
「「明日から,一週間以内!!」」
「わかりました……明日から一週間以内に全撤収させます」
ミナミ様から『明日から一週間以内』に,密偵を全撤収させる確約を得た。完全に履行させるために付随する条件を提示する。
「もし,一週間以内に全撤収を確認が取れなかった場合は,王国への敵対意識があると見なして,王国内に残った密偵に関しては,手段を択ばずに処刑並びに,帝国への軍事行動も辞さないです」
「なっ!それは!!」
「公国としても……一週間以内に全撤収を確認が取れなかった場合は,公国への敵意有りとみなすで!!もちろん,王国と同じ対応取るで??」
これに、関しては,オレジアナ公国のスズカと手を組んだ事は,認めよう。
国内に潜んでいる密偵の全撤収を履行させるために,『期限以内に撤収していない密偵の処刑』と『軍事行動』を盾にするには,両国が同じ条件を提示する必要がある。
でないと,王国だけがこういった条件を提示すれば,帝国は,完全に公国側に付くことになるからだ。でも,両国が同時に,同じことを提示すれば……
「わかりました……両国からの提案を受け入れます」
「OK!今から,今回の内容を記した条約に『三国の代表のサイン』をしましょう!!」
「えっ??『三国の代表のサイン』なのですか??」
「そうだよ!」
「せやで!!」
こうして,オレジアナ公国・グリアナ帝国・ラインブルー王国の『三国間条約』が締結されたのだった。
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