50. うつけと相棒……!
「何で!!マナは,レン様の第一秘書官でしょ!!大事な仕事なら何で,遠ざけているの!!」
「………………」
僕は,コノハに言い寄られている。
二人は,仲がいい。僕が,マナを働かせ過ぎたことを怒っているのだろうか。本当に,申し訳ないことしたと思うよ。数か月前まで,街で生活していたんだよ??僕の無自覚とは言え,かなり無理させたって反省しているんだよ??
だから,今は休んで欲しい……秘書官復帰後は,仕事量も調整するから……許してよ……コノハ。
「黙り込まないでください!」
コノハから返答を,催促される。
不正貴族に対して,言っていたセリフを僕も言われるとはねぇ……
「許してよぉ……マナには悪い事したって思っている……もう,無理はさせないからさぁ……」
「レン様……そのことなんですけど……」
コノハが,何か言いたいことがありそうだ。
「レン様とマナ様は,すれ違っています……一回二人で,話してみてくれませんか??」
「すれ違い??どういうこと??」
「レン様は,マナ様に怒られていると思っていて……マナ様は,レン様に怒られていると思っていたんです!!」
「えっ?何それ??」
すれ違い??どういうこと??
「どういうこと??コノハ??」
「それは,マナ様と二人で話してみてはどうですか??」
「わかったよ」
僕は,コノハにそう言われると,マナの座っている椅子の隣に座る。
少しの,沈黙の後……僕から口を開く。
「マナ……僕に,怒っていたんじゃないの??」
「えっ?レン様を??なんで??」
「いや……昨日,凄いイライラ?しているように見えてさぁ……ずっと,無理させていたのかなぁって思って休み与えたら機嫌よくなると思って……今日,お休みにしたら,仕事しに来たやんか……何で,マナが怒っているのかわからなくなってねぇ……」
「私……レン様に怒ってないよ?」
「だって…『くん』じゃなくて,『様』って呼んでいる……」
「こっこれはね……」
「もう『くん』呼びはしてくれないの??」
「じゃ……レンくんって呼ぶね!」
「ありがと!」
マナは,僕の手を握り,彼女自身の想いを伝えてきた。
「私ね……レンくんに嫌われたと思って……」
「えっ何で??」
「ずっとね……レンくんの隣に居たいって思っていて……レンくん,『首相』になったでしょ!だから,私もレンくんの隣に立てるよな秘書官になりたいと思って行動したんだけどね……レンくんに距離取られて……今日,来たのもね,レンくんに許して貰って,レンくんの隣に立って法律会議に立ちたいと思ったの……」
何か……物凄い馬鹿らしくなった………
馬鹿らしくなったので,僕はマナの尻尾を鷲掴みにした!!
「いっいぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「あははははは!!」
マナが,あげた奇声がツボに入った僕は腹を抱えて笑う。それを見たマナは,ハリセンを取り出し……
パシン♪
頭をしばかれた!二日ぶり?なのに,懐かしいな!
「レンくん!何で,今尻尾触るの!!」
「あははは!!」
「いつまで,笑っているのよ!!」
「二日ぶりだけどさ!懐かしいと思ってね!!」
「確かに!!」
「なぁ!マナ!」
「なに??」
「お互いが,お互いいつも通りでいいんじゃね??って思った!王族と秘書官とかじゃなく……マナとレンとして一緒に王国運営していこうよ!!」
「そうだね!!」
「もう…変な,意識は無しね!!」
「うん!!………そ~れ~で~??」
「あっ!尻尾触ったの怒っています??」
「仲直りして直ぐに,怒らせるとはいい度胸でぇ~~??」
「いや,尻尾触りは仲直りの証でしょ??」
パシン♪
「どこが??」
「マナの尻尾を触って,ハリセンでしばかれる!!これ,好きなんだよね~~!!マナが僕を,意識してくれているみたいでさぁ!!」
「ずっと,意識しているよ??」
「それは,ズルい……」
やっと,マナと仲直り出来た。
なんか,ずっとしょうもないことで,喧嘩していたんだなぁ~~と思った。まぁ,でもさぁ!いつも通りでいいんだね!大臣とか関係なしに……!!
「所で,レンくんさっき,黄色い鳥が飛んでいて,リーナを呼び戻す……まさか……??」
「せいか~~い!!あの,黄色い鳥はオレジアナ公国から一通の手紙を届けに来てくれたんだよ!!それで,返事を託しただけ~~!!」
「オレジアナ公国で,何があったの??」
「いやぁ~~あそこの,王女様!意外に,優秀だなぁ~~ってさぁ!!」
「確か……スズカ=オレジアナでしたっけ??」
「そそ!好敵手になるのか?仲間になるのか?取り敢えず……グリアナ帝国のトップと会談しに行くよ??」
「えっ!?アポ取っているの??」
「取ってないよ??でも……ラインブルー王国とオレジアナ公国のどっちに付くかはさぁ~~急な訪問にどう対応するかで,グリアナ帝国との関係性図ろうかなって!!」
「なるほど……」
「ちなみに,さっきの黄色い鳥が教えてくれたけど~~実は,オレジアナ公国も僕達と同じ時期に,グリアナ帝国に会談に行くらしいよ??」
「えっ大丈夫なの??」
「大丈夫♪大丈夫♪長年,対立しているとは言え,第三国という関係ない国で,殺し合いは出来ないよ??」
「まぁ,関係ない国を戦地にしたら国際問題になるもんね……??」
「これからもよろしくね!!マナ!!」
「うん!!」
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