49. うつけとのすれ違い……!
「リーヴァン……今日の法律会議……何が,あったの??」
リーヴァンの疲れ具合や,『マナ様じゃないと止められないですよ』という一言が,気になった。
確実に,法律会議で何かあったに,違いない。それに,リーヴァンの隣にレンくんが居ないのも気になる。
「法律会議で,レン様がキレました……」
「えっ!何で??」
レンくんが,キレるのは珍しい。
彼がキレるとしたら,街の人に関することだ……今日は,法律会議なので,そのようなことでキレることは無いと思っていた……
けど,キレたらしい……何があったのか??リーヴァンが,説明を始める。
「最初は,国王陛下や他の大臣達が開始時間に大幅に遅刻したのが始まりです……」
うん。レンくんは,この程度では,キレない。
「ただ,その遅刻癖を外交の場でもしていたことが発覚しまして……」
あっ,外交……国民の生活に関わることだ……ヤバいかも??
「しかし,その場では注意喚起?っで済みました……」
良かった!キレなかったみたいだ。ん?『注意喚起?』……最後が,疑問を含む口調だったが……??
「そこからは,冷静に法律会議に挑まれました……しかし,レン様が提出した議題『教育改革基本法案』において……」
リーヴァンの話し方的に,ここで何かあったのだろう……でも,レンくんがキレるなんて……しかも,法律に関して話し合う場で,キレるなんて余程だ……『うつけ者』と言われるレンくんだが,私からしたらレンくんは,王国一の常識人だ。
「そこで,レン様がキレる要因があったと??」
「いや,詳しくいうと貯めていた怒りが,爆発したという方が正しいかと……」
「早く,教えて!何が,原因でレン様怒ったの??」
私は,答えを催促した……不安なんだ,レンくんがキレた原因に私が含まれていた時のことを考えると……だから,怖いけど,原因を知りたい……
「『教育改革基本法案』の討論において,とある大臣が身分差別に関する発言をしました……それが原因でしょう……レン様が,貯め込んでいた怒りが爆発し……キレました……」
ひとまずは,レンくんがキレた原因が,私じゃなくて良かった。
そこからは,リーヴァンは法律会議が,どのように進んだのかを説明してくれた。
キレたレンくんは,顔は笑顔だが,怒りを滲ませた声で,大臣に発言に対して口撃を繰り広げ,その場に居た人たちは余りの恐怖に腰を抜かす人も出たとか……
「本来なら……僕が止めないといけないんですが……レン様の雰囲気に吞まれました……なんとか,止められましたが,マナ様の凄さを実感しました……レン様の隣に居られるのはマナ様だけです!」
「ありがと!所で……レン様は??」
「疲れたから一時間仮眠取りたいと,執務室で仮眠取っています」
良かった!法律会議でキレたから,身柄を拘束等を心配したがその心配は,無かったようだ。
すると,コノハがリーヴァンを連れて少し離れた場所で話し出した。
「ところで,今,レン様とマナが喧嘩してるの知っているよね??」
「まぁ,あの光景見たらなぁ~~」
「私は,マナの想い・悩みを聞いた……今日一日,レン様の隣に居たなら何か聞いてない??」
「僕も,レン様の想いは聞きました……」
「そこで,どう思った……??」
「レン様とマナ様は,一旦二人で話すべきだと思う」
「私も思う」
「でないと……」
「でないと?」
「僕の体が壊れる……」
「ハットリ家なのに??」
「ハットリ家でもだ!レン様の隣で支えられるのは,マナ様だけだ……ハットリ家は情報収集等々で支えていきたいと思います……」
コノハとリーヴァンは,離れた場所で話し込んでいる。
私は,何話しているんだろう?と不思議に思いなが,レンくんとどのように仲直りするか考えている。
すると!
「まじで!?物凄いすれ違いしているじゃんか!!最初は,レン様が百%悪いと思っていたけど……両方悪いかも……」
えっ?すれ違い?レンくんと私の間に,何が起こっているの??
コノハとリーヴァンは,私の方を向いて私の顔を見ると……コノハは,苦笑いを浮かべた。
「マナ!どんな表情してんの!!」
「だって…レン様に関する話していたみたいだし,気になって……」
「安心しなって!これ,二人の想いがすれ違っているだけ!!」
「どういうこと??」
「マナは,レン様に怒られていると思っていたんだよね??」
「うん??」
「レン様も,マナに怒られていると思っていたんだって!!」
えっ?レンくんと私……お互いがお互いに怒られていると思っていたの??
「だから!レン様と話し合おう!!私とリーヴァンで,場所セッティングするから!!」
私は,勇気が出た。
早速,お願いしようとした時に,一羽の黄色い鳥が飛びだって行った。
「リーヴァン……一時間後に起こしてっていったじゃんか~~」
レンくんが,庭園に来ていた。
コノハが声を掛ける。
「レン様!丁度良かった!今からおじか……」
「リーヴァン!今すぐ,実家に帰省しているリーナを呼び戻して!」
「えっどれ位至急案件ですか?」
「特級案件!」
「……かしこまりました!リーナ様に,何か伝えますか??」
「う~~ん??当分,リーナに第一秘書代理を任せようかな??」
「えっ??マナ様は,どうするおつもりで??」
「当分……休養ってことでいいんじゃないかな??とにかく……忙して,この案件は,マジの特級案件だから……」
「かしこまりました」
リーヴァンは,レンくんから振られた仕事をするため場所から離れていく。
コノハは,レンくんに時間を取って貰えるように,交渉しに行ってくれている。
「レン様……お願いです!マナとの時間を!」
「コノハ……君もこれから忙しくなるよ……申し訳ないけど……今,マナと話している時間は無い……」
「何で!!マナは,レン様の第一秘書官でしょ!!大事な仕事なら何で,遠ざけているの!!」
「………………」
「黙り込まないでください!」
レンくんとコノハのやり取りを見ていて不安になった。レンくんに避けられることが,怖い………
この先どうなるかな??
【うつけと言われた王子の国家再建】もいいと思えば,
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