39. うつけの教育改革②!
「僕はね……王国内の教育改革を行おうと思ってる……」
「教育改革??」
リーナは,首を傾けている。
「リーナにとって,王国内の教育の常識は?」
「貴族以上の家の子どもが,国家を代表する者として,品格のある礼儀作法を身に付ける物だと…」
「じゃ,その教育方針が正しいなら,貴族学校を卒業しているリーナ…お前は,マナ以上の業務や礼儀作法が出来るはずだが……??」
「うっっ……心に刺さるものが……」
「礼儀作法は,メイドのコノハ・読み書き,算術・政治学は僕が教えたらここまでの能力を発揮しているんだよ??」
「もっっと,努力していきます……」
リーナには,心に刺さる話だったようだ。
マナが,核心を付く質問をしてきた。
「レンくん…国王陛下に直談判して,『首相』と『教育相』を新設させたよね??」
「そうだね~~」
「『首相』は,陛下からの王位継承を一旦,先送りにして内戦を起こさないようにするために,陛下はそのまま在位してもらって,『行政権』だけをレンくんに移行させた意味は,理解しています……ですが,『教育相』を新設した意味は??」
「王国の教育内容は,国民のためにならないから……」
「国民のため??」
「そう…マナを例にとるけど…学校に通う権利のないマナに,読み書き・算術・政治学を教えたらここまでの能力を発揮してるでしょ??」
「うん」
「今の,王国の教育方法だと才能ある国民が埋もれてしまうし……何回も言ってるけど,王国の学校は,『学校』という体で,貴族の社交の為に無駄金を使っているただの不要の産物~~!!」
マナもリーナもここまでの話は,何回も僕の口から聞いてるためか,納得の表情をしている。
「では,レンがしたい教育改革とは??」
「王国の全国民に,平等に必要最低限の教育を受けさせる!!それが,僕の教育改革!!」
「それは,秘書官任命式で言っていた改革の一つですね」
「あれ,何で知ってんの??」
「いや,あの時,後ろの方で待機してたんで,聞こえました……レンが掲げる改革は,ご飯・行政・教育・軍事とあと一つの内の一つですよね?教育改革は……」
「あっそう??僕が,掲げる改革は,ご飯・行政・教育・軍事・身分の五つの改革!!」
「はいはい…所で,国民に教育を行うことで王国に,何かメリットあるんですか??」
「あるよ!ありまくり!!まず,読み書き・算術を教えれば,全国民の識字率が上がるでしょ??算術が,出来れば,お金の計算・年貢の計算を全国民が,出来るようになるでしょ??そうすれば,不正貴族への監視にもなる」
「じゃ,政治学は??」
「それも,同じ~~!!政治学を学べば…国民が,領主である貴族・そして,国家元首である王族への監視になる!国民こそが,一番の不正監視人なんだよ!!」
そう,王族・貴族は,王国全体の一割程度…残り,九割は平民なのである。
これまでは,一割の王族・貴族だけが読み書き・算術・政治学を学んで,残り九割の平民は,無知で搾取され続けてきた。
そこで,九割の平民に,教育を受けさせることで王族・貴族に対する不正の監視や自分自身を守る手段になる。
「レンくん…他にもあるでしょ??教育改革する理由!!」
「そうそう~~!王国発展のため~~!!」
「教育と王国発展に,何の関係があるの??」
マナに質問された。
マナに,質問されたら答えない訳にはいかない。
「国民に教育を受けさせて,最低でも読み書き・算術だけでも学んでおけば,国民の日常生活レベルの向上や仕事の選択肢が増えるでしょ??それに,国民の能力が向上すれば,国力も向上するものだよ!!」
「そうなの??」
「だって,王国を動かしているのは,九割の平民たちだよ??王族や貴族は,指示しているだけ!!王国を動かしている人たちの能力があがれば,必然と国力も上がるというもの!!いい例が,マナ!!」
「えっ私??」
「そう!!僕が,街に出る度に,マナに読み書き・算術ついでに,政治学教えていたら,ここまでの能力を発揮してくれている……本当に助けられているんだよ??これを,王国全体でしようって話!!いわば,隠れた人材の掘り起こしも含めている!!」
ここまで,説明するとマナとリーナは,教育の重要性について納得したみたいだ。
「ところで,レン??全国民に,受けさせるのか??」
「いや,それをしてしまうと,経済が止まる恐れもあるし…大人は,仕事をしているからそんな時間は,無いだろう……」
「確かにそうですね…」
「対象は,子どもで来年四月から十歳になる子どもに,学校に入学させて十四歳となる五年間,所定の日にち学校に通学してもらう」
「あれ?希望制ではないんですか??」
「義務とする!!十歳から十四歳までの期間,子どもを学校に通わせ教育を受けさせる……これを,親の義務とする!!」
「守らない場合の,罰則は??」
「罰則は,特に設けるつもりは無いけど…教育を受けた子どもと受けなかった子どもで能力の差が出るのは当然だよね??」
「この教育は,王国の未来に向けた先行投資的な意味合いでしょうか??」
「そう!そう!直近の利益を得るか,将来的な利益を得るか,国民に選ばすけどな~~」
「でも…教育受けることで,何か変わる??」
「めっちゃ,変わるで!!」
僕は,無断外出で怒られたことの例をあげて説明する…
「僕が,『ハクバ』の街,無断外出した時には~~あそこで,有名な喫茶店に行ってな!パンケーキが,美味しいって言われている所!!」
「あぁ~~そこ!私も行きたかったとこ!!」
「そこの,おばちゃんとお話してな…『小麦の仕入れが大幅に減っている』って話聞いたんよ!!でも…その要因は,分かってなかった……」
「確か,原因はココノエの理不尽な取り立てが原因だと??」
「そうや!今回は,人為的やったな!!僕たちは,原因を突き止められて,おばちゃんは突き止められなかった…その原因は,なんやと思う??」
「わからないです……」
「マナは??」
「え~~と??知識ですか??」
「そう考える理由は??」
「私たちは,政治学という知識が,あって街のおばちゃんには,その知識がない…その差だと思います」
「正解!!」
僕は,マナの頭を撫でる。気持ちよさそうな顔を見せる。
「無知ほど,搾取され続けるものは無いよ…だから,国民の生活の質を将来的に上げるために教育改革を行うの!!」




