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38. うつけの教育改革!

「レンくん!お仕事の時間だよ!!」


マナに呼ばれた僕は,部屋を出て新たに用意された僕の執務室に向かう。


 執務室は,新たに用意されたみたいで,埃一つ無い程に綺麗だった。


「めっちゃ,キレイやんか!!」

「私が,掃除しておいたんだよ!!」

「マナ!ありがと!!」

「だって,ここがレンくんと私が働く部屋になるんだから……綺麗にしときたいじゃない??」

「ありがと!!」

「いぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」


 「ありがと」と,お礼を言った後,マナの尻尾を掴むとマナは,とてつもない悲鳴をあげた……


 僕は,腹を抱えて笑った。


「レンく~~~ん??何,しているのかな??何,笑っているのかな??」



 あれれ??マナの顔が,大分…いや,結構お怒りのご様子だ。



「いや~~,綺麗なお部屋みて,ついテンションが舞い上がってしまいまして…それに!!そこに,可愛い尻尾があったら触っちゃうでしょ!!」

「いや…山みたいに言うな!!」


 マナと軽く,イチャイチャ(やりとり)していると…リーナが,執務室に入って来た。


「レン~~!また,マナの尻尾触って,怒られてんの??」

「リーナ!久しぶり~~!そうだよ!!最近,レンくんの尻尾触ってくる頻度多くなってきてぇ~~!!所で,最近リーナ…あまり,王城に来なかったけど,何か用事でもあったの??」

「あぁぁ,それね~~」


 リーナが,僕の方を見て,何か言いたげな表情を見せている。


「いやぁぁね??今回,オノフェス家で父上が,領地替えで異動になったし…次期当主だった,お兄様が急遽父上の,後を継いで当主になったから……オノフェス家,大分ドタバタしてて…ねっレン??急にも程があるくないかな??」

「仕方ないじゃん??信頼して『ハクバ』の街を任せられるのは,オノフェス家かヒノカのどちらかだったから仕方ない!ない!」

「お陰様で,街に全然遊びに行けないんだけど??」

「安心して!オノフェス家関連の仕事が落ち着いたら……今度は,『首相 兼 教育相』となって多忙を極める僕の基で,働くので……今より,街に行けなくなります!!」

「うっそぉぉぉぉ~~」


 リーナは,絶望を顔で体現した表情を見せた……。



 執務室の,大臣席に僕が座り大臣席の向かいに左右に置かれているソファに,マナとリーナが座る。


早速,『法相 兼 教育相』としての業務を始める。


「じゃ,早速業務を始めようか!!」

「まず,何すんの??私,まだ実家が忙しいからあんまり手伝えないよ??」

「おい!第二秘書官とは??」

「誰のせいだと思っているの??」

「はい…僕のせいです…でも,『男爵』から『伯爵』に上げたんだから…その分,働いて貰わないとね!!」

「爵位なんて…ただの任命した貴族の序列だし…私には,ほとんど,意味無いよね??」

「あっばれた!!」


 リーナは,今日の自分の業務に取り掛かる。ちなみに,業務の量は通常の二倍の量となっている……


「ちょっと!?レン??何か,業務の量多くない??」

「だって…以前までは,『見習い』で,今は『首相 兼 教育相』という大臣だからね?一応!これでも,リーナの業務量は,少なめにしているんだよ??」

「えっうそ??」

「マナの書類の量見てみな??」


 マナが,裁いている書類の量を確認した,リーナは絶望の表情を見せる。そして,リーナの表情を見たマナは,クスクスと笑っている。


「でもさぁ~~,大臣に就任したからといって,こんなに業務が多くなるの??マナ??」

「レンくんは,『首相』に就任したんだよ??」

「そう!その,『首相』ってどういう仕事なの??」

「それは,レンくんに聞かないとね…??」


 説明を求められた。そりゃそうか…僕が,新設した大臣職だ…


「今回の組閣において,国王から『行政権』を僕に移行されたんだよ!!そして,『行政権』を持っている人間が,就く大臣職が『首相』ということ……つまり,今の僕は,王政を動かす権利を有してるということ!!」

「でも,レンの父上は,未だに王位に就いている…つまりは,疑似国王的な感じですか??」

「まぁ,そうとも言えるけど…一応は,象徴国王とでも言ってあげて!!」


 リーナに,『首相』の仕事を説明した。


 続いて,『教育相』に関してリーナが聞いて来た。


「そして,『教育相』とはどういった大臣で??」

「王国内の,教育に関することを決める大臣だよ!」

「王国内の教育とは,貴族学校での教育内容ですか??」

「それも含むよ」


 僕の発言に,リーナは首を傾げる。


「僕はね……王国内の教育改革を行おうと思ってる……」

「教育改革??」


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