表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

31/350

31. うつけ兄弟の関係性!

「母上!ご無事ですか!!??」


 勢いよく,ドアを開けてシオンが,部屋に入ってくる。


「シオン…久しぶりだね…!」

「レンお兄様…母上に,何もしていませんよね??していたら,許しませんよ……」


 シオンは,怒りの表情を浮かべで近寄ってきた。


「何もしてないよ…ただ,お話していただけ……」

「嘘を吐くな!母上の身分を奴隷に落した奴の……何を信じろと言うんだ…!!」

「仕方無いだろ…前も話したが,罪を犯した人間は,身分関係なく罰しないといけないんだから!!」

「けど…身分を奴隷に落とさなくても良かっただろう!!!!」

「奴隷に落とさなかったら,死罪となって…今,生きてないよ!!少し,冷静になれ!!」

「俺は,冷静だ!!」


 王国において,身分を奴隷に落とすというのは,死罪に次いで,重い罰となっている。街で生活している,平民が奴隷に落ちることはない。


けど,権力を与えられた平民や,強大な権力を持っている王族が,権力を濫用して権力を持たない民の生活を犯した場合……身分を平民より低い奴隷という身分に落として,生涯,権利を制限させて,自分たちがどれだけのことをしてきたかを反省させるのだ。


 もちろん…権力を濫用して権力を持たない民の命を奪った場合は,死罪となった上で,公開処刑となるのが,通常だそうだ。


「冷静なら,この話も冷静に聞けるよな??」

「……なんですか??」

「貴族学校は,どうだ…?」

「ご学友とかも,出来て……楽しいですよ……」

「そのご学友は,信頼出来る……のか??」

「あぁ,出来る!!」

「もしもだけど……そのご学友の貴族連中は,シオンにとって,都合の良い事ばっかり言ってきてないよね??しっかりと,ダメなことはダメと言ってくれるよな??」

「…………………」

「どうなんだ…??」


 シオンは,黙り込んでいる。


「シオン…短期間ながら王政に関わった者としての意見だ…自分自身の側近には,意見を言ってくれる人をおけ!!でないと……」

「でないと……??」

「王家の権力を利用したいだけの貴族連中に……利用されるだけされて,都合悪くなったら捨てられるだけだ……」

「俺のご学友は,そんな奴らじゃない!!」


 ここで,僕はシオンに,マホに言ったことと同じことを忠告する。


「シオン…今から言うことは,よく聞いて……」

「なんですか…??」

「王族として……自分の決定・言論・行動に責任を持ちな!」

「当り前じゃないですか!!」

「今のお前じゃ,出来る気がしないけどね……」

「何でですか??」

「シオンは,自分の周りにイエスマンしか置いてないだろ??それをとやかく言うつもりは無い…けど,そう言う人間こそ,自分に都合が良いことしか言わないんだよ…」

「だから!何を言いたいんだ!!」

「イエスマンは…仕える人に,都合の良い事だけしか言わない…だから,本来知らないといけない情報を知れず…何かを決定したとして…それで,民が苦しむなどのことが起きてしまったら…その責任は,誰だと思う??」

「それは,正しい情報を伝えなかった人だろ!!」


 シオンは,何もわかっていない…。


 僕が,答えを言うと…母上が,立ち上がって…


 パシン!!


 母上が,シオンにビンタを浴びせた。


「あんた…どんだけ馬鹿なんだ……レンの問いの答えが解らないなら…散々,レンの悪口言ってたけど…その資格ないよ…」

「何で,母上まで…そのレンお兄様の答えは何ですか!!」

「簡単だ…責任の所在は,決定したお前自身だ…王族は,情報を基に色々なことを決定していく…その責任は決定した人にある…つまり,王族にあるんだよ…私が,奴隷になったのも周りの人間から得た情報を鵜吞みにした責任だよ!!」


 母上は,僕が言いたかったことを全て,言ってくれた。改めて,王家のしがらみから離れた母上は,以前…僕が尊敬していた,母上そのものだ!!


 懐かしいな~久しぶりに,母上の本気を見れた気がした。


「レンは,私が間違ったことをしていた…だから,王国法に則り,処罰した…ただ,それだけだ!!今のシオンの認識ではレンを超すなんて…生涯掛かっても無理だよ…」


 シオンは,黙り込んでしまった……


「シオン…何回も言うけど…王家に産まれた以上…自分の決定・言論・行動に責任を持たないといけない…生半可な覚悟しか持っていないなら…王族から出て行け!!」


 僕は,それだけ言うと…


「母上…今日は,久しぶりに,沢山お話できて楽しかったです!また,来ますので!」


 母上に,そう挨拶をして部屋から出て,王城の執務室に帰って行った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ