30. うつけの母子の関係性……②!
「わかりました…ご案内いたします」
母上のお世話をしてくれているメイドの,サユリさんに母上の基に,案内してもらう。
コン♪コン♪
「エリザ様…今,大丈夫だしょうか??」
「誰か…来たの??シオン??」
「いぇ…レン第一王子が,いらっしゃいました」
「レン!!??」
母上は,驚いた声をだした。
「母上…お久しぶりでございます…レンです…よろしければ,顔を合わせてお話させて頂けませんでしょうか??」
母上は,少し考えた後,部屋への入室を許可してくれた。サユリさんに,ドアを開けて貰いお礼を言って入る。サユリさんは,席を外してくれるみたいだ。
「お久しぶりです母上……裁判以来ですね…」
「そうね…レン」
部屋に,あるテーブルに向かい合って座る。
母上の表情は,王政に関わっていた頃に比べると大分穏やかになている。
「お顔…大分,よくなられましたね!」
「逆に,レンの表情は,大分しんどそうね……」
「そりゃ,政治の世界に入ったら誰だってそうなりますねぇ~実際,暗殺未遂にあいましたし……」
「聞いたわ…ココノエ子爵家でしょ??」
「そうです…まぁ,返り討ちにしましたけど…!」
その後,ココノエ子爵家に関しては,家を取り壊しにした。当主のドリスと僕に斬りかかってきた,嫡男のアレンは死罪の上,オーティズ公爵家と同様に,公開処刑とした。
更に,ココノエ子爵家にバックに居た,貴族家に関して,当主は死罪。その家族は,身分を奴隷に落とした上で,王城内で働くことを命じた。
僕が,父上の見習いとして働きだして,取り潰した貴族家は,優に五は超えている。
それらの貴族家が治めていた,領地をどのようにするかは,ヒノカ宰相とサヨ副宰相兼法相代理に試案を作ってもらっている。
「ほんと…容赦ないね」
「いや,国民の為に,死ぬか…不正貴族の為に,死ぬか…どっちが,マシか考えたら,圧倒的に前者ですよ…人は,どうせ死ぬんですから…」
「レンは,死ぬことが怖くないの??」
「怖いですよ…けど,僕は,あの演説で国民と約束しました…民の為に,王国を変えると…そのためには,命賭けないと変えられませんよ……」
母上は,少し申し訳ない表情を見せている。
「レン…すまないね…あの,判決の時…かなり,心痛めただろう…私自身,あの時…いや,それ以前から…目指していた王国の姿を忘れてしまっていた…レンに,身分を奴隷に落とされて…陛下に嫁いだ時に思っていた気持ちを思い出せたよ…」
母上から,謝罪された。
僕が,理想とする政治家は母上だった。
小さい頃…王家に,嫁いだばかりの母上は,民のために不正貴族の意見を聞きまくる父上に意見を言っていたりしていた姿に,憧れがあった。
ただ,僕が大きくなっていくにつれて母上は,父上に意見を言う姿を見なくなっていた。
「僕は,昔…父上に,面と向かって意見を述べていた…母上に,強い憧れを持っていました…けど,いつからか…母上は,王家の品格を守ることが第一になっていました…何があったのですか??」
「子ども達も守りたいと思ったのよ…あなた達三人が,政界で生きて行けるような教育をしたいと思った…そう思っていたら本来…私が目指していたことを忘れてしまった」
なるほど…僕たち三人のためだったのか…僕は,母上に対して申し訳が無い気持ちが芽生えてきた。
「母上…僕は,少し勘違いしていた部分があったと思います……今日,久しぶりに母上とお話できて…誤解が解けたと思います…」
「私も,久しぶりにレンの顔を見れて,母親として嬉しいよ!!」
「母上に,お願いしたいことがあります…」
僕は,母上にお願いをする。これは,僕では難しい…
「何かな…政治には,関われないよ??」
「わかっていますよ!母上イジワルですね!!」
久しぶりに,母上と他愛のないお話を出来たと思う。
本題に戻る。
「シオンのことです…今,母上の元に良く来ると聞きましたので…」
「うん…マホはどう?」
「マホとは,先日に腹を割って話しをしました…」
「そう…シオンとはどう??」
「今のシオンは,僕の話に耳に傾けてくれませんよ…シオンは,母上に,大変懐いていますし,その母上を罰した僕のことを良く思ってないでしょう…」
「確かに…私のもとで,お話の時に,レンにことは悪いことでしか聞かない…」
「シオンは,貴族学校に入学しました…母上もご存じの通り…あそこは,学校という名ばかりの所です…」
「うん…私も当時は,本家の意向で,上流貴族等々に取り入るように言われてたよ……」
「今の,シオンは不正貴族とか…王家に漬け込みたい連中からしたら格好の獲物ですよ…『僕を排斥して王位継承権一位になって母上を政治の舞台に返り咲かせよう』という誘いが,あったら……」
「そいつが,どんな人物か調べもせずに,側近にして…不要な権力闘争の火種になりかねない…」
「はい…ですので,母上にはシオンに,『どんなことが,あろうが政治の世界に関わるつもりがない』と宣言して頂けませんか??」
「うん…それが,一番だね!今のシオンの行動指針は,十中八九,私を政治の世界に戻すことだろうからね…」
「もし,そういう行動をシオンが取れば,王位継承権を争う内戦の火種になりかねませんし…もし,シオンが僕に対する反乱を企てたら…」
「レンは,シオンを殺さないといけなくなる…王国法で,王族間の争いが起こった場合は,厳格に処罰せよ…だよね」
「はい…僕は,なるべくは家族の命を取りたくないですし…」
「わかった…私も,子ども達が殺し合いをするのを見たくない…協力するよ!」
その後,母上と他愛のないお話をして,楽しいお話をしていると……
勢いよくドアを開けて,シオンが入って来た。
「母上!ご無事ですか!!??」




