21.うつけの見習い仕事②!
「今,ここで正直に話すか?黙って,一家ごと消滅するか?どっちかだよ…言ったよね僕…民を苦しめる連中に容赦しないって……??」
僕は,ココノエ子爵家のドリスに,選択させる。
「王子……直近で二つも貴族家を取り潰したら…貴族家潰しの王子って異名にりますよ」
「別に,いい異名じゃん!民を苦しめる貴族家を潰すんだ…例え,貴族に恨まれようが……国民の皆が幸せに暮らしている姿見るだけで幸せじゃんか!」
「……何で,王子はそこまで貴族に容赦が無いんですか?」
オーティズ公爵家も…ココノエ子爵家も…何で,そんなに貴族と平民の身分が違うと思うんだろうね…ほんと…王国法を勉強しないんだろうね…
まぁ,こうなった原因は王族がだらしなかったからこうなってしまったのだろうし…歴代の王族の尻拭いは,直近の王位継承権一位の僕がしないといけない……
「ドリス殿…あなたの身分は何だと思っていますか…?」
「そりゃ,貴族です!」
やっぱりね…王国法を勉強していない証拠だよ…
「残念……間違いです!!後,一度チャンス与えましょう!正解は??」
「わかりませんよ…私たちの身分は貴族です!」
「正解は,平民でしたぁ~!」
ドリスは僕の答えに,驚愕している。
「平民…??お言葉ですが…王子…貴族を蔑ろにするのいい加減に…」
「…じゃ,お前も領民を蔑ろにするのいい加減にしろよ!!お前が,僕に,言ってること全て自分自身に返ってきているってわかってる??」
「だから…貴族と平民で…」
キーン♪
すると…ここで,ドリスの息子であるアレンが僕に斬りかかってきた。僕は,持っていたペンを上手いこと使い剣を弾く。
「そういうこと…自分達にとって都合が悪くなったら…暗殺ですか??」
「アレン!剣を鞘にしまいなさい!」
「ですが…父上!」
「辞めろ…これ以上は,お前の命が危うい…」
「いや…もう,お前らの命は無いですよ…」
僕は,至って冷静な対応をして話しかける。
「こういう…公的な会談の場所に,剣を持ち込ませてる時点で何かあったら僕の命取ろうって根端見え見えですよ…僕は,剣持ち込んでませんし…笑」
「そのことについては,謝ります…」
「謝れば済む話ではないですよね??僕…命狙われたので!」
そこに,ハットリ家の人が姿を現す。
「レン様…国王陛下からの勅命です!」
「ありがとう!マナとコノハは?」
「はい…レン様の指示で,先にハクバの街を脱出させていたので無事です…リーナ様の方からリーヴァンも合流して警護に当たっています」
「ありがとう!」
この会談は,ハットリ家の人に隠れて通信機を使い王城に残っている父上とヒノカ宰相とサヨ副宰相兼法相代理に見て貰っていた。
裁判の後,法相の席が空席となった。僕が父上に進言しサヨを法相の代理に任命した。
今,ハットリ家の人が持ってきたのは,父上の勅命。先ほど,王城で一筆して今この場にあるのだからハットリ家の忍びとしての能力の高さ凄い…
「王子…陛下は,なんと…」
「ココノエ子爵家の処遇は,僕に一任するとのことです」
「何で,陛下はこのことを知って…」
「簡単ですよ!予め…ココノエ子爵家を調査させた際に,会談の際…都合が悪くなったら僕を暗殺して…盗賊の仕業にしようとしていたんでしょ??だから,予めハットリ家の人にお願いして,会談の様子を王城に居る父上に配信していたんですよ!!」
僕は,そのことを書かれた紙をアレンの元に投げ捨てる。
「アレン…これ見てわかる??あなた達が,企んでること事前に把握していたんだよ!だから…アレンが行動に移す前にドリスが自白してくれれば良かったんだけどね~移しちゃたもんね~」
ドリスは,土下座をして息子の命乞いしている。
「レン王子…どうか…息子の命だけでも助けてください…息子の身分を奴隷に落としても構いません!!」
「いや,今回はドリス・アレン二人とも無罪は無理です……」
「何でですか??オーティズ公爵家の子どもは,身分を奴隷に落とした上で,命は助けたって……」
「オーティズ公爵家の子どもとあなたの子どもの決定的な違いは,なんでしょうか??」
違いは,簡単だ。それを,理解できているかな??どうかな??
「違い??なんでしょう??」
あぁ~理解していないんだね…ここ最近同じワード使い過ぎている気もするがここでも使う。
「愚かだな…オーティズ公爵家の子どもとあなたの子どもの決定的な違いは,罪を犯したか犯してないかの違いだよ…!」
「そっそれは…」
「オーティズ公爵家の子ども達は,罪を犯してないかつ成人していないこともあり…そういう処分で済ませること出来たけどさぁ~君の子どもは,成人してるし…罪犯したし…無理だよ??」
僕は,ハットリ家の人に命じた。
「二人の身柄を捕らえろ!王都の拘置所に早急に連行せよ!」
「そして,ココノエ子爵領は,一旦王族の直轄領とする旨を王城のサヨ副宰相兼法相代理に通達頼む!!」




