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17. うつけへの評価!

 今回の,ラインブルー王国第一王子レン=ラインブルーの裁きは,王国内だけでなく周辺国にも大きな影響を与えた。



 まずは,ラインブルー王国の左隣りに隣接する『グリアナ帝国』。


 グリアナ帝国とは,長年条約を結び友好関係を結んでいる。グリアナ帝国は,寒冷な気候な地域のため不凍港がない…。そのため,凍って港が使えない季節は,海路を使った輸入品等のやり取りを長年,王国経由で行っている。



「王国の第一王子…レン=ラインブルーかぁ…」

「ミナミ様…計画は,そのまま進めますか…??」

「いや…今,王国に手を出すのは,危険だ…王国に潜っている工作員にも作戦停止を伝えろ!指示があるまで,動くなとな!」

「ははっ!では,どの位?待機させますか?」

「いや…期間はわからない…少なくとも政権をどっちが,握っているかを確認するまでは,動けない…」

「王位は,トクヤ殿にあるみたいですが…」

「形だけの,王位の可能性だってあるのよ…??そこら辺よく調べてな…!」

「はは!」



 

 王国から見て,グリアナ帝国を挟んだ所にある国『オレジアナ公国』。この国は,ラインブルー王国と長年対立している。対立しだしたのは,ラインブルー王国の先々代国王の代からだそうだ…


 王国とオレジアナ公国の領土の間に,グリアナ帝国があるため直接的な対立には,なっていない。しかし,王国の周辺国との外交は,長年,オレジアナ公国絡みが多い…



「王国の第一王子…レン=ラインブルー…こやつ,やる奴やなぁ~!」

「スズカお嬢様…どういうことでしょうか?」

「あの,裁判の後の決意表明だよ…あれで,一気に周辺国は王国に手を出せなくなったんだよ…!」

「それは,なぜでしょうか?」

「王国は,貴族間で不正が萬栄していて,周辺国が少し突けば,いつ反乱が起こってもおかしくない状態だった…我が国としてはそれで,王国が滅んでくれれば,良かったけど,そうはいかないかもね……」

「レン第一王子は,不正を働いた貴族と官僚を死罪にし,自身の親族にも容赦なく処罰しましたね…」

「それや!あの王国の民は,長年…王族や貴族に対して不満を持ってたんや!」


 そう,王国の国民たちは,王族と貴族に大きな不満を持っていた。


「あの…王国は,腐敗しきってた…不正がバレそうになった貴族は,罪の無い民に責任を擦り付けるのを繰り返していた…」

「そうでしたよね…」

「その,慣習を打ち破ったんだよレン第一王子は…不正を働いた貴族と官僚だけじゃなく自身の両親も処罰した…そして,決意表明では,国民に過去の愚業を()()()()()()…今後は,こういったことに関しては容赦しないと…宣言した…この意味解る??」

「えっと…もう過去のようにいかないというレン第一王子の宣言では…?」

「いやぁ~違う!王国の国民は,レン第一王子に()()()()()()んや!王国の民は,疲れ切っていた…そこに,自分たちの味方をしてくれる存在が,王家の中から出てきたんや!」


 そう,長年ラインブルー王国とオレジアナ公国の対立に巻き込まれ,ラインブルー王国の不平等的な条約に悩み,王国内で不満を持っていた国民をたきつけて反乱を起こそうと計画していたグリアナ帝国は,身動きが取れなくなったな…!


 さぁ,グリアナ帝国は今後うちと王国どっちに尻尾振るかなぁ~!


「あぁ~レン=ラインブルー…会ってみたいな~!」

「スズカお嬢様!」

「わかってるって!」


 すると,部下がやって来た。


「スズカお嬢様…お嬢様にお客様です!」

「誰や?そんな約束してへんで?」

「はい…商人とおっしゃっていました…儲けられるお話があるためスズカお嬢様とお話してみたいと…」

「う~ん…何か胡散臭いなぁ~まぁ,会ってみよか~セバス!護衛…!」

「あっ!商人の方が,大事な話なのでお互い護衛はなしでお話出来ないか…と…」

「なんか怪しいな~まぁ行くわ!」



――――――

 


 ラインブルー王国…レン第一王子は,各貴族の領地訪問の最終準備を始めていた。


 コン♪コン♪


「王子,失礼します!」

「マテオくんー!よく来たね!」


 僕の,部屋に来たのは,マテオ。裁判以降,僕直属の部下として働いて貰っている。将来的には,国軍を率いて貰おうかと考えている。


 正直,見習い業務より先に,罪人を裁くことになるとは,思っていなかったが…渡りに船だ!これで,余り長くは無いが,時間は稼げた…


 あとは,この稼げた時間でいかに王国内を立て直せるかだ…


「今回の,各貴族領への訪問だが…与えられた期間的に,二組に分けて訪問したいと思う」


 今回の訪問に与えられた期間は,約一ケ月。移動時間も考えると僕の周りの人間を二組に分ける必要がある。


 組分けは,リーナ・マテオ・リーヴァンと僕・マナ・コノハとなり,ハットリ家の人たちをそれぞれの組みに均等に分けることにした。


「僕とマナとコノハは,明日,先んじて出発するからリーナ組は,三日後出発でOK?」

「了解!」


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