15. うつけの謝罪・決意表明!
裁きが終わった…
司会が,サヨからヒノカに移りそうになったが…サヨが,構わず話し続ける。
「続きまして…今,この放送を見ている国民の皆様に,レン第一王子からお言葉があります…レン王子お願いします…」
僕は,玉座から立ち,事前に聞いておいた,通信を見ている人が見やすいところに移動した。
まず,僕は,通信機越しに見ているであろう国民に向かい,頭を下げた。
そして,僕は,国民に向けた謝罪と決意表明を話した。
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国民の,皆様…私は,ラインブルー王国第一王子の,レン=ラインブルーと申します。
まず,始めに国民の皆様に謝らせてください…今現在,国民の皆様には大変苦しい生活を強いてしまっています。これは,私を含む王族の責任であると……自覚しています…大変,申し訳ございません…
今現在,国民の皆さんに,このような辛い思いをさせてしまっているのは…
私腹を肥やす貴族連中を野放しにした王族…
私腹を肥やす貴族連中の意見だけを聞き,その意見をしっかりと調べもせず鵜呑みにして国政を運営した王族…
王族の政治が,腐敗しているためそこに付け込もうとする官僚も出てきました…
こういう状態を招いた,王族がこれを言うのはおかしいかもしれませんが………
このままでは,この国は滅びます。
今の王国は,貴族連中の不正が横行…不正貴族に,寄生して甘い汁を吸おうとする,官僚連中…その人たちを見て見ぬふりを続けてきた王族…
このような現状で,一番苦しい思いをしているのは,国民の皆様であると重々承知しております…申し訳ございません…
王国のことをよく思っていない,他国から王国内部を突かれたらあっという間に,王国中で反乱…その反乱に乗じて王国への侵攻からの王国滅亡…他国への編入…
このまま,行けば,遠からずそう行った未来が待っているでしょう…
ここからは,僕の独り言になりますが…聞いて頂ければ幸いです…………
僕は,小さい時から王都の街にお忍びで,出ていました…まぁ,それで,よく父上と母上に怒られて…今では,王城内の名物となってしまったんですが…
そしたら,貴族とか官僚たちから「うつけ者」と,陰で言われまして…
どっちが,「うつけ者」だよっ!って正直思っていて…国民の血税で食わせて貰ってる人たちが,税を納めてくれる人たちのために働くの何て当たり前なんだよ…!それすら出来ていない連中に,「うつけ者」なんて言われる筋合いねぇんだよ!!!!
王国中の貴族連中に言う…お前らの領内の街に一回でもいい…お忍びで…護衛も付けず出てみろ…そして,街の民達のお前らの顔を見た時の表情を見てみろ…
僕も,初めて街に出た時は,メイドの進言もあり,身分を隠しました…しかし,ひょんなことから僕が王国の第一王子という身分がバレました…身分がバレた時の民達の表情は,今でも忘れません…
お前たちのせいで,俺たちは,苦しい生活を強いられている…
だとか…
お前たちの贅沢のせいで,何人もの家族が死んだんだぞ…
そう言った…恨み・憎悪の目線を浴びたこと…今でも忘れられません…ただ,それは私含めた王族が悪い…こういう目線を送られるのは,仕方がない…そう思って…街に出ていました…
いつか…街の民達と笑顔で話せる日が来ると信じて…この民達になら,殺されてもいい…それだけのことを…何年…何十年としてきたのだから…
そういう覚悟を持って,街に出ていると…民達は,心を許してくれたのかな?笑顔で話せる日が来ました…まだ,何の実績の無い僕に…殺しに来るどころか…笑顔で…気さくに,話してくれるようになりました…
ここで,僕は,感じました…これは,民達からの王族への最終勧告だと…お前で良くならなかったら知らないぞというメッセージを感じ取りました…
その時…僕は思いました…この民達の笑顔を守りたい…この,民達の笑顔を王国中に広げたい…僕は,そう言った思いを持って王国の政治に,挑んでいきたいと思います…
王国には,改革が必要です…王族・貴族・官僚が苦しい思いをすることは当たり前です…それだけのことをしてきたのだから…そして,もしかしたら国民の皆様にも苦しい思いをさせるかもしれません…
しかし,あなた達の子ども達に暮らしやすい,街・村・国を残せるように,一緒に協力していきましょう!!
そして,それを邪魔して,不正を犯そうとするもの・罪なき民を殺そうとする貴族・官僚達には,僕は容赦しない…
オーティズ公爵家のように家系を取り壊すことも辞さないし,当主は,極刑も有り得るからな…
今,この中にも今までの愚業で心当たりが,ある貴族家は覚悟を決めろ…もう,今までのような贅沢は許されない…例え王家が,許したとしても…国民が許さない…そう,心に刻め!!
今のお前たちにある選択は…
王家に殺されるか…
民達に殺されるか…
心を入れ替えて民達のために,血眼になって働くか…
この,三つの中のどれかだ…
続いて,官僚たち…
民の中で,才を発揮してそれを認められて官僚として働いていることを忘れるな…お前たちの役割は,不正貴族をよいしょすることじゃなく…貴族を監視することだろ?
役割を間違えるな…!
と~まぁ長々と話しましたが,皆が,皆覚悟を持って仕事に励んでいきましょう!
これで,レン=ラインブルー第一王子の決意表明を終わらせて頂きます。長らくご清聴ありがとうございました。
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