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135. うつけの式典出席

 廊下を歩きながら式典のある会場に向かってレンたちは歩いて行く。


 先頭にレンが立って、両隣にマナとマホを連れて歩いている。本来なら先頭を歩くのは、国王のトクヤの役目だが、公国との朝食でのトクヤのダメっぷりの嫌気がさしてしまったレンは、トクヤを投げ飛ばしていた。

 今回も、国王として出席して貰うが、王国の代表は『首相』のレンが務める旨を公国に伝えて了承して貰っている。


 トクヤも、公的な場で自分の息子に投げ飛ばされた姿を見られた後での出席には、難色を示していたがサユリから「あなた自身の自業自得な上に、更に王国としての恥を晒すのですか?」というかなり厳しめな言葉を掛けられて渋々と言った感じで出席するようだ。


 トクヤの面倒は、サユリに任せてレンは式典の会場に到着した。


 それと同じタイミングで、公国側のもレイノスを先頭にして右隣にスズカ、左隣りにモリヤが並んでやって来た。


「レイノス様。今から歴史的な瞬間ですね! 王国としてこれ程楽しみな瞬間はありません!!」

「レン殿、公国も同じです!今後は、過去の対立なんて水に流して何百年単位での友好関係を築いていきましょう!!」






「オレジアナ公国代表団の入場です!!」







 式場内部から、王国が連れて来た司会者……リーナのアナウンスで式場のドアが開いてレイノスを先頭に公国の代表団が式場に入って行った。

 ここは、開催地を提供している公国を先に入場させることで花を持たせるのだ。






「ラインブルー王国代表団の入場です!!」






 公国側の司会者がアナウンスをされて、一度閉じられた式場の扉が明けられてレンを先頭とする王国の代表団が式場に、入場していく。


 昨晩は、一箇所にスポット的にライトを照らしてスズカと話していたが、今日は、式場全体をライトで照らされている。

 昨日とは、打って変わった雰囲気に「うへぇ~~すげぇ~~なぁ~~」と思いながら王国側の席に向かって歩いて行く。


 今回の式典に関しては、突発的に決まったこともあり王国と公国の周辺国の代表は訪れてはいないが、通信機を使って周辺国に配信している。


 長年対立していた、ラインブルー王国とオレジアナ公国が連合を組み周辺国のボス的国だった旧グリアナ帝国を滅亡させて一気に内戦突入かと予想された中で、予想外の国交正常化。


 周辺国としたら、これまでは公国と王国のどっちと仲良くするかで派閥別れをしていたが、本来なら両派閥のトップになっていた両国が国交正常化するので、周辺国としても今後の国家運営において一番の分岐点になるのだ。











 公国側には、代表の席にレイノスが座り、隣にスズカが座っている。レイノスの隣に立っているのは、スズカの傍仕えのセバスが立っている。

 

 王国側には、代表の席にレンが座り、隣にマホが座っている。レンの隣にはマナが立っている。一方の本来代表の席に座っているはずのトクヤは端っこのほうで立っているのだから、通信機越しで驚いてる表情が写されている。


 そこから両国の国歌が演奏される。


 まずは、ラインブルー王国の国歌演奏のため、王国側の人が全員起立して国歌を聞いていた。レンは右手を左胸の辺りに置いて、国歌を聞いていた。

 ラインブルー王国の国歌の演奏が終わるとレンは、オレジアナ公国側に一礼をして自身の席に座った。


 続いて、式典の開催国であるオレジアナ公国の国歌の演奏に移る。


 オレジアナ公国の代表団が、全員起立をして国家を聞いている。国歌の演奏が終わると、レイノスとスズカは王国側に向かって一礼をして席に座る。

 レンは、その一例に頭をペコッとするように反応した。











 国歌演奏が終わると、両国間でプレゼント品の贈呈に移る。

その際に、ラインブルー王国側の代表としてレンは、マホを指名した。オレジアナ公国側の代表はスズカが務めることになった。


マホは、プレゼント品を持ってスズカの基に行く際に、レンの顔を見て来たので、レンは「頑張れ」と口パクで応援する。

 プレゼント品交換を終えたマホは、やり切ったといった表情で、サユリに受け取ったプレゼント品を渡して自身の席に座る。

 席に座ったマホに、手を出して、それがハイタッチのサインと判断したマホは、レンと音が響かない程度の強さでハイタッチをした。


 マホは、ハイタッチからレンに褒められていることが解ったのだろう。席で嬉しそうな表情をしていた。そんなマホの表情を見たマナは、「いい兄妹」だと思った。











 式典は進み、続いて、国交正常化に向けた条約の調印に移る。


 今回、調印する条約は三つ。


 一つ目は、先ほど、レンとスズカの間で取り決められた、旧グリアナ帝国領の領土の分割案に関しての条約。二つ目は、両国に国交が、完全に回復したことを証明する条約。三つ目が、ラインブルー王国とオレジアナ公国の両国間の軍事同盟締結の条約。


 調印する順番に関しても、領土分割に関する条約 → 国交正常化に関する条約 → 軍事同盟に関する条約 とあらかじめ決めておいたのだ。


 マナとセバスが、レンとレイノスの前に条約の調印の書類を置いた。


 条約の調印に移る。


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