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130. 緊張と呆れ

 レン達は、トクヤを先頭に二列目に、マナ・レン・マホが、並んで食堂に向かっている。


 相変わらずの、へっぴり腰で歩き続けるトクヤに、「もっと凛々しく歩く!」とサユリから注意が入る。


 レンは、サユリに右手で、感謝の意をサユリに伝えると、サユリは「気になさらずに!」と表情で伝えて来れる。

 今回、サユリはトクヤの世話係として同行しているが、エリザがこうなることを予想して、サユリにトクヤのお目付け役を任せていたようだ。


 エリザの気遣いには、大変感謝の意を示したいと思っているが、それと同時に、公国に訪問すると伝えてから短時間で、物事を予想して的中させたことに、尊敬の念を抱く。











 食堂に、到着し扉前に立っている案内役が食堂の中に案内してくれる。

 既に、公国側は、レイノスを始めスズカ・モリヤ・フルヤと要人が勢揃いしており、レン達が入室したことを確認すると、全員立ち上がって出迎える。






 公国に訪問後、初の国家間行事が始まった。






 レイノスは、トクヤに握手を求めるが、トクヤはおどおどしている。


(はぁ~~。これまで、ロクな外交してきてないなこれ……)


 余りも、トクヤがこの有り様では、公国の方々に対して失礼になると判断したレンは、トクヤの服の襟元を掴み後ろに、投げ飛ばすとトクヤは、尻餅を付いた。

 レンは、マホと共に前に出てレイノスと握手を交わす。


「レイノス様。 本日は、美味しそうな朝食をご用意して頂きありがとうございます」

「レン様。 公国名物の朝食を用意させて頂きました。 遠慮なく頂かせていただきます」


 ここで、レンは、一つの謝意を申し出る。


 そう。トクヤの件だ。


「レイノス様。 我が父であり、ラインブルー王国の国王であるトクヤの数々のご無礼を謝罪させて頂きたい。 本当に申し訳ない」


 レイノスは、レンの耳元で話し出す。


「……いや、レン様も大変だろう……身内にこうも、だらしないのが居ると……」

「……本当に、政治の実権を早めに僕に移せたのは不幸中の幸いですね……」


 レンとレイノスは、顔を離して再び堅い握手を交わす。


 続いて、マホがレイノスと握手を交わした。


「レイノス様。本日は、このようなおもてなし感謝致します。今後とも、王国と良い関係を築けたらと思います」


 ここで、れんからマホにツッコミを入れる。


「……マホ……それは、帰る時の挨拶! ここでは、ご馳走になります系統の挨拶が正しいよ!」

「えっ…あぁ! レイノス様、すみません!すみません!」


 マホは、誰が見ても解るような位に、混乱している。


「レイノス様、すみません。 初めての外交の場で、緊張しているみたいです。 大目に見てやって頂けませんか?」

「ハハハッ!若い子に、ミスは付き物じゃ! むしろ、十五歳ながら、この場で父親より堂々としておるレン様が凄すぎるんじゃ!」

「えっ!僕、そんなに凄いですか!ヤッターー!!」


 レンは、余りにも子どもぽいはしゃぎぶりを見せた。


 すると、待ってました!と言わんばかりに、マナがハリセンをレンに目掛けて振り下ろした。


 パァァァァァァン♪


 甲高い音が、部屋に響いた。しかし、音の割に痛くはない。流石、ハリセンのプロ。レンがどんな意図を持ってふざけたのかを理解している。


「いたぁぁい! マナさんやい……もう少し、手加減というものを覚えたらどうかね……」

「ふざける方が悪いです」


 そんな、レンとマナのやり取りを見た、マホはすっかり緊張は解れたようで腹を抱えて笑い出した。


「ふッハハハハハ! レンお兄様!マナ姉さん!やめて下さい! 笑いが止まらないです」


 すると、公国側のレイノスやスズカもつられて笑い出した。


 マナは、レンの隣に移動してきて、耳元で囁く。


「レンくん。流石です。 マホちゃんの緊張をほぐすために急に、わざとふざけたんでしょ?」

「さぁ~~どうやら? 流石のツッコミありがと!」

「でもさぁ~~見て。 マホちゃん、緊張解れてレイノス様やスズカ様と仲良くお話始めてるよ?」

「まぁ~~マホなら当然じゃない? 未だに、へっぴり腰で、地面に座ったままの話が国王様よりマシでしょ?」

「……返す言葉が、ございません」

「逃げるの上手いね~~」











 マホは、挨拶を終えるとレンの基にやって来た。


 レンは、マホの頭を撫で緊張しながらも、一生懸命に王国のために挨拶をしたマホを褒めたたえる。


「よく出来ましたぁ! お兄ちゃん嬉しいよぉ~~」

「ちょっと……レンお兄様! せっかくマナ姉さんがセットしてくれた髪がぁ~~」

「また、して貰ったらいいよ! 今は、マホの成長褒めさせてぇ~~」


 マホは、マナに助けを求めるが、マホはスズカの隣に移動していた。

 マホの目線に気が付いたマナは、「今のレンくんは、誰にも止められない!頑張って!」と目線で訴えていて、マホは、レンの気がするまで撫でられ続けた。


 レイノスが、「さぁ。朝食が冷める前に食べよう!」という号令をだしたので、用意された席に座り朝食を食べだした。


 席に関しては、本来トクヤが座るべき所に、レンが座り、レンが座る所だった所に、マホが座り、マホが座る所だった所に、マナが座って朝食を食べ始めた。

 トクヤは、レンが「勝手にさせとけ」っと言い用意された席の端っこでチマチマと朝食を食べていた。


 レンは、レイノスの政治の話を含めて、雑談も行いから朝食を食べ進めた。


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