101. 条約締結とうつけ
リーバとオーバは、退室時とは違うレンとレイノスの雰囲気に圧倒され『平和条約』を締結に必要な書類を落とした。
でも、条約締結という大事な書類なのでファイルに挟んでいることが幸いして書類がバラまかれることは防げている。
リーナは、書類を拾い上げるとマナに事情を確認する。
「ねぇ、マナ何があったの??……レイノス様、私が居ない間にやつれてない??」
マナは、少しニヤりとした後に、余りにも簡潔に説明する。
「レンくんが、レイノス様を吞み込んだんだんだよ!!」
「えっ、ちょっとマナさん!その説明ではよくわからないんですが??」
「さぁ~~??でも、レンくんの秘書官なら彼の行動を見て意図を汲み取らないよね!!」
マナは、ウィンクをして話を終わらせに掛かる。
しかし、リーナはしっかり説明せいッと、マナに突っかかっている。
「リーナ!早くソレ持ってきて!」
「ほ~ら!レンくんが呼んでるよ?」
レンに呼ばれた、リーナはマナへの追及を一旦やめて書類をレンに手渡す。
「ありがと~~」
レンはお礼を言った後に、レイノスに『平和条約』の調印に移る。
「では、レイノス様……まずは、『平和条約』の締結に移りましょうか!」
「わかった」
そこから、ラインブルー王国の『首相』レン=ラインブルーとオレジアナ公国の『大公』レイノス=オレジアナに娘のスズカ=オレジアナが調印した。
スズカが調印した理由は、『平和条約』において公国側で一番の功労者はスズカなので、一緒に調印することになった。
「では、レイノス様……『軍事同盟』に関しては後日調印しましょう!!」
「わかった……場所はどうする??」
「オレジアナ公国でいいんじゃないでしょうか??今回は、レイノス様が来てくれたので、父上を連れてオレジアナ公国に訪問したいと思います」
「わかった……日程等々は、スズカとやり取りをしてくれ」
「りょーかいです!……あっ!」
「なんだ??」
「約束反故にしないでくださいね??」
「しないよ……公国としても内政に注力したいのは同じだから反故にしないよ」
「信じますね!」
レンは、レイノスに笑いかけてその場を後にして、王都への帰還の準備を進めるためにその場を後にする。ちなみに、旧グリアナ帝国領は、今度オレジアナ公国に訪問する際に相談することになった。
レンを見送った、レイノスとスズカも公都への帰還の準備を進める。
スズカは、レイノスの表情が気になったよで尋ねた。
「父上、途中から様子が変でしたが……どうかされましたか??」
「スズカよ……君は、とんでもない人物と交流を持ったな」
「レンのこと?」
「……そうだ、レン首相……あいつはヤバい……スズカよ、公都に帰ったら外務大臣に就任して貰う……この意味解るな?」
レイノスの発言に、スズカは自分自身が覚悟を示さないといけないと汲み取り、レイノスの意図を発言する。
「ラインブルー王国との……いや、レンとの外交的対応の責任は私になる……そして、実質的に公位継承権第一位に躍り出るということですか?」
「あぁ、よくわかってるな!……役割分担や!王国との対応は、スズカに任せる……俺は、バカ息子二人を押さえつける……スズカが大臣に就任した際には、何かしら動いて来るだろうからな」
レイノスは、冷静かつ迅速に今後の公国の運営に関しての構想を語っていく。
「バカ息子二人に、レンと互角に渡り合えるとは思えない……」
「かもですね……私なら……って言えたら良かったんですけどね……エグいですよ、最初は私とレンで協力して物事進めていると思っていたんですけどね……」
「気が付いていたか……今回、全てレン殿の掌の上で動かされていたんだよ俺たちは……旧帝国だけじゃなく、公国までも利用しやがった……本当にヤバい奴だよ!彼とはいい関係を維持しないといけない」
「わかりました……」
「それに……」
「それに?」
「レン殿の近くに居た猫耳族の女の子……」
「マナちゃんですか?」
「あの子もレン並みの雰囲気を持っている……王国は今後目まぐるしく発展する可能性を秘めてるぞ」
レイノスの見解に、スズカは気を引き締めて答える。
「お父様……わかりました……外務大臣を仰せつかった者として公国の国民のために一生懸命務めさせて頂きたいと思います」
「ふん……まさか、スズカが一番最初に政治家の顔をするとはな……影響を与えたのが、他国の男という事実はかなり複雑だがな」
そう言いながらも、スズカに見られないように嬉しそうな表情をしたレイノスだった。
一方、ラインブルー王国側では、マナにリーナが問い詰めている。
「なぁ~なぁ~なんで、レイノスはあんなにやつれてたんだ??」
「お~~い、リーナ!様を付けろ!様を!……他国のトップだぞ!」
「あっ、そうでした……それで、マナ!教えてよ!」
「僕じゃなくてマナかいな!」
「だって、レンの説明わかりにくいんだもん!」
「……あっそ」
「あれ?レンもしかして……拗ねてる?」
「……ご自由にご想像ください」
一仕事・二仕事終えたレンは、三人で休息中に三人で雑談していたがレンは拗ねてしまった。
「レンくんいい子~~いい子~~」
拗ねたレンが新鮮なのか、マナもからかいモードに入って帰還の準備が終わるまで続いたとさ。




