3.強欲の神様と強欲な少女
前回までのあらすじ。あなたと少女との関係が険悪に。そんな中、巨大な女の子、登場。しかしながら、巨大なのは背丈ではなく、胸部だった。
この女の子は、雰囲気的にとても偉そうだ。そして、胸部が大きい。猫耳少女よりも年下の子供に見えるのに、明らかに女の子のほうが大きかった。
体操着を着ただけの小学生に見えないのは、大きな青のツインテールだからではなく、ほとんど胸部のすごい大きさが理由になっている。
顔はかわいらしく、胸部は巨大な女の子は、家主の許可なく中に入り、玄関から上がった。
「えっ、奥さんとの間に生まれたこんな子供がいるのに、私に言い寄ってたの? あなたって無能なだけじゃないサイテーな男だったのね!」
いや、違う、こんな子は知らないと、変な誤解をする少女へとあなたは答える。
「確かにおぬしは、わらわのことを知らないはずだ。おぬしは、わらわが強欲を満たすために異世界から勝手に召喚した者だからな」
「あっ、それなら丁度良かった! じゃ、この男、引き取ってもらえます?」
「さっきからなんだこの小娘は」
女の子が三つ編み少女を紺色の瞳で睨む。
「お子様に言われたくないですぅ~! 早く二人一緒に私の前から消えてッ!」
「……おぬしは愚かだのぅ。こやつは、あまりにも美味しいアエロを持っているのだぞ?」
「はい、残念でした! 私が吸っちゃってからは、もう出て来ないもん! 私が先に全部もらっちゃったからって恨まないでよね!」
「おぬしは知らないのか」
そう言って、巨乳幼女はあなたの右手首をつかみ、柔らかい巨乳へと念入りに押しつけた。精神的な破壊力のある感触だった。
「自身の上で蓄えて、下で吸う。特別な異世界人の扱いかただ。これでアエロは回復した。おぬしには特別に試させてやる。ちょっとやってみるがいい」
「私は大人だから、偉そうなお子様の言うことも聞いてあげるんですよ。どうせちょっと回復したぐらいでしょ。足しにもならないぐらいの」
少女は玄関の引き戸を閉めてから、あなたの前に来る。スカート部分をたくし上げて、あなたの右手をドロワーズにくっつけた。
「おおおおおおおぉ~っ!」
彼女は叫ぶ。非常に気持ち良さそうな反響の声を出し、猫耳をすごく立てていた。
「そこまでだ、離せ」
「そんなーっ!」
幼女があなたの手を強引に解放させた。
「――すみませんでした、旦那様! やっぱりさっきまでのは撤回します! これまでと変わらず私の旦那様でいて下さいっ!」
猫耳少女は態度を変えて懇願し、頭を下げた。
「そんな都合の良い話など受け入れるわけがないだろうが、小娘!」
「何よあなた、お子様のくせに! ちょっと変わったアエロの回復方法を知っているからって、偉そうにしないでッ! 」
「ふっ、愚か者が、よく聞け。――わらわは、『強欲と体育といかがわしさの神』なのだ!」
巨乳を揺らして、幼女は名乗った。あなたも知らないような神様の名を。
「え、かみさま?」
「そうだ、小娘よ。愚かなおぬしのために、証拠を示してやろう」
自称神様は少女の右手を、黒いブルマを着用する股で挟んだ。大変いかがわしい。
「ふわわぁん……」
股から右手を離されると、少女は猫耳を垂らし、力なく座り込んだ。
「お手!」
「にゃあ!」
少女は迅速に応じた。
ここにきて猫耳少女がついににゃあと言い、犬のように右手を神様の右手の上に置いたのであった。
「これでおぬしも理解しただろう、わらわが神だということを」
「はいっ、神様! 申し訳ございませんでしたぁ~っ!」
すぐさま少女は小柄な神様に土下座する。
「小娘よ! そんなことで済まされると思ったか! わらわと、わらわが召喚したこやつを罵倒するなど、言語道断ッ! よって、この家はわらわが没収する! きさまにはここから即刻出て行ってもらおうか!」
神様の厳しい宣告を受けて、顔を上げた少女は青ざめていた。
やがて、少女は静かに立ち上がった。あなたのほうを見てくる。少女は大変な罪を犯してしまったような、後悔の顔をしていた。
「本日は大変すみませんでした。この家は貸家ですが、大切にして下さいね……」
少女が家から去ろうとした時、とっさにあなたは手をつかんで引き留める。
「えっ?」
驚く少女に対し、ダメだとあなたは言った。
「どうしてですか? 私はあなたにひどいことをしたのに……」
あなたは左右に首を振る。――確かに、先ほどは急に態度を変えられて困ったけれど、最初に出会った時、誠実に対応してくれたのは本当だ。少しでもお世話になった人を、追い出したくない。あなたはそう伝えた。
「旦那様……っ!」
少女はあなたを崇めるような表情になっていた。美しさもある涙目だった。
「……おぬしが追い出さないと言うのなら、わらわもそれに従おう」
神様が意外にも簡単に納得したので、つい、あなたは怪訝な顔を向けてしまう。
「なんだ、不服か? わらわは強欲の神だから、他人の強欲も受け入れるのだ。……その小娘も、おぬしの異常なほどに優れたアエロを取り込んで、酔ったような状態になっていたのだろう。だから、わらわへの無礼も許してやっていい」
先ほどは土下座でも許さなかったような気が……と、あなたは余計なことを言うと、
「おぬしの意向を汲んでやってもいいと言ったのだ。文句があるなら、当初の予定通りに追い出しても良いのだぞ?」
あなたはすぐさま首を横に振った。これ以上、機嫌を損ねないよう、そこに触れるのはやめておこうと思った。
「ありがとうございますっ! 旦那様っ!」
猫耳少女が勢い良くあなたに抱きついて来る。上目遣いで熱を帯びた表情の彼女は、やはりかわいい。
「不束者ですが、これからもよろしくお願いします」
確かに不束者だね、とあなたは返した。
「はい、私もそうだと知っています。それに私は、旦那様が素敵なお方だということも、知っています」
少女はあなたの人差し指を握り、自身のスカートの中に運んで、ドロワーズに触れさせた。触れるのは指の先端だけだ。あなたのアエロが、ゆったりと少しずつ、彼女へと吸われて行くのが、なんとなく分かる。
結局はこれが目的なのかと、あなたはうんざりとしながら少女に問う。
「はい。アエロが頂ける限り、私は旦那様に全てをお捧げいたします。回復も出来るようですから、私はもう、旦那様を手放したりはしませんね」
あなたが惚れるような笑顔と声で、猫耳少女は言い切った。
「図々しい小娘だな、そやつはわらわのものだぞ?」
幼女神様は呆れた様子だった。
「そうですね、神様。旦那様は神様のもので、旦那様の妻が私ですから、私も神様のものとなります。今後は神様のアエロも頂けるなんて、私のような愚かな小者には大変ありがたいことですね」
「おぬしになど、わらわのアエロを与えるはずがなかろう」
「そうですか。残念ですが、それなら旦那様のアエロだけで我慢します。……いえ、我慢するなんて表現では旦那様に大変失礼ですよね。だって旦那様のアエロは、最高に素晴らしいのですもの!」
あなたを常に尊敬しているようだったが、ずっと猫耳少女はあなたのアエロを奪い続けていた。ついには人差し指以外も触れさせてさらにアエロを奪っている。
強欲な少女と、強欲を名乗る神様。
異世界転移したあなたはアエロを少女に吸収されながらも、強欲二人のかわいらしさを天秤にかける。アエロを奪われるだけなら、これでもいいかなと思ってしまっていた。
(終わり)
最後まで読んで下さり、ありがとうございます。
当初は一括で短編にするつもりが長くなってしまい、三分割で投稿しました。
他にもたくし上げ作品、ドロワーズ作品はありますので、それらもよろしくお願いします。