表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の地、七光りの冒険  作者: 三笠 珠
ロステマ帝国編
68/69

59.ニューフェイス

2日後――寮に戻った怜央とコバートは、先に戻ってたアリータとテミスに紹介した。


「彼女がラフマ。俺と怜央が苦労して連れてきた、新しいギルドメンバーだっ。そーれラフマ、皆に挨拶してみ!」


コバートの後ろに隠れてたラフマは、顔を覗かせ寮の住人を伺った。

ラフマの世界には居なかった獣人、リヴィアとシエロに警戒している様子だ。


「あ、あの……ラフマって言います……! ――よろしくっ!」


それだけ言うとコバートの後ろに引っ込んでしまった。

それも幼さ故の照れかと、皆は邪険に思うこともなかった。


「しかしアンタ、わざわざ連れ帰ってくることもなかったんじゃ無いの?」

「いやなあ……流石に1人置いてくことはできねーだろー? それならと思って、ラフマと俺と怜央で相談したんだ。結果、うちのギルドで働いてくれるってことになって落ち着いたってー訳」

「まあ俺も、依頼を手伝ってもらおうとかは思ってないよ。どちらかといえば裏方の手伝いをお願いしようかなって。ね、ラフマ」


怜央とは既に打ち解けていたため、素直に頷いて答えた。


「何はともあれ、皆もよろしく頼む。――ラフマのこと」


コバートはすっかりラフマの兄貴ポジションに収まっていた。

実際、ラフマにはコバート兄と呼ばれるようになっている。

怜央は夏目兄だ。


「――そういえばアリータは宝石? 買うとか言ってたけどどうなったの?」

「ああそれね。結局良い物が見つからなかったから買わなかったのよ」

「そうか、そいつは残念だ」

「……ん? なんでアンタが残念がってるのよ?」

「や、言葉の綾だよ。そいつは残念だったなって」


アリータの聴覚は人並み以上だ。

訝しむのに十分な確証があった。

ジトーっとした目で見つめてボロを待った。


「怪しい……」

「ははは、それよりほらっ。ラフマの初、異世界記念に飯でもいこう!」


今回の件には微力ながら協力したアリータ。

怜央もこのタイミングでは切り出せないと判断したが、関税について、またの機会に教えてあげようと改心したのだった。


 ()くして、異世界文化人類学の課題は、思わぬラフマ(副産物)を得て、無事完了した。

しかしこの時、もう一つの副産物があることに、コバートと怜央はまだ気付いていなかった。

気づいていたのはテミスだけである。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ