僕は郵便配達の人からあなたの元に届きます。
僕、「大同 正文」21歳は、ある日を境に、誰かの元に届けられる
事になりました。僕は大きな箱に入り、電話帳で見たテキトーな住所に
届けられ、そこに1枚の手紙が書かれています。
『この男性の名前は、大同 正文です。21歳になります。あなたの
好きなように、お使いください。それでは、満足いくまでお使いくださ
ったあとは、また別のところに届けてください。どうぞ、よろしくお願い
します。母より』
なんじゃこりゃ~ と思う人もいるけど......? 僕はこうして、僕の
旅がはじまった。
最初に着いた場所は? 長閑なおじいちゃんおばあちゃんのところだった。
おばあさんが箱を開けて、僕が出てきた時は相当びっくりしていたけど...?
そのうち、僕はこのおじいさんおばあさんと打ち解けて、本当の孫のように、
僕に愛情を注いでくれた。僕もそれに応えた。
かれこれ1年ぐらいは、お世話になったと思う。もうそろそろ、僕は次の
届けられる場所に行く時期なのかと思い、僕は思いきっておじいさんおば
さんに話を切り出した。
「おじいさんおばあさん! 今まで僕に本当によくしてくれてありがとう!
もうそろそろ、次の場所に行かなくてはいけないんだ!」
「せっかく、ワシの本当の孫のように思えて来たのに......。」
「私は反対よ~! あなたはもう私の孫のようなモノなのよ~」
「婆さん! この子にもいろいろあるのじゃろ~ 仕方がない!」
「ごめんね。」
ここで、おばあさんが泣いてしまった。僕もそんなおばあさんを見て、
胸がグッときたが、そこは涙を堪えて僕は話を続けた。
「そこで、僕から2人にお願いがあります。次に僕が行く場所に、箱に
僕を入れて住所と手紙と一緒に! 送ってください。お願いします!」
「よかろう~! お前が言うならそうしよう!」
「ありがとう、おじいさん!」
◆◇◆◇◆◇
次に届けられた場所は、最悪だった! はじめは......。
一人暮らしのオジサンの家だ! それに僕を見るなり...。
「お前! 誰やねん? サラ金業者か!?」
「いえいえ? 違います。これを読んでください。」
「ほうほう! なるほどな~ お前行くとこないんかー!」
「はい。僕の事、自由にお使いください。」
「なんやねん! ええんかー? じゃ~そうしよう!」
...と言われ、土方仕事をさせられる。物凄い大変な仕事だ! 朝から
晩まで働かせられたけど...? 夜はオジサンとどんちゃん騒ぎで、なか
なか楽しい日々を遅れていた。仕事終わりのビールは最高じゃ~い!
オジサンは、酔うと陽気になる。普段は無口だが、お酒が入るとよく喋る。
僕が働いたお金は、ほとんど飲みに行ってなくなった。賑やかな生活も
半年! 次の場所に行くことに......。
「オジサン! 僕は次の場所に行かなくてはいけないんだ!」
「そっか! せっかく仲良くなったのにな~ しゃーない!」
「じゃ、次の場所に適当に住所を書いて、そこに届けてほしい!」
「わかったがな~ ええで~! またな~ 坊主!」
「オジサン! 楽しかったよ、ありがとう!」
「俺もや~! 達者でな~」
◇◆◇◆◇◆
と言って次のところに...! しかしここはヤバい! 何処かの屋敷なのか?
家がデカい! こんなところ大丈夫なのか? 『心配は的中!』
案の定、僕が入った箱を郵便配達の人が届けて、箱の中を開けた人が僕を
見て警察に通報した。不審者だと思われたのだ!
ここで、僕の奇妙な冒険は幕を閉じた。しかし、楽しい旅だったな!
また行きたい。 お世話になったおじいさんおばあさんありがとう!
そして、オジサン! 楽しかったぞ~
最後までお読みいただきありがとうございました。




