鍵穴
自分が人であることを
数時間忘れる
仕事の邪魔になると
鍵をかけたはずの心が
鍵穴から抜け出して
擦り傷だらけになった
機械であれば楽なのに
与えられた仕事をやる
失敗してもつらくなることは
ないだろう
鍵穴をふさいでもふさいでも
心はアメーバとなって抜け出して
何かを感じとろうと
思うとする
擦り傷じゃ済まないことがある
一生消えない跡が残ることも
心はそれでも
わかりたいと顔を出す
動く血肉
機械であれば楽じゃないか
心は
動く血肉の
深いところで
眠らせればいい