表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
姫様らしからぬ!−病弱姫の成り上がり転生−  作者: たみー
病弱姫様の肉体改造!編
3/14

病弱姫


鏡で自身の姿を見たことによって完全に理解した。

私は、ロードという少女に生まれ変わっている。

それも生まれ変わって10年になって漸く気付いた間抜けだ。

いやしかし、今の私にはロードとして過ごした10年間の記憶が無い。

これは転生、と言うべきなのだろうか…


そして不安な事が一つ、このロードという少女は、見るからに、前世の私と対を成している。


先程女性から聞いた情報からするに、今の自身は精々広場の庭を歩く程度で疲労困憊になる、軟弱な肉体らしい。


身体に広がる筋肉痛は、昨日歩いた証だろう。



健気に鏡をロードに向けたまま待っていた女性は、驚嘆の表情をしていた。



「驚きました…」


「何にですか…?」


「ロード様は、鏡がお嫌いなのかと思っておりました」



「私がですか…?何故…?」



女性は一瞬躊躇ったが、ジッと見据えると、観念したのか口を開いた。



「いえ…ご自身の病弱な姿を、見る事がお辛いのかと…」



ロードはそんなに病弱なのか…

私はスポーツや武道など、身体を動かす事が好きだ。

一時期は可愛らしい女の子に憧れた時期もあった。

だがそれと前世にしていた鍛錬は別だ。

鍛錬は、言わば私のルーティーン。

なくてはならないものであり、ロードという正反対の少女になったからといって、無くすわけにはいかないのに…



「私の身体は、もう治らないのですか…」



「!?そんなことはございません!

宮廷医師からは8歳の頃に、体調はこれより回復の兆候があるとお墨付きをいただいております!

事実、お披露目パーティーでは、あの広大な庭園をロード様のご意思で歩いて回ったのですよ!」


「じゃあ、これから頑張れば、人並みに健康になりますか?」


「もちろんです!」


女性はグッと両手でガッツポーズをした。


良かった…そこまで悪くないのか、私の身体は…



遅れがあるとはいえ、まだ10歳だ。

5年も肉体改造もすれば、前世みたいにとはなくとも一般人程度にはなるだろう。



ロードは安心して、これからの毎日を…主に肉体改造の計画を練ることにした。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ