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最強らしからぬ最期
3つほど私の基本情報を教えとこう。
一つ、私の家は武道一家だ。
父は剣道、母は薙刀、長男は柔道、次男は弓道、三男は空手、そして私はそれぞれから武道を学んび、言わば総合格闘技の様に何でもありで戦えてしまう。
二つ、私は長身だ。
175cm、男子の平均身長を優に越している。
小学生の時には165cmに到達しており、そのため生まれてこのかた女子の様に扱われた事がない。
むしろ女子からも男子の様に接される18年間を過ごしてきた。
三つ、私は以外とそんな人生に満足している。
たった18年間だが、悔いのない人生を送ってきたと自負している。
しかし、もし生まれ変わったなら…
つぎはもう少し、女の子らしい人生だったら良いかもね…
学園最強と言われた彼女らしからぬ、不慮の事故は、×××の周囲に悲しみを与えた。
その日、×××は短い生涯に終わりを告げた。
【貴女ならきっと、私の代わりに】
それは、彼女が居た世界と異なった世界から溢れた、小さな期待だった。