表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
千年の約束〜恋綴り風に舞う夢  作者: 愛龍
第一章 恋千夜廻り
3/23

始まりの夜…突然の自由

第一章始まりの夜(千佳目線)



千佳は帰り際、支配人に呼び止められる。


「……千佳さん。もうお客につかなくていい。休みでも、店に顔を出すでも、好きにしていいよ」


驚きと戸惑いのままに頷く千佳。

理由も説明もされない。ただ、重くのしかかっていた義務から解放されるような安堵と、不気味な不安が胸を交錯させた。


(……どうして? どうして急に……?)


「でも……借金が……」

千佳は思わず食い下がった。


支配人は首を横に振り、低い声で言った。

「それももう気にしなくていいから。……ともかく、明日は休みにしてもいいし、好きにしでいいよ」


何がなんだかわからなかった。

ずっと、生理のとき以外は必ず店に出るように言われ続けてきたのに。

それが急に「休んでいい」「借金のことも気にするな」なんて——。


胸の奥に小さな灯りのような希望と、説明のつかない不安が同時に灯った。


千佳は深く頭を下げ、足早に店を出た。

外の夜風はまだ冷たかったが、その冷たさよりも心臓の鼓動の方が強く響いていた。


(……なにが起きてるんだろう)


次大河目線

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ