【プロットタイプ】あの場所が忘れられないの
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
夢にまで出てきた故に、突貫して来ました。
良いとこの紅茶って香りが良いんですよ。
人生に置いて、最も緊張した飲食店の来店というのは、純喫茶だったかも知れない。何分マスターが無口な職人気質で、余計な事は一切口に出さない様な人だったから。
其れでも珈琲の味に魅了されて、意地になって通った。そうしたら、何時しかその空気感が心地よくなり、安心出来る場所へと変わっていた。
刺激がない。楽しい事がない。そうなると人間、食に走る様に出来ているらしい。生きている中で食というのは絶対に必要な行為であり、飽きる飽きない以前のものである。だから。
「あ〜……。良い肉食べたい。その場所で食べた肉のポワレ、あの味が忘れられないの」
「なんだその掛け金全て紙くずにした声は」
相変わらず相方は素っ気ない。ただ話に乗ってきたという事は、興味があると言うこと。
「瑠衣も行く?」
「カレーの気分」
というあっさりとした答えが帰ってきたので、一人で突貫する事にした。
プラネタリウムの一室を改装した店内は、何処を見ても星屑が見える。そこの外側を覆う一人席に案内され、黙って目を閉ざした。聞こ来るピアノのBGMは何処か物悲しげだった。
一人の若いセルヴーズが優しい、春風のような声で語り掛ける。其れに対し、私は元から決めていた一言を述べた。
「春を感じるフルコースで」
初めて来た時は、それはもう緊張したものだった。全身強ばって、料理の味が分からなくなる程。けれども二度目の来店にそんなものはなく、ただ薄ぼんやりと星を眺める。
こんな感じだったんだ。私ばかりが必要以上に緊張して、相手が歩み寄ってくれているのにも気付かず、とても失礼な事をした。
コース料理はどれも絶品だった。前に食べたものとは少しばかり内容が変わっていたけれど、その時の最上の物を出す。という点だけは変わらずにある。
そうして最後に運ばれた紅茶を嗜みながら、哀愁に耽る。また此処に来たい。此処の空間が、静かに寄り添ってくれる空間が、優しくて愛おしいから。
「おかえり」
「ただいま」
瑠衣はただ静かにそう返答した。私の表情を暫く眺め見ると、ただポツリとこう言った。
「悪くねぇ」
最近、何となく張りがないと思っていた鏡花が、瑠衣に断られて、連れが居ないので、一人でオシャンなレストランに突貫した話。
冒頭通り、あまり張りがなさそうな鏡花。
日常に飽きて、刺激を求めているんです。
けれども何かに飽きても、食べることは飽きがこない。
生命維持に直結しているから。
だから刺激を求めて、レストランに行きました。
最初は緊張して、味も分からなかったけれど、
『二回目はなぁ!! 私の部屋(凄く失礼)みたいなもんなんだよ!!
其れに一発目の純喫茶に比べりゃ、何処でもやってけんだよ!! あの場所のマスター舐めんな!!』
という気分で一人突貫。
最後、少しだけ明るくなりました。
『最初より良い表情になったな』ということ。
以下はただの怪文書です。
ハムとパンはとろける様に。
舌の上に乗せただけでバター乗せた感じ。
私は生クリームでも転がしていたのかと。
肉は一噛みで、千切れる様に。
ソースをパンに付けるとまた美味しいんですよ。
テーブル叩きたくなるぐらい。
紅茶は芳しく。
水飲んで鼻息出すと、茶葉の芳醇な香りが、こう、スコーっと出てくるんです。
花粉症を恨みました。死ぬほど恨みました。
匂い分かんないから!!
折角の良いとこの紅茶の匂いが分からないから!!
此処までスギ花粉燃やしたいと思ったの、人生初めてかも。
でも其れで折れる紅茶じゃなかったんですよ。
水飲んで鼻から息吐いたら、スリランカ産(だと私が勝手に思ってる)紅茶の香りが鼻腔を擽って。
泣きたくなりました。
最近買った紅茶クッキー(スリランカ産)の匂いだぁ……(´;ω;`)って
紅茶飲みたい。