魔王の笑み
アレギット大陸にある魔王の城。
勇者は仲間を率いて魔王と戦っていた。
剣士は大きな剣を振り回し、魔王の側にいる幹部の者を倒していた。
魔法使いは剣士や勇者のために支援を行い、常にバフをかけていた。
王女は細い剣で敵を斬り殺していた。
盗賊は金品を盗んでいた。
勇者の攻撃か魔王の心臓に届いた瞬間、魔王の体から瘴気が発生した。
その場にいた盗賊以外の者は瘴気に触れてしまった。
魔王は奇妙な笑みを浮かべ、身体が溶けるように無くなっていった。
魔王の気配を感じなくなった、盗賊は魔王の間に戻ると段差に足を引っ掛けて勇者にぶつかった。勇者は盗賊に当てられた痛みを覚えつつも、身体に異変が起きていることに気がついた。
勇者だけでなく、勇者に当たった盗賊も、仲間も挙動不審にしていた。
すると勇者の身体から薄い皮膚が剥がれ落ちていった。
その痛みは想像を絶するほどの痛みで、今にも死ぬのではないかと思うぐらいの痛みだった。
勇者だけでなく剣士は悶え苦しむように喉を押さえて呻き、魔法使いは白目を剥きながら頭を押さえて叫んだ。王女は身体から真っ黒な瘴気が溢れ、聞いたこともない言語を発していた。
盗賊は足が崩れ落ちて顔の皮膚が溶けていき、首から血が出ていた。
苦しみながら意識が落ちた。




