【番外編】箱男、バカ女
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
《ミサエ視点》
……窓際編集と呼ばれていた、岡谷の元妻、長野 ミサエ。
彼女は夫である岡谷を裏切り、その後いろいろあって、警察に捕まった。
ミサエはそのとき、安堵していた。
警察のなかにいれば、身の安全は保証されると。
すむところも、食べるものも、刑務所の中であれば、保証されているのだ。
……嫌なことはあったけど、でも、いい。もういいのだ。
自分はもう塀の中で暮らそう。そうだ、悪くない。
衣食住が、最低限保証されてれば……。刑務所暮らしも悪くない。
……そう思っていた。
☆
「は……?」
……ミサエは、目を覚ます。そして、すぐに気づいた。
「なに……この、狭い空間……?」
美佐恵がいるのはとてつもなく、狭い空間だ。
縦横が、1メートルくらい。高さも、1メートルくらいしかない、とてつもなく狭い場所。
……例えるなら、ちょっと大きめの、箱。ソンナ中に……彼女はいた。
「え、なに……? え? うそ……やだ……なに、これ……?」
どう見ても、刑務所のなかではない。牢屋の中に居た方がまだよかった。まだ、自分のおかれてる状況が理解できた。
……なんだ、これは?
「なに!? なんなの!? どこなのよぉここぉ!」
すると、ぶぶんっ、と目の前に明かりがついた。どうやら、モニターのようだ。
「あ、あんた……だれ!?」
モニターに映っていたのは、80代くらいの老人だった。
『わしじゃよ』
「だからだれよジジイぃ……!」
老人の顔にはモザイクがかかっているため、その正体は判然としない。
だが、ミサエは、こいつこそが、自分をこんな異常事態に追い込んでいる犯人だと直感した。
『長野ミサエ。貴様は、わしの大事なものたちを、傷つけたな』
「だしてよ! ここからだして!」
『貴様は、彼の元をさったあとも、彼らに迷惑をかけた。その末路が、警察に捕まって終わり……? はっ! それで許されるわけがないだろう?』
……老人の顔は、見えないはずだ。でも、その声を聞いたミサエの背筋に悪寒が走る。……この老人は静かに怒ってる。それが、わかったから。
『貴様には罰を与える。手始めに……貴様にはそこに入ってもらった。その箱の中にな』
「箱……」
『そうじゃ。120×120×120の箱の中に貴様は閉じ込められている。そして、その箱は、外に放り出されている』
「な!? け、刑務所のなかじゃあないの!? あ、あたし警察に捕まったじゃん! ぶち込むなら牢屋の中にしなさいよ!」
すると老人はふんっ、と鼻を鳴らす。
『牢屋にぶち込んだくらいで、わしの気が収まるとでも思ったか? 衣食住が足りてる、そんな空間で、貴様がのうのうと生きてると思うと……反吐がでる』
「だから……こんな狭い箱の中にぶち込んだの?」
『そうじゃ。手始めに、その狭く窮屈な空間で、苦しむがいい』
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