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【完結】窓際編集とバカにされた俺が、双子JKと同居することになった  作者: 茨木野
第8章

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エピローグ



 禿男の事件から、1年が経過した。

 三月。

 俺たちは現在、都内にある高原氏の屋敷にいた。


 今日からここに住むことになったのである。

 今まで住んでいたマンションから、ここへ引っ越すことになったのには、理由がある。

 それは……。


 一花の、懐妊だ。

 そう、一花の腹の中には、俺との間にできた子がいるのである。


 そして……。

 るしあの、懐妊。るしあは高校卒業後、専業作家となった。


 そして俺との間に子供ができたのである。

 二児の父となるのだ。


 あかり、菜々子、そして……みどり湖の三人は高校を卒業。

 あかりは専門学校、菜々子は隣県の獣医大に受かった。


 みどり湖はスポーツ推薦で大学に合格。

 菜々子と同じ大学に進学した次第。


 俺は、去年結婚して、それから今日まで、上松さんと一緒に編集の仕事をした。

 その傍ら、俺はラノベを執筆した。編集は同僚の佐久平さくだいらがやってくれることになった。


「ついに……生まれるね。あなたの子が」


 膨らんだお腹をさすりながら、一花が言う。

「そうだな」


 一花の中には女の子、そしてるしあの中には男の子がいる。

 そして……。


「もう一人も、ついに……な」


 そこへ……。


「おお! 光彦! よーきたなぁ!」


 高原氏がニコニコしながら、俺たちのもとへやってくる。

 その手には、俺の子供が握られていた。


「よんだぞ、おぬしの新刊!」


 ……一年間、悪戦苦闘した末に、ついに……俺の作品が世に出ることになったのだが……。


「それ、発売来月なんですけど……」


 なぜこの人が発売前の本を持ってるんだろうか?


「細かいことは気にするな!」


 そうだった。この人、むちゃくちゃな人だったな。


「おーい、おっかりーん!」


 卒業式を終えたあかりたちが、ぶんぶんと手を振りながらやってくる。

 ついさっきまで、彼女たちは卒業式をおえて、友達と打ち上げをしていたらしい。


「打ち上げ終わったか?」

「いったんね! 着替えて二次会があるけどねっ!」

「そっか。あまり羽目を外さないようにな」


 するとあかりがニマーっと笑う。


「今日から……解禁だね! い~~っぱい、はめはめしちゃおうね♡」


 ……あかりたちとの子作りは、彼女らが高校を卒業するまでお預けとしていた。

 だが今日卒業し、大学生となる。つまりは、まあ……これからたくさん励もうって、そう思ってるらしい。


「るしあと一花ちゃんには先を越されたからねー。これからガンガンいっくよ~♡」


 ……俺は新居となる、高原氏の家を見やる。

「本当に良かったの、ここに住むで?」

「ああ。だって、高原さんも俺たちの家族だしな」


 いろいろな理由(産後の大変さとかも)もあるけど、でも、やっぱり一番は、高原氏にひ孫の顔を見せて上げたかったから。


 彼を喜ばせたかったので、俺はここに住むことにしたのだ。


「うぉおん! うれしいぞぉ! わしは……幸せ者じゃあ!」


 るしあに抱きつく高原氏。

 皆笑ってる。俺も、笑えている。


 ……ミサエに振られたとき、俺の世界は終わったと思った。

 でも、思えばあれが全ての始まりだった。


 窓際編集と馬鹿にされていた俺は、今、こうして、たくさんの人たちと笑い合えている。


 幸せを、感じられてる。


「おかりんどうしたの?」

「いや……人生わからないなぁって思ってさ」

「なーにじじむさいこといってるのっ」


 あかりと、そして菜々子が笑って言う。


「そうですよっ。せんせえの人生ものがたりは、まだまだこれからじゃあないですかっ!」


 そうだった……。これでエピローグじゃあないんだ。

 俺たちの人生は、まだまだ続く。


 でも……一つ確かなことはある。

 もう二度と俺の胸には、穴が空かないってことだ。


「そうだな。これからだ」


 俺たち家族は笑い合いながら、新居へと入っていく。

 そして、これからたくさんの、思い出を紡いでいこう。


 彼女たちと供に、笑い合いながら。



《おわり》

これにて、完結になります。

読了ありがとうございました!

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― 新着の感想 ―
ミサエとその母親はどうしましたか?
ご都合主義が過ぎる、いいぞもっとやれ。 楽しかったです、良い物語をありがとうございました。
こうはんはなかなかの破天荒な展開でしたが物語の主人公と5人のヒロインたちがハッピーエンドを迎え明るい未来が垣間見えたことにホッとしつついつの日か何処かで出会えるのではないかと楽しみにしています。夢中に…
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